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「就活」を忌み嫌っていた男の就活記録(前編)

こんにちは。湿度が高く、まるで温水プールのような気候の中、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

突然ですが、

「就活」ってクソですよね~~~~~!!!!!!!

・虚偽と虚飾の千秋楽!
・「嘘はいけません!」という今までの教えはどこにいった!
・「ガクチカ」だの「自己PR」だのくだらねぇ質問ばっかしやがって。
・そもやりたい仕事なんてねぇよ!
・だいたい大学は教育/研究機関なんだから、学問に集中させろよ。就活予備 
 校かよ。

就活をした/している皆さまは、上のように思われていることと存じます。私はみじんも思っておりませんでしたが。

さらに!「就活」というイベントは、
不安を生み出している大元でありながら、不安を煽り、さも「学生の味方!」とでも言いたげな、そして「我々がお手伝いします!」とスケベ心満載の善人面をしながらウジ虫のごと湧いてくる人材派遣会社のマッチポンプ野郎の靴をペロペロ舐めなければならないものであるため、多くの真っ当な学生にとっては、非常につらく、屈辱的で、苦しいものなのです。

はい。皆さまの就活に対する怒り、しかと受け止めました。
仰ることはごもっともです。
私自身、就活中は「就活って、大変だなァ~🥺」と思っておりました。

しかし幸運なことに、つい先日、やりたいことに限りなく近く、ホワイト(だと思われる)企業さんに内々定を頂くことができました。
そこで、備忘録も兼ねて、自らの就活がどのような顛末だったのかを、拙筆ながら記していこうと思います。私のように「就活」という営みそのものをぶち壊してやりたいと考えている学生にとって、0.0001mmくらいは参考になるかもしれません。
(この記事全体を通して、偉そうに「行ってきたこと」を書いているが、とくに変わったことや突飛なことはしていないので、真面目に参考にするなら色々なところが出している「就活スケジュール」とやらに従うのが無難だろう)

※書いていたら思った以上に長くなってしまったので前編と後編に分けて書くことにしました。後編の最後の方に「総評」と題して、得た気づきや、今後就活に臨む大学1~3年生に対する本当にちょっとしたアドバイスを書こうと思っているので、公開されたら覗いていってみてね~。

3年生6月

初めて就活イベントに顔を出す。2・3社のブースを見て、「疲れた」と言い残し、会場を後にする。

3年生7月

就活イベント告知のチラシに唾を吐く

3年生8月

就活イベント告知チラシを紙ヒコーキにして飛ばす

3年生9月

就活イベント告知チラシを鍋敷きにする

3年生10月

「就活イベント告知チラシ早捨て大会」男子総合にて日本記録更新

3年生11月

全日本就活イベント告知チラシ早捨て協会会長就任

3年生12月

就活イベント告知チラシを眺め、「ふぅ…」と小さく、儚げなため息を吐く

3年生1月

就活イベント告知チラシをメモ用紙代わりに、大学の試験勉強に励む

3年生2月

この段階になって私はようやく重い腰をあげ、かねてより下らない茶番だと思っていた就活に嫌々ながらも取り組み始めた。

この段階の私は「いーえすのかきかた?ぎょーかいけんきゅう?きぎょうけんきゅう?なにそれ?公園の便所を飛び回る羽虫の名前ですかい?」というレベルで、就活における「セオリー」と呼べるようなものはなにも把握していなかった。

私はまず、「業界」とやらを絞り込むべく、就活イベントで押し付けられた「業界地図」と呼ばれる冊子を開いた。

「商社……興味ないな…」「金融……何が楽しいんだ……?」「広告……まあ興味あるほうかな……」といった要領で、無数にある企業を「粗めのざる」を用いてふるいにかけていく。

業界をある程度絞ったら次に「完全週休二日制がいいな」とか「フレックスタイム制があるといいなぁ」「週に2~3くらいはリモートワークできたらいいな」とか、適当な条件をはめて企業を検索した。

と、ここまでごく簡潔に百数十字で書いてきたが、就活を親の仇のごと憎しみ嫌ってきた人間にとって、これらの作業は大変な苦痛を伴うものだっただ。

「うわ~~~!!!すごい!どの仕事も仕事全然興味ないわ!すごいすごい!全然興味ない!!!」
「固定残業代45時間分込みで22万??!!労働者を……舐めるな…!!!」
「ESに筆記試験にグループディスカッションに面接3回…?そんなん受かるわけないやんね!!!」
「なーにが企業理念だ…どこもかしこも同じような薄っぺらい内容の綺麗ごとをピーチクパーチクとさえずりやがって…」
「『他己分析』って言葉の響きバカすぎるだろ」
「『内々定』と『ゴイゴイスー』って似てるな……」

