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2021年おすすめ新譜アルバムVol. 54: Mereba「AZEB」

新譜アルバム紹介Vol. 54です。

今回紹介するのは、アトランタのシンガーのMerebaがリリースしたEPの「AZEB」です。

ジャケ

Merebaはアトランタを拠点に活動するコレクティヴ、Spillage Villageのメンバーとしても活動しているシンガーです。

13年に初のEP「Room For Living」を発表。14年の「Radio Flye」に17年の「Kotton House, Vol. 1」とEPのリリースを重ね、19年には1stアルバム「The Jungle Is The Only Way Out」をリリースします。そのほかEarthGangやRapsodyの作品や、Spillage Villageとしての20年のアルバム「Spilligion」などに参加。その印象的な声を届けてきました。

Dungeon Family的なヒップホップ感覚を持ったフォーキーソウルといったような音楽性です。どこかアフリカっぽいニュアンスを持った力みすぎない歌声も魅力。時々呟くようなラップも披露します。

今作はヒップホップやアフロビーツの要素も取り入れつつも、フォーキーな軸は崩さないオーガニックなサウンドが沁みる良作に仕上がっています。


1. Aye

Om'Mas Keithも制作に関わったスピリチュアルな曲。

音数少なめのスペイシーなサウンドで、漂うように歌いラップする佳曲です。90年代のOutkastなどが好きな方も是非。


2. Rider

アフロビーツをオーガニックな音で作ったような曲。

スティールパンやパーカッションが効いた落ち着いた雰囲気のビートに、クールな歌を乗せていく良曲です。派手さはありませんがスッと入ってきます。


3. Beretta

クラップが目立つ静かに燃える曲。

音数が少ないようでフルートやストリングスなどが細やかに配置されたサウンドで、スピリチュアルな歌を絡めていく好曲です。今作のハイライトの一つ。


5. New Come

暖かいギターを用いたフォーキーソウル。

美しいストリングスや少しだけ使うオートチューンなどが良いスパイスになっており、普通の良い曲では終わらない魅力を持っています。秘めたエネルギーを放出するような後半の展開も印象的。


6. Go(l)d

今作のベストトラック。

アコースティックギターや艶やかなベースが効いたオーガニックなサウンドで、優しく包み込むように歌う良曲です。違う空間に引き込むようなフックも強力。

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