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こんなご時世の教育「いつもと違っても、大切なのは生徒」

こんばんは!英語と野球の先生、cozyです。

昨今のご時世で、いつもと違う状況の中、お仕事はどうしたらいいのかなあと悩む方は多くいると思います。

僕ら教育職もそうです。
授業はない。ホームルームはない。部活動はない。
そうした中で、いつもとちがう方法の教育活動を求められています。

何を拠り所にすれば、と悩むこの状況を乗り越えるには、
仕事の本質に迫らなければなりません。

そんなときに、僕が参考にする書物は、
いつもドラッカーの「マネジメント」です。

マネジメントによれば、
企業(つまり仕事の主体)の目的とは
営利ではなく、顧客の創造であるといいます。
自分たちの仕事が社会とのつながりを持つことで、
それを必要とする人が自然と現れるようにすることが、
企業の真にあるべき姿だということです。

それを実行するためには
「こちらが利益を上げるための方法」を中心に考えるのではなく、
「顧客が何を買いたいか」つまり顧客の求めていることを捉えることを中心におきながら働く必要があると言います。

それを実現するために、「我々の事業とは何か」、つまり相手の要求を満たすために何ができるのかを考え、
さらに「何を行い、何を行わないか」を考えることで、実行するべきことを決定していくのが大切なのだと説きます。

この考え方は本質だと思います。

その視点さえあれば、どんな状況でも、
取るべき行動が自然に決められるからです。

では僕ら教育現場の人間が一番に見つめるべきものは何であるのか。
それは、
「生徒が今、何を求めているのか」
を徹底的に捉えることです。

それにも関わらず、
「指導内容を消化する速度への心配」や
「評価をつけること」など、
外的な要素を追い求めてしまう現状が依然見受けられます。

確かに、学習進度への配慮は、生徒が身につけるべき力とリンクすることもありますし、
評価と結びつく学習活動は、学習の目標を明確化してくれたり、公平なフィードバックを作ったりする上で必要不可欠なものです。

しかし、それらはあくまで、「二の次」です。

例えば、今、クラスメイトも担任も顔を知らぬまま学習している新1年生の生徒たちがいます。
この生徒たちが求めているものは、何でしょうか。
それは「集団の中で学ぶという環境へ対応すること」であり
「高校で学ぶということは、どういうことなのかを知ること」であるはずです。

それらに応えないまま、小手先の学力を追う学習活動ばかりを支援していては、
本当の意味で生徒の要求に応えた学習活動にはならず、こちらの都合を押し付けているばかりになります。

さらに受験を控えた高校3年生。
彼らのニーズは何でしょうか。
おそらく、こちらから一方的に情報を垂れ流すような「授業の代わり的なもの」は求められていません。問題ごとの解説など、classi経由で配信することもできますし、暗記系などの学習はそれぞれのペースで進められるようになっているはずです。

今一度、生徒のニーズに耳を傾けて、必要な支援を行うべきではないでしょうか。

時間も支援の手法も限られている今だからこそ、
思い切って生徒に必要なものを聞き出したり、
過去のデータ(模試など)を徹底的に洗い出したりすることで、
「本当に求められていること」に対して仕事をするという、
ドラッカー型の教育活動を実践することが有効です。


個人から常に質問を受け付けられるようにすることで、個人ごとにピンポイントで解説することもできます。(classiメッセージ機能など)
また、生徒内で重複するニーズが把握できれば、それに答える動画をYoutubeにアップしておくことなどにより、それぞれが自学で解決できるような環境も作れます。
Zoomでのリアルタイム質問会を開催するのも良いでしょう。それを応用すれば、クラス内ミーティングや、自己紹介、委員会決めなどだってできるはずです。(zoomホームルームは実践しましたが、いつもより発言を共有しやすいかもしれませんよ)

生徒が求めているものに対して全力で動く。
この発想で動いていけば、いつだって働けます。
オンラインのテクノロジーが苦手だ、って嘆く人もいますが、youtubeもzoomもclassiも所詮手段ですから、自分のできる範囲でサポートすることでニーズには絶対答えられます。
メールに手書きの版書を添付、という従来の教育技術の賜物をネットで送ったっていいんです。


ドラッカーのマネジメント。
この有名な書物はすでにご一読された方も多いかと思いますが、
いつ読んでも、「仕事の本質」に立ち返ることができます。

この機会にぜひご一読、あるいは再読してみてください!

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