2021年おすすめ新譜アルバムVol. 24: MASS-HOLE「ze belle」
新譜アルバム紹介Vol. 24です。
今回紹介するのは、長野のラッパー兼ビートメイカーのMASS-HOLEがリリースした「ze belle」です。
MASS-HOLEは長野を拠点に活動するラッパー兼ビートメイカーです。
これまでの活動や音楽性については以前書いたこちらとこちらを。この後は20年にISSUGIらとのコレクティヴの1982sのシングル「82S / SOUNDTRACK」や、仙人掌のアルバム「BOY MEETS WORLD」のリミックスアルバムなどをリリースしています。
今作はセルフプロデュースは2曲に留め、他ビートメイカーのビートを多く導入した作品です。Griseldaなどのアメリカの現行ブーンバップと並べて聴ける、ハードボイルドな快作に仕上がっています。
2. rumber jack Feat. MIYA DA STRAIGHT
Stu Bangasプロデュース。
壊れたような執拗なシンセに太いドラム、硬質なギターが絡むハードなブーンバップです。MIYA DA STRAIGHTも大振りなラップで好演。
3. gro"win" up in the town Feat. Eftra
セルフプロデュース曲。
うっすら敷かれたシンセと不穏なベースが効いた硬派な曲です。Eftraの低音ラップも良いですが、MASS-HOLEの武骨なラップが強力。
KUT制作のヘヴィ&ダークな曲。
ゴワゴワしたベースと痙攣するようなハイハットが印象的なビートの曲です。女性シンガーのSKYEEが歌うフックにトラップ好きの方はニヤリとするはず。
8. ice summer
セルフプロデュースのインスト。
艶やかなベースが心地良くグルーヴする中、ねちっこいギターのソロが乗る好曲です。ギターソロ終了後のストリングスやコーラスも印象的。
9. G.O.A.T.
今作のハイライトの一つ。
重いピアノと太いドラムにSE的なシンセが絡む、ハードなブーンバップです。プロデュースはCedar Law$。力強いラップも抜群。
DJ GQ制作の暖かみのある曲。
乾いたドラムが刻むグルーヴに、ジャジーなピアノやサックスをループした良曲です。ラップも落ち着いたスタイルでしっとりと寄り添っています。
11. tour life
MET as MTHA2プロデュース。
女性シンガーの歌を組み込んだ美しいビートで、タイトル通りツアーライフをラップした曲です。DJ SEROWによるスクラッチも絶妙。
12. home Feat. SHOKO & THE AKILLA
TATWOINEが手掛けたクール&エモーショナルな曲。
美しいギターのループと淡々としたドラムが印象的なビートで聴かせる、語りかけるようなラップが素晴らしい良曲です。フック等で聴けるSHOKOの暖かい歌とアウトロでのAKILLAのギターソロも沁みます。
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