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#046【絵本】どうする ジョージ!

今日もほっこり絵本の世界へ📚
絵本を読んだ記録として、感想を書いています。



はじめに

こちらもnoteの絵本レビューで見た面白そうな本。
そこに哲学者エピクテトスの言葉が添えられていると聞けばますます読んでみたくなる。
でも私、エピクテトス初耳なんですが(^^;)恥



今日の絵本


『どうする ジョージ!』

作:クリス・ホートン
訳: 木坂 涼
発行所:BL出版(2014年)



感じたこと

ご存知の方も多いのでしょうが、私のような哲学スキだけどその人知らんって方もいらっしゃるかな?ご参考まで。

奴隷が奴隷でありながら、
いかに真の自由を手にするか」

エピクテトスとは、古代ギリシャの奴隷出身の哲学者。弟子がエピクテトスが言い伝えたことを残し、ローマ皇帝マルクス・アウレリウスはじめ時代を超えて多くの人々に影響を与えた方だそうです。


そんな彼のことばがこの絵本には記されています。
(絵本のネタバレじゃないからお許しを)

自由とは欲望を満たすことではなく
欲望を捨ててこそ得られるもの。
欲望にふりまわされている人は
自由人とはいえない。

         エピクテトス

『どうするジョージ!』扉裏より

こんな深いことがストーリーの前に記されているのですから(>_<)もう子どもだけではない、考えさせられる大人の絵本!

ストーリーはご主人のハリスと犬のジョージが、普通におしゃべりする様子から始まります。「ちょっと出かけるから良い子でお留守番できる?」ってまるでママと小さい男の子が話すみたいに笑

タイトルでもある「どうする ジョージ!」の投げかけに、外すことなくやらかしてくれるジョージが可愛すぎます(*´ω`*)

ちょっと目を離したすきにティッシュの箱が空になっていたり、これでもか~って程おもちゃが散乱していたりした子育て中のことを思い出します。うちの子たちは食べ物を手掴みでぐちゃぐちゃするのも好きだった(笑)


感心したのは、ご主人のハリス。
何も言わずに後片付けをしながら、しゅんとなるジョージを大好きな散歩に誘うという寛大さ。
本当はジョージも子どもたちも、好奇心のかたまりなだけなんだものね^^自分を責める前にとても上手に気持ちをそらせているのは、ついついカッとなって子どもに怒ってしまうママ達のお手本でもあるなぁと思いました。

いくつになっても理性と本能(欲望)はいつも背中合わせ。
「これやっちゃうと時間がないんだけどな~、でもやっちゃお」
「身体に悪いと分かってるんだけどな~、でも食べちゃう」
「今そんなとこ行ってる場合じゃないんだけど~、ええぃ行っちゃえ!」

常に自分を律することが出来る人は凄いけれど、その時そのパターンによって自分がどちらに傾いているかで行ったり来たり。私はいつも自分に甘いタイプ笑

哲学者エピクテトスは、欲望のままに生きていることは決して自由ではないと仰る。あれしたい!これしたい!って、自分の思い(欲求)に囚われていることがもう自由ではないってことか。陰陽やお釈迦様が説かれたように、中庸である「どっちでもいいよ~」ってところが本当は何にもとらわれていない自由なんですね^^


自分のやりたい!をそのまま行動に移してしまったことに気づくジョージ。今度は・・・。
どっちにしろ可愛いジョージをハリスは許しちゃうのでしょうが(^_-)-☆

人間関係や社会に縛られて、自由をはき違えているのかもしれない私たち。エピクテトスが説いた制限されている中でいかに自由を手に入れるかの教え、読んでみる価値ありそうです!


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