ワトソン

愛知県在住31歳。自伝統合失調症エッセイを書いています。 ツイッター:@cpfd777…

ワトソン

愛知県在住31歳。自伝統合失調症エッセイを書いています。 ツイッター:@cpfd777 ブログ:watoson51.com

マガジン

最近の記事

泣いたあの日 前編

俺は社会人が嫌いだ。 社会人は苦手だ。 社会人はみんな敵に見える。 子供の頃。 生まれて来てから、思って感じた、大人に対する違和感。 恐怖心。 コンプレックスとなるものを感じていた。 そもそも。 大人と子供の境界線ってなんだ。 学生と社会人はどう違うんだ。 社会人は、一般的に社会的責任が認められた者というようだ。 じゃあ、大人と子供は? どういう違いなのか。 なぜ、昔は子供と呼ばれるところからスタートし、次第に大人にシフトしていくのか。 なぜ、そん

    • 仇を恩で返す

      世の中金なのか? 愛なのか? 何がこの世の中の真意であり、どういう形が幸福なのか。 この問いに答えや正解はなく、千差万別。 人それぞれの答えがある。 俺は愛だ。 心だ。 と答えたいが。 無一文で、今後のご時世を家族や仲間を守り生きていけと言われてもそれは不可能であることを知っている。 人との関係で金を前には、絶対に超えられない利害がそこに存在する。 金は人を変えてしまう。 それは。 狂気なのか? 愛に狂った人間を人は狂気と呼ぶのか。 いや、金に溺れ

      • やさしさに包まれて

        小さい頃は、神様がいて。 神様がいて。 そう神様がいて。 やさしさに溢れる子供たちを、どこか見守り、守ってくれていたと思う。 それは、神様だけではない。 大人たち。 教育者。 地域の老人達。 自分らの親。 社会の土台や裏の下地を、子供たちのために作ってくれていて。 しかし、でも、その社会の黒ずんだところは、見えぬように隠していたりもして。 さまざまな人達のご厚意や、苦労、思惑がそこには存在する。 それでも、子供たちは、その用意されたレールの中で。 一

        • みず

          それは、奇跡の言葉だと思う。 みず。 みずというたった二文字の言葉。 この言葉がもし、もう少し長かったり、あるいわもう少しいいずらい言葉だったら。 これは、本当に大変なことだと思う。 それを感じたのは、婆ちゃんがこの世を去る、一日前のことだ。 自分の体が、生命の灯が今にも、消えゆく、最後まで。 婆ちゃんは、懸命にこの「水」という言葉を何度も何度も、全身全霊の力を振り絞り、声に出した。 その声は、かすれて、本当に僅かに聞こえる程度で、それでも、確かに求めるその声

        泣いたあの日 前編

        マガジン

        • 統合失調症自伝
          22本

        記事

          さまよう者の流儀 後編

          上島竜兵は、俺にあやかろうとしていた。 竜兵会のリーダーダチョウ倶楽部上島竜兵。 彼は、さまよう者を監視することが好きであった。 芸能人である彼にとって退屈しのぎが、このさまようものの行動の監視。 その行動を笑ったり、流儀などルールをクイズのように予想したり。 ダイハツの車に乗る俺を、盗聴、盗撮していた。 さまようものに興味を持ち、人気や勢いのある若い俺に、のちに近づき、俺を竜兵会へ入会させ、なんとか人づてに、竜兵会に綺麗な女性を入れようと目論んでいる。 竜兵は

          さまよう者の流儀 後編

          さまよう者の流儀 中編

          さまよう鎧は、鎧で自分の身を隠し、敵と相対する。 自らのルール、流儀を隠し、組織の野郎どもと戦う。 そして、今日も俺は戦っていた。 俺の行動、流儀。 これを奴らに読ませない。 今、番組で、みんなで考えようワトソンの行動流儀を。 といういきつく先のわからない番組をやっている。 という妄想をしている。 そして。 今もコンビニの機械の前で。 お金というライフをおろすかおろさないか。 俺は、しかし、その機械を押した。 お金をおろしてしまうのか。 そして。

          さまよう者の流儀 中編

          さまよう者の流儀 前編

          俺が思うかっこいい男の理想像を語ろう。 それは。 俺のお金の使い道は……給油! それだけ。 そう答える男こそが、最強にかっこいい男だと思う。 給油だけしかお金を使わないで、生活を続ける男。 なんてカッコイイのだろうか。 なんて素敵なのだろうか。 と。 俺は憧れた。 俺もそんな人間になりたい。 ならなくちゃいけないって。 そう思った。 理由は様々ある。 金にシュレッターをかけたことにより、金に対する否定的思想があるし。 そもそもお店に売っている製品

          さまよう者の流儀 前編

          101回目の逮捕と出所 入浴編

          質問をする。 どうでもいい質問を。 自分の思考で動かないと駄目だから。 自分の思考で行動しないと駄目だから。 だから俺はくだらない質問をしまくる。 じゃないと、また人に騙される。 そこで、看守のおじさんは、留置場の牢屋に入っていた俺を、洗面所まで連れて行く。 洗面所まできて、番号が書いてあるコップと新しい安そうなハブラシを用意され、これを使って歯磨きしなさいと言ってくる。 俺は、質問する。 この水道の蛇口は捻っていいタイプですね? このハブラシは、ラブホテ

