2022年おすすめ新譜アルバムVol. 24: Lil Keke「LGND」
新譜アルバム紹介Vol. 24です。
今回紹介するのは、テキサスのラッパーのLil Kekeがリリースした「LGND」です。
Lil Kekeはテキサス出身のラッパーです。
これまでの活動や音楽性については以前書いたこちらやこちらを。この後は2020年にソロ作「Slfmade III」とPaul Wallとのタッグ作「Slab Talk」、2021年にBo Dawkinsとのタッグ作「Don/Dawkins」をリリースしています。
今作はソウルフル路線や哀愁系がほとんどを占める作品です。昨年のBig PokeyやPropainのアルバムなど、現行テキサスGが好きな方ならたまらないと思います。
1. Havin Thangs Feat. Jack Freeman
J.U.S.T.I.C.E. Leagueプロデュース。
艶やかなベースやストリングスが印象的なソウルフルな曲です。Jack Freemanの力強い歌もばっちり。
プロデュースもJuicy Jが担当。
2000年代のThree 6 Mafia関連作に入っていそうな、ソウルフルなネタ使いに手数の多い808を絡めた良曲です。Lil Kekeのラップとも好相性。
3. Street Dreams Feat. Z-Ro & Coline Creuzot
切ないピアノが印象的な哀愁路線。
Coline Creuzotの美しい歌声と、Z-Roのダンディな歌フロウのサポートに悶絶必至です。オヤGの方はソファに泣き崩れるはず。
Big K.R.I.T.制作の哀愁曲。
ブルージーなギターやホーンの使い方にBig K.R.I.T.らしさは感じられますが、Lil Kekeに合わせたようなよりGセンス強めな仕上がりです。フックもBig K.R.I.T.が歌っています。
7. Motivation Feat. J Traxx & Propain
美しいピアノが効いた哀愁メロウ。
手数の多いドラムやねちっこいギターに南部Gが香る好曲です。Propainの感情の入ったラップが目立っていますが、Lil Kekeのヴァースも燻し銀の良さ。
9. These Things Feat. Big K.R.I.T., Tobe Nwigwe & Bun B
プロデュースもBig K.R.I.T.です。
サックスやギターを巧みに使ったソウルフルで緊張感の漂うビートで、実力者揃いのマイクリレーが楽しめる佳曲です。Big K.R.I.T.は歌フックでの登場。
某トラップ名曲と(同?)ネタ使いの曲。
低速化された声ネタを使ってテキサス感を出しつつ、フックではまんまのホーンが勇壮に鳴る南部ヒップホップ好きの方にはたまらない曲です。例の高音シンセも控えめに使用。
11. Can I Live Feat. Devin The Dude
Devin The Dudeに合わせたゆるゆるトロトロな曲。
暖かいギターやベース、ブラスが印象的なビートでまったりと聴かせる好曲です。Devin The Dudeファンの方は是非。
12. No Emotions Feat. Chucky Trill & J-Dawg
Mr. Leeプロデュース。
ソウルフルなネタ使いに、トラップ系のボコボコした低音を合わせた哀愁系の曲です。歌心のあるChucky TrillとパワフルなJ-Dawgも好演。
15. Flippin Feat. Paul Wall & Big Tony
典型的なMr. Leeのビートです。
アーシーなオルガンやビリビリと痺れるような低音シンセ、パシャパシャとした808が効いたビートで2000年代テキサスG好きの方はニヤリとすると思います。フックではPimp Cの声ネタを使用。
16. S.U.C. Feat. Trae Tha Truth, Big Pokey, Lil Flip, Lil O, Mike D & Los
テキサスG名物の大人数マイクリレー。
笛のような音を使った哀愁漂う南部Gらしいビートで、個性豊かなラップが堪能できる好曲です。Big Pokeyのどっしりとしたヴァースがハイライト。
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