「えにっきちょう」を作る:小さな子どもの字のない日記帳
先日、親をまねしたい4歳の娘が「にっきをかきたい」と言い始めました。印象深い出来事があると、日記をかくように絵で表すようになったのです。
まだ字を書かないような小さな子でも日記をかいて遊んでもいいのかもしれないと考え、幼児向けの日記帳を探しましたが、娘に使いやすそうなものが市販では見つけられなかったので、「えにっきちょう」を手作りしてみることにしました。
「えにっきちょう」を設計する
小さな子ども向けの日記帳とはどのようなものがよいか、娘の日頃のお絵描き遊びの様子を参考に考えました。
・ぞんぶんに表現できる紙面の広さがある
・保管を考えると判型はA4まで
・本文紙は画用紙(クレヨンや絵の具やペンなどが裏写りしにくい)
・絵をじゃましないために文字枠は不要。ただし「日記帳」なので、最小限の日付のみ入れたい
趣味の手製本でスイス装を練習していたので、その方法で綴じてみることにしました。
「えにっきちょう」を作る
本文
本文紙は、シリウス水彩画紙(厚口 168g A3)を使用しました。A3を半分に折り、仕上がりの判型はA4です。
各ページの上部に日付欄を入れました。シンプルなゴムスタンプを使用し、娘がかきたい日にだけかけるスタイルです。
製本
スイス装(背開き上製)を選びました。ハードカバー表紙と裏見返しを接着して、背が見える状態になっています。フラットに開くので、かきやすい製本です。
糸かがり綴じという、1本の糸で折丁をつなぐ手法で綴じました。目立たないスケルトンを使用しています。
表紙
表紙にも絵を描きやすいよう色画用紙で装飾し、娘の好きな黄色を使いました。
1ページ目にはプロフィール欄をつくり、表紙には顔が出てくる仕掛けをつけました。穴があいているのを面白がってくれるといいです。
今回の作品ではありませんが、スイス装の制作の様子をイメージ動画(20秒)にまとめています。
「えにっきちょう」を使う
完成した「えにっきちょう」を娘にプレゼントすると、「ほしかった」と言ってさっそく日記をかき始めました。そのいちにちの、心に思い浮かぶことを話しながら。娘が初めてかいた日記です(↓)
プロフィール欄もはりきってかいていました。表紙はこんなふうになりました!
おわりに
小さな子どもの、毎日の驚きや発見をいとおしく感じています。このような「えにっきちょう」があれば、幼い日々の「いま」を子ども自身が切り取ることができます。子どもの成長を、大人が代わりに記録するのとはまた違う視点になることでしょう。これからどんな日記がかかれるのか楽しみです!
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