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「かぞくしんぶん」を作ろう

流れゆく時間のなかで「ふりかえる」「まとめる」時間をとることはとても難しい。それでも、家族の記録を、何かの形に整理してみたい。特に、3歳の子どもの思考や言葉と、絵や工作、写真を、まとめて見られる形にしたい・・・。
そんな気持ちで、「かぞくしんぶん」を作ることにしました。

読者は、家族のためだけの、ささやかなしんぶんです。
2023年1月に創刊、毎月1回発行。ようやく半年間(6回)続いたところです。
その製作記録を書いてみます。

作ってみよう

1ヵ月を「1枚」にまとめる小さな「かべしんぶん」をイメージしました。月ごとの子どもの成長が1枚で見わたせ、出来上がったら家の壁に貼って、親子でながめられるようなもの。

①フォーマットイメージをつくる

まず全体の構成フォーマットを考えます。

A. タイトル
B. 各号のタイトル
C. 大トピックス①:第1ニュース
D. 大トピックス②:第2ニュース
E. 連載①:テーマ固定で定点観測したいこと
F. 連載②:同上
G. コラム①:書きたい小ネタ
H. コラム②:同上
I. 編集後記

適宜写真を入れる

A〜Iの、実際のレイアウトイメージです。

書きたい内容が多ければもっと増やせばよいし、少ない方がよければ、半分くらい(A〜Dなど)でよい


②情報を集める(ネタだし)

1回ぶんの構成をおおまかに決めたところで、次は情報集めです。

1ヵ月を振り返るときに、「写真」「記録メモ」があると便利です。私は、途切れがちながら「育児日記」をつけているのが役立ちました(家族のイベントや、子どもの発した言葉で面白かったことをサッとメモする程度のもの)。

③集めた情報から、記事にするものを選ぶ

次は「内容を厳選する」作業です。

大トピックス

まず大トピックス2つ(第1ニュース・第2ニュース)を選びます。その月を俯瞰して表すようなテーマにするよう心がけています。

大トピックス(例)
1月: 第1「寒がりさんのゆきあそび」 第2「けんけんぱとふくわらい」
2月:第1「おとうさんおめでとプリン 歌が言葉があふれでる」 第2「おに おばけ おおかみ」
3月: 第1「春のおおきな一歩」 第2「家族だいしゅうごう」
4月: 第1「花も虫も水も はるがきたよ」 第2「遊具あそびで修行中」
5月: 第1「3歳のうつくしきせかい」 第2「幼いこころもうきしずみ」
6月: 第1「4歳の誕生日おめでとう」 第2「グーチョキパーでおやこたいそう」

連載

次に、「連載」です。同じテーマで定点観測したい内容を決めます。子どもの表現(絵や工作、ことば)に関心があったので、そのテーマで定点観測しています。

連載タイトル(例)
・「美術館へようこそ」:絵や工作を載せるコーナー
・「おしゃべり語録」:印象的だった子どもの発言を載せるコーナー

コラム

あとは、小ネタ「コラム」です。「記録しておきたい」と思う内容を、好きに集めます。

コラム(例)
・Book List:お気に入りの本
・おすすめスポット:お気に入りの場所
・感激グルメ:おいしかったごはん
・エピソード:印象深いエピソード紹介
・Fashion:へんなかっこう
・おはなし:子どもの作ったおはなし
・今月の“初めて”:初めてできたこと
・クイズ:子どもにまつわるクイズ
・お友だち紹介:子どもの仲良しのもの

④誌面づくり

載せたい項目を決めたら、いよいよ文章を書き、写真を並べます。

iPadのデジタルノートアプリ「GoodNotes」を使っています。スマホ内の写真をそのまま呼び出すことができ、画像のトリミング機能も便利です。文章入力やイラスト作成もノートのように書けて、レイアウトも自由自在。便利です。


⑤紙に出力したら、完成!

出来上がったPDFデータを、プリントアウト(B4かA3が見やすい)したら完成です。


実例を紹介します

実例として、これまでの6回分の記事内容から抜粋したものを紹介します(家族向けのため、親ばか満載です)。

大トピックス①②(例)
連載「美術館へようこそ」「おしゃべり語録」(例)
コラムや、余白の小ネタ(例)


おわりに: 半年間、作ってみて・・・

「かぞくしんぶん」を作ってみて一番よかったのは、写真だけでなく、言葉で記録を残せること。写真アルバムだとどうしても写真だけになってしまうので、子どもの思考や言葉の面白さを記録する難しさを感じていました。特に、離れて暮らす祖父母は、写真共有アプリだけでは、子どもの内面的な成長(思考や言葉)を届けることは難しかったので、おもしろがってくれています。

振り返る(リフレクション)の機会になるのもよかったです。また、日ごろの、子どもを観察する解像度が上がり、より注意深く向き合うようになりました。

誤字脱字も許容して手抜きで作っていますが、それでも手間と時間はかかります。夜中にわずかな時間を見つけてちょこちょこ制作をしていますが、刊行に追われ、ほかの趣味にあまり時間が割けなくなったので、いつまで続けるかは考えものです。

ただ、言葉や思考の変化が目覚ましく、活動がさかんになる3歳・4歳の一時期だけでも、このように、ただ子どもに向き合うためだけに時間を使うのもいいかなと思い(自分自身がそれを楽しんでいるうちは)、もうしばらくの間はこういうかたちで続けてみようと考えています。

子どもの記録方法や、「かぞくしんぶん」の形態は、よりよくなるよう模索中です。皆さんとも情報交換させていただけるとうれしいです。

読んでいただきありがとうございました。


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