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変異ウイルスについて世界一わかりやすく解説しました(4月15日こびナビClubhouseまとめ)

4月15日(木)
こびナビの医師が解説する世界の最新医療ニュース
本日のモデレーター:峰宗太郎(初)


【オープニング】

木下喬弘
♪ふ〜んふふんふ〜ん…ふんふん♪

峰宗太郎
(大笑)
まぁさか、やられるとはおもらなかった(少し噛んでいる)

木下喬弘
(笑)

峰宗太郎
今の短いですけど採録されて、多分音符になりますよね。
(注:今回はないです。原曲はこちら by 文字起こしーズ)

木下喬弘
フルバージョン覚えてないわ(笑)

峰宗太郎
いや今のは別の曲でしょう(笑)
さて、僕の手元の時計ではもうすぐ……8時30分になりました。
では安川先生よろしくお願いします👶

安川康介
はい、分かりました(笑)

峰宗太郎
……という訳にもいかないので(笑)
まぁ、別に日本書紀の話はしませんし、お料理をする人ではないので、特にお料理トークから始まるというわけでもありませーん👶

それでは、始めていきたいと思います。
今日は2本立てで、ニューヨーク・タイムズの記事を取り上げます。
1つ目が、新型コロナウイルス最新情報(The Coronavirus Outbreak: Latest Updates)というライブアップデートのページです。
2つ目は話題になってきてる変異ウイルスについてお話したいと思います。
安川先生、賛成ですね?👶

安川康介
賛成です。
これが今日唯一の楽しみでした。

峰宗太郎
ありがとうございます!
僕も唯一の楽しみでした。


【ニュース1】ジョンソン・エンド・ジョンソン社製新型コロナウイルスワクチンの副反応ついて

まずはニューヨーク・タイムズの新型コロナウイルス最新情報(The Coronavirus Outbreak: Latest Updates)のニュースです。

A panel of independent experts to the C.D.C. says it needs more time to assess data and risks during the Johnson & Johnson vaccine pause.
https://www.nytimes.com/live/2021/04/14/world/covid-vaccine-coronavirus-cases#click=https://t.co/cCx9XKiVvU
出典: The New York Times 2021/4/20

CDC(アメリカ疾病予防管理センター)は、ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)の新型コロナウイルスワクチンの副反応に関する緊急会議を開催し、このワクチンに関するデータからリスクを評価するためにはもっと時間が必要であり、ワクチンの一時停止を継続しましょうという話になりました。
この緊急会議、安川先生ご覧になっていましたか?

安川康介
緊急会議は見ていなくてプレゼンテーションのスライドだけを見ました。

峰宗太郎
池田先生ご覧になりました?

池田早希
……仕事で見られていないです。

峰宗太郎
黑川先生は資料はご覧になりましたか?

黑川友哉
すみません、私も仕事で見ていないですね。

峰宗太郎
皆さん仕事に真面目で大変よろしいと思います。
木下先生もお忙しかったですよね?

木下喬弘
見ていないでーす。

峰宗太郎
はい、私は非常に暇だったので見ておりました👶(笑)

資料は冷静にまとまっています。
どれぐらいの症例があるか示しつつ、ジョンソン・エンド・ジョンソンの新型コロナウイルスワクチンにおいても脳静脈血栓症(脳の静脈にできる血栓症)や、内臓の血栓症(静脈血栓症、資料中では ITP[免疫性血小板減少性紫斑病]、TTP [血栓性血小板減少性紫斑病]と書かれている)などの症例があるので、引き続き調査をすることになりました。
最後に行われた投票でも、基本的にしばらくしっかり精査をしていく期間が必要だろうという結論になりました。
昨日、安川先生の Clubhouse で話題になったように、ジョンソン・エンド・ジョンソンの新型コロナウイルスワクチンについて、アメリカで使用を一時停止を継続する話になっています。
安川先生、何か感想ございますか?

安川康介
まだ結論付けるのは厳しいと思いますが、今回のジョンソン・エンド・ジョンソンとアストラゼネカ(AstraZeneca)の新型コロナウイルスワクチンは、作用機序(メカニズム)は一緒なので、同じようなことが起きても全くおかしくない状況ではあります。
今回のように、なるべく早い段階で決断をして、透明性を保ったまま検証していくことは、(今後どうなるか分かりませんが)その後のワクチンのロールアウトにおいても、非常に重要です。

池田早希
感想として、アメリカの安全性をモニターするシステムがうまく機能していると思いました。
慎重に検証してから安全性を検討・確認した上で推奨を決定するというプロセスで、良い仕組みになっています。

木下喬弘
途中で ITP、TTP という言葉が出てきましたが、ACIP(予防接種の実施に関する諮問委員会)ではそういった話になっているんでしょうか?

