ハラスメント研修から逃げがちな管理職や経営幹部のみなさんへ
こんなニュースがしばらく前にありまして。
町長の辞職が相次ぐハラスメント問題。職場での蔓延を防ぐには?
https://news.goo.ne.jp/article/radichubu/nation/radichubu-52736.html
この記事のなかでは、
職員たちが受けていたハラスメント研修を
「町長自身が受けていなかったことが大きな問題」
と指摘していました。
でも、ハラスメント研修にトップや経営幹部が参加していたケースは、私の経験ではあまり記憶がないですから、これは世間一般でよくあることなのでしょう。
経営者、支配人、管理職といった職場の長が研修に参加しない背景には、
「自分はもうわかっている」
と思いたい意識があるからでしょうか。
「先生!ウチの社員によろしく教えてやってくださいね。」
と言いながら、私の話を聞いたことなんて一度もない。
私の本音なんてまったく理解していない。
そういう経営幹部が少なくないのです。
そういう会社でアンケートを取ると、幹部クラスに対するハラスメントクレームの件数が多いのですが、そういう結果がでても、会社として何ら対策を講じないか、アンケート結果が無視される。
ハラスメント問題の本質を理解できている人材が上層にいない会社では、研修しようが対策しようが、あまり効果がでません。
ハラスメントしそうにない社員ばかりが忙しい合間に研修に参加しているのに、問題のありそうな管理職はこっそり離脱。そして、それを気にしない経営幹部の皆さん。
「忙しくて出れない・・・?」
そんなはずがないでしょ。ちゃんと気がついてくださいよ経営者。
参加している一般社員の皆さんは、密かに気がついているんです。
だから、あとで
「先生、この研修って、うちの上司は受けてるんですか?」
ってツッコまれたりするんです。
僕はニヤけるしかありません。
こういう研修をやってしまうと、一般社員が会社にがっかりするんです。
つまり、有害な研修になりかねない。
その罪深さに気がつかないまま、カタチばかりの研修で満足している幹部や経営者の皆さん。
トラブルが起きても部下に責任を押しつけるだけなので、まともな社員から先に退職してゆきます。
民間企業ならいずれ淘汰されるところ、役所では、そうはゆきませんね。
役所は組織にしがみつく人の割合が多いので、上役に立てつく人がいませんから、幹部のハラスメント問題を改善しにくいです。
パワハラする幹部や管理職は、ハラスメント研修の話をすると
「自分は大丈夫ですよ。」
とか
「何をやってもパワハラだって言われて大変」
みたいなことを自分から言い出します。
まともな管理職なら、自分がハラスメントするかどうかよりも、対策の効果を先に気にするものですけれど、パワハラする人は無意識に自己防衛を気にします。
つまり、自身の問題性にうっすら気がついているのでしょう。
上にいる人ほどあの手この手で逃げ回る。
タチが悪いし、人としてみっともない。
経営者や組織の上層の皆さんには、適材適所の概念の中に、営業成績や事務処理能力以外の要素もしっかり組み込んでおいていただきたい。
一言で言えば<人間性>または<いさぎよさ>
でもだめかな。
パワハラする人は人の話を聞かないからね。
ちょっと聞きかじっただけで分かったつもりになる。
経営者にはそういうタイプの人が割合として多いです。