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カフェの店長がデイサービスの食事風景について思うこと

坂戸駅近くにオープンする
デイサービスmoi(モイ)さんの
内装が少しずつ見えてきました。

こっ、これはデイサービスですか!?
何か間違っていませんか!?

って思ってしまうほどのオシャレ感。


ここで働かせていただくわたしも

かなりテンションが上がります!

他施設のお食事事情

今回、お食事づくりをお引き受けしてから
わたしなりに高齢者の食事の本を読んだり
ネット上で他施設の食事を調べたり
業界の様子をチェックしてみました。

ネットに載せるだけあって
結構おいしそうなお料理が出てきて
職員さんが一生懸命考えたであろう
あたたかみのあるお料理がいっぱい出てきました。
料亭みたいなお刺身定食もあって
みなさん工夫されてるなーと驚きました。

逆に、コンビニおにぎりがドーン!
そのとなりには冷凍食品の焼売がコロン!
みたいなものも出てきました。
メインディッシュが冷凍コロッケとか
これ、載せていいのかなぁ?と
ちょっと心配になったこともありました(笑)

わたしが選ばれた理由を考える

ネット上のデイサービスごはんは
とにかく個性いろいろでしたが
"こじままっぽい"お料理はありませんでした。

つまり「カフェ」っぽいお料理が
見当たらなかったのです。
この空間で召し上がっていただくお料理は
わたしだったら、絶対にカフェごはん。

最近はカフェと言っても
オムライスやパスタなどの洋食だけでなく
こだわり素材の和食をご提供するお店も
多くなってきたのです。

COUCOUでも
地元に新規就農した農家さんの
新鮮で栄養価の高い無農薬野菜が
メニューの主役になっています。
(このことも、いつか丁寧にお話しします)

内容的にはそう変わらないはずなのに
カフェっぽいメニューのデイサービスの食事と
カフェ店長が作るデイサービスの食事は
結果が全く違うのはなぜでしょう。

それは使っている食器と盛り付けが
ちょっとだけ違うからです。

食器がもたらすトキメキ

COUCOUの食器は、開業当初から
瀬戸のマルミツ陶器さんにお願いしています。

新しい食器が届いて開封するときは
スタッフみんなが「かわいい!素敵!」と
それはもう激しく盛り上がります(笑)

今年の春頃、緊急事態宣言が出た時
ご自宅でカフェを楽しめるセットを販売しました。
こちらはその宣伝用の写真です。
店内の食器を総動員して盛り付けました。

マルミツ陶器の器はベースが和食器で
そこに洋のアクセントが加えられてることが多く
ホッとしつつも好奇心が動かされて
うつわ好き女子たちに大人気のメーカーです。

つまり、和食を盛っても洋食を盛っても
どちらでもサマになるのです。

例えば洋食を
100均などの安い和食器に盛り付けると
こんな雰囲気になります。

ブロッコリーの緑やトマトの赤など
彩りは気にかけているのに、残念です。

ワンプレートの盛り付けは特に、お皿選びが命!

小鉢を使ったり、大葉を敷いてみたりと
いろいろ考えて工夫されておられますが
「よくがんばったね」「ありがたいね」
という気持ちにはなっても
「きゃー!素敵♡」にまでは持って行けません。

気の利いた器に盛り付けると、こんな雰囲気に。

メニューは普通の家庭料理ばかりですが
お店でこれをお出しすると
「きゃー♡」になるのだから不思議。

更にありがちなのが
黒い樹脂製のトレーでした。

お魚の上に緑を乗せ
写真を撮るときにはお花も添えてるのに
この黒いトレーが全てを暗くしています。

これを木製の明るいトレーにしたらこうなります。

うーん、温かみを感じ
明るい気持ちになりますね。

全て、ほんの少しの違いです。
どうせ割れるから、どうせ汚れるからと
もったいないと思うのもわかりますし
いろんなご事情はあると思いますが
ちいさなお子様でもないのですから
そう頻繁にお皿を割ることはないでしょう。

COUCOUでも滅多にありません。
トレーも、かなり長年使っています。

今回、moiさんでも
マルミツの器を使わせて頂くことになりましたが
その金額は他施設のお皿たちとは全く違ったので
男性陣は特に「!」だったと思います(笑)

それでも受け入れてくださった
代表の山口さんには、心から感謝しています。

トキメキがもたらす健康への効果

わたしは食育指導士の勉強のなかで
盛り付けの重要性を学びました。

食事を前にして
「うわぁ♡」と嬉しい気持ちになると
身体が栄養を吸収する準備を始め
とても効率がよくなるそうです。

口に入れば何でも同じ、ではないのです。

ご利用者様ひとりひとりに
様々なご事情があると思います。
それぞれに寄り添うことが大切だと思います。

わたしは今まで高齢者のお仕事に
全く関わってこなかったことを逆に強みとして
業界では当たり前のように諦めてきたことを
「こうすればできるんじゃない?」と
カフェの店長目線でご提案していきたいですし
そうしてほしいからお声がけ頂いたのだと
勝手に解釈して、頑張ってまいります(笑)

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