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アートのお誘い。フランソワ・ピノーに学ぶ、現代アート

フランソワ・ピノーさんご存知ですか?私は名前だけ言われても、すぐにピンと来ませんでした。ハイブランドのグッチ擁するKERINGの基礎を築いた人です。

3大コングロマリットと言われ、LVMH/K ERING/Richemontに、世界の大体のハイブランドは族しているそうです。(エルメス シャネル等、独自に頑張っているところもあります)

大まかに、ざっくり言うと。

LVMHはルイヴィトン 
KERINGはグッチ
Richemontはカルティエ


という訳で?2021年度世界億万長者32位にも位置するとってもお金持ちの方です。そのピノーさんが何と自分のコレクションを展示するため私設美術館「Bourse de Commerce - Pinault Collection」を作ったと言うのです。それも、イタリアに既に2ヶ所既に私設美術館を持っているそうです。。。お金持ちは桁が違います。パリ滞在中、嫌がるフラ夫を従え行ってきました。なぜここに興味を持ったかと言うと、日本人の安藤忠雄さんが手がけたと目にしたから。安藤さんありきで、次にピノーさんを知り、お金持ちのやることに興味が湧いて(苦笑)現代アートの興味はその次でした。

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この建物は昔、穀物取引所として使われていたそうです。なので、階段も2つ交わらないよう交互に設計されています。荷物を背負った人が上がり下がりでぶつからないように交通整理されていたらしい。

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そして、昔は木で覆われていた天井はエッフェル塔と前後してガラスドームに姿を変え、そこに絵が貼られる。交易の様子ロシア アジア アフリカ アメリカの様子が描かれていました。

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そう!ここで安藤さんに戻ります。解説の方の話では、このガラス天井の下の円形の広間を安藤さんの発案でぐるっとコンクリートで更に囲まれているのですが、これがなんと一つ一つ内側のサイズが畳の大きさにしてあるそうです。そして、この場所は一応50年の賃貸らしいので、このコンクリートは取り外し可能に設計されているとか。

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そしてこのコンクリートに囲まれた中心に、ウルス・フィッシャー の作品が展示されていました。蝋で出来たスカルプチャーたちに火がともされ、少しずつ溶け姿を変えていました。見るたびに姿を変える、これがアート。うんうん、これならわかる。

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センターに置かれた巨大アートは、私たちが訪れた前日に頭が溶けて落ちたと、解説の方が説明してました。それを聞きながら、その場に立ち会えなかったことをおおいに残念がるフランス人たち。(流石ギロチンの国)

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そもそも、現代アート難しくないですか?私たち夫婦はセンスが無いのか 、時々ギャラリーだったり美術館に行ったりするのですが。いつも、頭を抱えて帰路につきます。そして、お決まりのように『アートは難しいね』で総括されます。

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はるばるこの場所に行っときながら言うことではないのでしょうけど…。これが、アートです!と言われれば。わかりました、アートですね。というか?。その価値、芸術性を見出す力が乏しいのです。頭が硬いのか、柔軟性に乏しいのか、新たなその先の可能性を想像出来ない。

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今回もピノーさんと言う著名な収集家のお目に止まったのだから、なるほど!コレは凄いアートだ。と、フィルターがかかって見ている部分が80%。

しかし、こういう人がいないと芸術は発展しないもの。今、凄いわ!といって眺めている絵画だったり彫刻も、当時からすぐ評価されたものばかりじゃないのも確か。こういった目の利く収集家 パトロンが、新たな才能に着眼して保護して才能を伸ばす場を提供するのもこの人達に与えられた使命なのかもしれない。そんなかっこいい事を熱くフラ夫に語ってみた。

ちなみに、最上階は我が家では目が飛び出るレベルのレストランも併設してました。その脇で、係員さんが無料コーヒーを淹れてくれる休憩スペースもあり。流石お金持ちだね!!無料コーヒーがある。と、はしゃいでいたら

いやいや、こうやって美術館として自分のコレクションを見せることで税金をうまくやってるんだから、入場料タダにしろ!

と、現実的なフラ夫。文句言いつつちゃんと無料コーヒーをいただいてました。

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売店の脇にいる、お喋りネズミ