          101回目の逮捕と出所 入浴編

          6つの感覚僕は正気に戻れない

          気づいたら。 良く分からない能力が身についていた。 俺に備わった6つの感覚。 脳で感じる感覚。 それは。 ストレス。 吐き気。 嫌悪。 爽快感。 無関心。 滅びゆく感覚。 この6つ。 まず一つは。 ストレス。 これは、情報を得たり、何かしたときに少しずつ自分の脳内に溜まって行く、ダメージのイメージ。 リーマンはわりとこのストレスが仕事を通じて少しずつ溜まっていくと、逆にブースとがかかり、仕事がはかどるイメージ。 吐き気。 これは、危険を意味する

          6つの感覚僕は正気に戻れない

          答えはウエスタン パターン①

          それは、俺が夜パチンコ打っている時に。 帰り際、囁く知り合いの声がする。 『ウエスタン来なさい、ウエスタン来なさい』 それは、俺が寝ている夢の中でも。 『ウエスタン来なさい、ウエスタン』 それは、何度も、何度も日常的に繰り返される。 『今日こそ、ウエスタン!』 その知り合いは、学生時代の友達であったり、先輩の親であったり、職場の人であったりと。 さまざまだが。 口ぐちに彼が言うのは、いつも同じ、 『ウエスタンきなさい!』 この言葉である。 ウエスタンと

          答えはウエスタン パターン①

          解呪の毒

          痛切な日常が、私の心を痛くする。 痛む心は、体を締め付け、平常平凡な日常を奪う。 あの人の最後の背中が忘れられなくて、私は毎晩のように泣いた。 抱かれる心の体や、思い出、思いは、きっと今後も後遺症のように、残るだろう。 自分の欲はいったいなんだ。 自分の欲はいったいなんだ。 私の願いはいったいなんだ。 幸せになることか。 あの人に抱かれることか。 思い出す温もりを、心の引きだしにしまいこめず、開けっ放しのままだ。 私は今幸せなのか。 私は今幸せになれるの

          解呪の毒

          101回目の逮捕と出所 投獄編

          伝説の勇者の伝説というライトノベルがある。 主人公のライナ・リュートは、牢獄のなか、叫ぶ。 『なぁ看守のおっちゃーん』 と。 そして、俺。 ワトソンは。 今。 留置所の牢屋の中にいる。 妄想で頭がおかしい状態の俺は、こうした状況でも、何やら楽しく、留置場の中で踊りまくり。 俺が、ライナ・リュートみたいに、 『なぁ看守のおっちゃーん』 と叫ぶかどうか、周囲の盗撮者たちが賭けをしているなんて妄想をしてしまう。 そこで妄想で俺の実の兄貴が、 『ゆうきはね…

          101回目の逮捕と出所 投獄編

          101回目の逮捕と出所 取調編

          留置所で。 女の子は指を差す。 次々に指を差す。 これもこれもこれもこれも。 全部壊していいのね? と。 指を差したものを次々に破壊していく。 投げ飛ばし、叩きつけ、笑顔で笑いながら壊していく。 留置場の取調室のノートパソコン。 無線機。 電話。 プリンター。 全てそこにあるものは、壊していいものなんだと。 そういう認識で彼女は笑いながらものを壊す。 俺が、留置場へ運ばれたとき。 取り調べ室に入った時。 最初に感じた妄想がそれだった。 ここに

          101回目の逮捕と出所 取調編

          君がいる奇跡

          それは至極簡単なことだったりする。 本当は奇跡のはずなのに。 運命という神様が与えた必然であったりで。 人生において、酷く遠回りしているはずなのに。 なぜか最後は、ああ良かった、これで良かった、またこの遠回りや失意を次生まれても味わいたいなって。 そんな風に僕は思う。 なんでかって。 それは奇跡のような君がいるから。 奇跡のような僕がいたから。 神様がくれた運命。 運命が与えた必然。 必然が起こした奇跡。 そして奇跡のような君と僕。 この人生の回廊を

          君がいる奇跡

          社会人の証

          妄想で。 さんま御殿に出ている俺は、さんまに尋ねる。 『え、どうなったら社会人になって社会的に認められるんですか?』 と。 さんまは答える。 『大人になったらやで』 と。 『じゃあどうなったら、大人になれるんですか』 その問いに。 『あのなぁ、赤い学生気分よ(ワトソン)お前確か童貞やったやろ。一晩女体を抱いてみいな、そしたらもう大人になれるで』 俺はさらにたずねる。 『知らない女の子を抱くんですか?』 さんまは答える。 『ああ、誰でもええで。でも可愛

          社会人の証

          しろいてんしとの遭遇

          あの日。 あの時。 俺がもし車のライトをつけっぱなしにしていなかったら。 つけっぱなしにして、バッティングセンターに行ってなかったら。 そこで、末永真史のバッティングを目の当たりにしてなかったら。 こんな奇跡はあり得なかった。 こんな奇跡。 奇跡のような出会い。 しろいてんしとの遭遇。 それは、2016年に俺は頭がおかしくなり、地元のバッティングセンターから、家まで歩いて帰り、その道中で車が通るたびに雑木林へと飛び込み、警察に通報されたエピソードがあり。

          しろいてんしとの遭遇