2022年おすすめ新譜アルバムVol. 92: DOMi & JD BECK「NOT TiGHT」
新譜アルバム紹介Vol. 92です。
今回紹介するのは、ジャズデュオのDOMi& JD BECKがリリースした「NOT TiGHT」です。
DOMi & JD BECKは、フランス出身のキーボーディストのDOMiとテキサス出身のドラマーのJD BECKの二人組ジャズデュオです。Twitterのプロフィールの場所は現在ロサンゼルスになっています。
2018年頃にテキサスで結成。ThundercatやAnderson .Paakなどとライブで共演し、インターネットに投稿した演奏動画も話題を集め人気を高めていきます。そのほかMXXWXLLやMonoNeonなどの作品にJD BECKが参加し、2021年にはSilk Sonicのシングル「Skate」にソングライティングで関与。2022年にはBlue NoteとAnderson .PaakのレーベルのAPESHITと契約し、今作をリリースしました。デュオとしての作品は今作が初となる新進アーティストです。
二人とも細かい演奏を得意とする技巧派ミュージシャンですが、MF DOOMのカヴァーなども発表しておりヒップホップ以降のセンスも身に付けています。メロウな質感の曲が多く、Thundercatあたりに通じるような音楽性です。
今作はメロウで爽やかなムードで、そのテクニカルな演奏が堪能できる快作に仕上がっています。ヒップホップ要素もあり、ラッパーの客演もあるのでヒップホップ好きの方も是非。
3. SMiLE
ループ感強めで聴かせるヒップホップ的なジャズ。
柔らかい質感のキーボードが沁みる、哀愁メロウ系の曲です。タイトなドラムも派手すぎず絶妙。
Thundercatが歌とベースで参加。
Thundercatも超絶技巧系ですが、とんでもない速弾きではなくリラックスした演奏を聴かせるゆるい曲です。DOMiの声も聴けます。
6. TWO SHRiMPS Feat. Mac DeMarco
Mac DeMarcoが脱力感のある歌を聴かせるメロウ曲。
キーボードも歌も心地良くポップな手触りですが、JD BECKの手数の多いドラムが凄いことになっています。歌モノですが主役はあくまで二人という印象。
今作のハイライトの一つ。
ヒップホップ以降のグルーヴを備えた演奏で、Herbie Hancockのヴォコーダーが堪能できる良曲です。オヤGの方にもたまらないはず。
10. TAKE A CHANCE Feat. Anderson .Paak
Anderson .Paakがラップし歌うヒップホップ風味の曲。
メロウな西海岸マナーのジャズに、Anderson .Paakのいつになくタイトなラップが寄り添う好曲です。二人の爽やかな歌もばっちり。
12. PiLOT Feat. Snoop Dogg, Busta Rhymes & Anderson .Paak
Dr. Dre関係者のマイクリレー。
とろけるようなキーボードやタイトなドラムでシンプルに聴かせる、ヒップホップ色の強い曲です。Busta RhymesもAftermath時代を思わせるリラックスしたラップで好演。
ここから先は
¥ 100
購入、サポート、シェア、フォロー、G好きなのでI Want It Allです