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今年も命日にhideを聴く①『HIDE YOUR FACE』

実は毎年5月2日に3枚聴いて偲んでいます。

ルールは簡単。
①聴きながら思考をダイレクトに書く。
②タイプミス以外の書き直しは禁止。
③最後の曲が終わったら総括書いて即投稿。
ではお付き合いください♬
ミュージック、スタート!(ぽちっ)

音源について


アーティスト: hide
タイトル: HIDE YOUR FACE
フォーマット: アルバム
リリース: 1994年2月23日
ジャンル: Visual kei, Hard Rock

楽曲レビュー

① PSYCHOMMUNITY


凝ったコラージュからなだれ込むイントロは衝撃でした。
ちょっとだけクサいマーチのリズムもリスナーのテンションを挙げてくれます。

② DICE


アルバムの起爆源。
曲、歌詞、シャープな疾走感、ギターソロ、どこを切っても私はhide曲でこれが一番好きです。
彼の野心と共に自らを鼓舞する姿が思い浮かびます。

③ SCANNER


前曲の推進力をそのままに、緊迫感とデジタル色を増した曲。
まくし立てるような歌詞も疾走感があります。

④ EYES LOVE YOU (T.T. version)


反テクニック志向なhideのタッピングには意表を突かれました。
彼はVan Halenからの影響を公言していましたね。
「曲芸じみたもの」が嫌いなだけで、音楽表現の一環ならアリなのでしょう。

⑤ D.O.D. (DRINK OR DIE)


決して酒に強くない彼の宴会ソング。
彼の死に様さえ意識しなければ、歌詞も笑える。
理科実験室状態だの、産婦人科だの。
ライブでも見ていて一番楽しい曲です。

⑥ CRIME OF BREEN St.


夜の街といったムードのインターリュード。
I.N.Aのコラージュスキルが際立ってます。

⑦ DOUBT (REMIX VERSION)


インダストリアルを当時の日本のメジャーシーンへ持ち込むこの大胆さ。
売れ筋志向を皮肉った歌詞との相性は抜群。
バージョン違いは数あれど、これが一番好き。

⑧ A STORY


「優しい浮遊感」を引き立てる寡黙な演奏。アルバムの小休止です。
ヘッドフォンで聴いたときに真価を発揮する曲でもあります。

⑨ FROZEN BUG '93 (DIGGERS VERSION)

これもお酒絡みの歌です。
MxAxSxSのバージョンよりインダストリアル要素が増してます。
人間に機械的なプレイを求めた意味で、前曲と対称的ともいうべきアプローチ。

⑩ T.T. GROOVE


ミュージシャン視点な、実験的な録音手法が次曲へのメリハリをつけています。

⑪ BLUE SKY COMPLEX


このヘヴィネスにして華やかなブラスをスタイリッシュに消化出来るのもhideの持ち味。
次作『PSYENCE』の方向性にも通じます。
この曲のライブ映像を見ていても、彼はパンクよりはプログレに近いスピリットの持ち主だなと思うのです。

⑫ OBLAAT (REMIX VERSION)


ヘヴィネスとポップネスの絶妙なハイブリッド。
まさに「笑う角には中指立つ」サウンドです。
恋愛サイドの「EYES LOVE YOU」同様に人間関係のジレンマを扱う歌詞ですが、切り口や言葉選びの独創性はやはり非凡。
彼は「とにかく、見て見ぬ振りができない人なのだ」(『追憶のhide』より)

⑬ TELL ME


キャッチ―なメロディは勿論のこと、ギターソロも軽快なドラムも含めてポップセンスの真骨頂。
「MISCAST」を想起させる自己客観視的な歌詞でありますが、曲に漂う哀愁に優しさを感じます。
Xの狂人ギタリストHIDEも、ソロでの人間味溢れるhideも、私はどちらも好きですね。
こちらも再録より好み。

⑭ HONEY BLADE

抑えたトーンで始まり、次第に切なさと怒りと絶望を滲ませていくヴォーカルに味がありますね。
本作で自らマイクを取ることにも苦悩したようですが、この曲は出色だと思います。

⑮ 50% & 50% (CRYSTAL MIX VERSION)


シングルバージョンと比べると、このくらい牧歌的なカントリー調な方が、おっかない歌詞とのギャップが引き立つような気もします。

⑯ PSYCHOMMUNITY EXIT


アナログ版育ちならではのエピローグ。
何となく聴いていても、狙ったようにもどかしいタイミングで曲を戻しているのが伝わってきます。

総括

高校一年の春にX JAPANを聴き始めて、夏ごろにはhideのソロを聴くようになっていたのですが、耳が完全にメタル嗜好に傾いていた当時の私にとってはこの1stが最も馴染みが良かったです。
未だに「ROCKET DIVE」や「PINK SPIDER」より「DICE」が好きという人がいると会話中に軽くテンションが上がります(笑)
今聴き直しても名盤でした。



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