などなど、就活のすべてに対するあらゆる不平不満が、毎秒脳内を駆けずり回っていく。

それでもなんとかして3月の情報解禁に間に合うよう、エントリーする企業を決め、それに向けて自己PR・ガクチカ・各会社の志望動機などのざっくりとした内容の下書きを、「こんなキショい文章書かせんなよ……」と内心毒づきつつも書き始めた。

3年生3月

いよいよ情報が解禁される3月。しかし情報解禁とは名ばかりで、多くの企業はエントリー受付を開始し、実態としては選考の解禁となってしまっている。

3月に私が行ったことは大きく分けて3つ
①エントリー
②説明会の参加
③ES作成

以下一つずつ見ていく

①エントリーと説明会の予約
数ある就活系サイトの中で私が使っていたのは、「マ」から始まる例の青いヤツである。このサイトは2月までに「エントリー予約」をしておけば、3月1日に自動でエントリーがされるという機能があったので、私もその機能を使って凡そ20社にエントリーをした。(余談だが、サイトはこの機能を便利な新機能として大々的に打ち出していたが、私は「マッチポンプ野郎がポンプの性能を上げてきたんだな」程度のことしか思わなかった)

②説明会の参加
エントリーを済ませた後に行うのが、説明会の参加である。ここで得た情報を基にESを書くと良いらしい。
私は就活全体を通して12社の説明会に参加した。
(どの説明会にも最後の質疑応答で、”頑張って”質問をするひとがいたが、よほど鋭い質問でもない限り、選考の観点からしたら恐らくあれは無意味だろう。だが誰も質問しないとそれはそれで地獄のような空気になるので、担当者が答えやすいようなジャブみたいな質問をしてあげよう!)

③ES作成
今更にはなるが、「ES」とは「エントリーシート」の略称である。エントリーシート、すなわちエントリーするのに必要な紙のこと(実際はほとんどweb提出だが)。ここに先述したようなガクチカやら志望動機やらをせっせこ書くのである。
はっきり言うと、コレが一番苦痛だった。なんせやりたくもないことについて一生懸命調べ、「やりたいです!!!やらせてください!!!!」と思ってもないことを書かなければならないのだ。
例えるならば、とりあえず恋人が欲しいからという理由で、大して知らないし興味もない人について調べ、「興味があるしなんなら付き合いたい」という旨のラブレターを書くようなものである。

これを作成するにあたり、私は生成AIを活用した。といっても0から自己PRなどを考えさせたわけではない。AIくんには、文章の「添削」をお願いした。具体的にはWindowsに標準で搭載されているcopilotに、「就職活動のエントリーシートで『〇〇』という質問があり、それに対する回答を作成しました。以下の文章を添削してください。その際文字数は〇字以上〇字にすること。+書いた文章」というプロンプトを与えた。
すると、少し読みにくかった文章を、スッキリまとまったものに変換してくれるので、文字を削ったり言い回しを変えたりなどを思考する手間が省けて大変助かった。(削って欲しくない箇所や、あえてした変な言い回しも訂正されてしまうことがままあるので、「人間が書く→AIに添削させる→人間がさらに添削する」という使い方が、ESにおける生成AIの利用において理想的な形と言えるだろう。

そんなこんなを経て、私は「こんなの(ラブレター)を別々のやつに向けて何枚も書けるようなやつ逆に信用ならんだろ……」などと思いつつ、何とか完成させ、かろうじて興味がある複数の企業にESを提出した。

その数7社
「少ねぇよ」
皆さんはこう思われただろう。私もそう思う。
事実この数は恐らく他の学生と比べても大分少ないと思う。「20社近くエントリーしてなんで提出数7なんだよ」とツッコみたい気持ちはよく分かる。だが仕方なかったんだ。どうしても書けなかった。好きでもない人に好きと言えるような器用さを、私は持ち合わせていなかった。そんな私を愛してよ。


後編に続く

だらだら書いてたら4000字近くなってしまった…こんな駄文をこれ以上読ませるのは申し訳がないので、ここまでを前編として公開しようと思う。後編では、面接の失敗談や成功談(?)やその他諸々について書いていく所存。

提出した7つのESのうち、通過して筆記試験・面接にたどり着けたのは一体何社なのか!!!そしてついて手に入れた面接における最強の武器とは…?

後編をお楽しみに!!!(いいねをしてくれるととても嬉しいので、書くモチベになります)


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