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わたしと水素

ここ1年半断続的ではあるものの「水素」に関わり続けてきました.今回私自分の過去や好きなものを織り交ぜながら水素に関わるモチベーションとその源について文字に起こしてみようと思います.

1.飛行機との出会い

私は今大学で工学を専攻しています.祖父と父がエンジニアであったことが強く影響していますが,ものづくりを強く意識するきっかけになったのは小学4年生で初めて飛行機に乗った経験でした.

初飛行機の窓から(窓に張り付いてほぼ寝なかったなー)

当時「てつのかたまりがそらをとんでる」ことに驚いていたのをよく覚えています.それ以降飛行機の虜となり,「なぜ飛行機は飛ぶのか」「エンジンについてるぐるぐるはなに?」「なぜ翼はあんなにゆれるのか」と乗れば乗るほど出てくる疑問を追いかけ,気づいたら航空宇宙工学・機械工学を学んでいました.

2.F1初観戦

大学入学後,工学の授業の地味さにギャップを感じていた自分に大きな転機が訪れます.

2022 F1日本GP(うつくしい…) 友人撮影

昨年3年ぶりに開催されたF1日本GP.高校1年のころから憧れ続けたF1を初観戦することができました.「バリバリ」と爆音を鳴らしながら走る車に興奮冷めやらぬ2日間でした.コーナーをフルスロットルで曲がるレーシングカーは人間が作るマシンの限界そのもののように感じたし,「今学んでいることの先にはこれがある!」そう思えた瞬間でした.
それと同時にいいなと思ったのが,空気感のよさ.年季の入ったシャツを着た方や小さい子供を連れた家族・自分らと同じ大学生グループといった幅広い年齢層のファンがみんなで眼を輝かせながらレースの行く末を見守っている.とても素敵な空間でした.爆音・スリル・そして熱気と感動,これを今後も残し続けていきたいな~と思いながら東京に帰りました.

3.願望と時代とのギャップ

ここまででなんとなく私が飛行機や車が好きだということをわかっていただけたかと思います.
しかしそんな飛行機や車は今「カーボンニュートラル」の流れにさらされています.特に飛行機については脱炭素が最も遅くになる分野の1つと言われていて欧州では"Flight Shame(飛び恥)"というワードが生まれています.自分の好きなものが目の敵にされていることに怒りではなく悲しさと悔しさを覚えました.
また車に関しては世界的にEV(電気自動車)にするべきだという流れになっていると感じています.私はEVが悪いといいたいわけではありません(初めて乗ったEVの加速性能には驚愕しました).ただ,エンジン車もいいぞと言いたい.ブリブリと排気ガスを出し,体を揺らしながら駆ける車にも魅力があると思うのです.
簡単にいうなれば私は"化石燃料・エンジン信者"なのでしょう.オイルの独特なにおいも好きだしガソリンを燃やしているエンジンも大好きなんです.
時代の流れだから仕方ないと思いつつ,どうにか残す手段がないのかそう考えていました.

4.水素エンジン

そんな時に出会ったのが「水素エンジン」でした.こいつなら現状のエンジンをベースにしつつ長距離用の飛行機にも使えるし,車にもエンジンが残ると思いました.この出会いがきっかけで水素によりのめりこむことになり,結果として大学でも水素エンジンの研究を行っています.正直まだまだ道のりは長い研究です.実用化までは程遠いし,実際に使えるほどの熱効率や出力がでるかも確実ではないのが現状です.しかし,「エンジンを残すためにはやるしかない」と思ってやっています.そして50年後・100年後自分の子・孫の世代が飛行機に目を輝かせ,爆音のF1に感動するそんな世界が残ればいいなと思いながら今日もこつこつと研究に励もうと思います.

スーパー耐久参戦中の水素エンジンカローラ(みにいきたい)
出典(GAZOO https://gazoo.com/feature/supertaikyu/22/03/20/s2/)


以上

ごちゃごちゃな文章になってしまいましたが,
最後まで読んでいただきありがとうございました!!


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