木下注1: ITP(免疫性血小板減少性紫斑病)や TTP(血栓性血小板減少性紫斑病)は血小板が低下する代表的な病気ですが、今回ウイルスベクターワクチンでみられた血小板減少のメカニズム(HIT という病気に似ていると考えられている)とは別の病態であると考えられています。この質問の意図としては、「ACIP の会議では HIT ではなく ITP や TTP が疑われているのか?」という確認です。

峰宗太郎
いえ、現場からの報告が、そういう診断名で報告されてきているということです。

木下喬弘
血小板が減っているからITPやTTPの疑いがあるということで、とりあえず病名をつけたのですね。

峰宗太郎
そういう感じでプレゼンテーションしていました。

木下喬弘
では血小板第 4 因子や HIT 抗体などは測定できていなくて、とりあえず血小板減少の報告が上がっていると言う理解で良いですか?

峰宗太郎
まだ日常診療レベルの臨床検査しかデータ出てきていませんでした。

木下喬弘
ありがとうございます。
ここまで専門用語が多くて分かりにくいと思いますので、リスナーの方に解説していただいていいですか?

峰宗太郎
では、木下先生よろしくお願いします👶

木下喬弘
(笑)……いやいや……
ITP(特発性血小板減少性紫斑病)と TTP(血栓性血小板減少性紫斑病)、どちらも血小板の値が下がる病気ですが、特に ITP は今回起きている有害事象で見られている(血栓ができることによって血小板が消費されて血小板の数が下がる)病態とはかなり違う病気です。

木下注2:ITP は従来「特発性血小板減少性紫斑病」と訳されていましたが、近年「免疫性血小板減少性紫斑病」と呼称した方がよいだろうという議論が出てきているようです。カッコ内の訳が2つ出てくるのはこのためです。

アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンについて、現在ヨーロッパで数十人レベルで血栓症が出た人が見つかっていて、その人たちから特殊な抗体(HIT 抗体、ヘパリンという薬を使ったときに見つかる抗体)と同じものが見つかったというのが、今までの知見です。
ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンでも同じようなことが起きても不思議ではないということが予想されて、アメリカで、どれぐらいの頻度でこういった有害事象が起きているのかを調べる委員会が開かれています。
特殊な抗体自体は測定されていないけれども、似たような病気(ITP や TTP)”の疑いがある”として、委員会に有害事象報告がされている。そのような構図ですね?

峰宗太郎
すいません、ここまで木下先生に解説してもらったんですが、安川先生からご指摘を受ける前に言っておきますと、「特発性血小板減少性紫斑病」は病名が変わったんです。
今は免疫学的機序が使われるので 、略称は同じ「ITP」で、「免疫性(Immune)血小板減少性紫斑病」という名前に変えているんです。
これは豆知識です👶
黑川先生、どうぞ。

黑川友哉
一連の、アストラゼネカやジョンソン・エンド・ジョンソンの新型コロナウイルスワクチンに対する「血栓症の副反応疑い」に関して、私が強調したいのは、ワクチンも含めたお薬には、市販後にも安全性に関する監視活動が全世界的に行われていることです。
今回は特に、EU やアメリカといった「先に承認が得られた国」で安全性監視活動が進み、それによって分かった、新たな「思いもよらなかった副反応の疑い」がきちんと検出できていること、その調査が進んでいることを、皆さんに知っていただきたいです。
実は医師の中にも仕組みを知らない方が多いです。
お薬では常にこういった安全性監視活動を通して、新たな安全性の注意喚起が出されるものなんです。
この活動によって、実際に使う我々医師や非医療従事者も含めて、皆さんが安心してお薬を使えるシステムが動いています。

峰宗太郎
今は特に新しいお薬に関してお話していますが、あらゆるお薬について、常に安全性は監視され、リスクは最小限化して、効果は最大限化しようとする、ということですね。


【ニュース2】ニューヨーク・タイムズの新型コロナウイルス情報について

このニュースはこのぐらいにします。
今回僕が見てほしいと思っていたものは、ニューヨーク・タイムズの「新型コロナウイルス最新情報」というページそのものです。

The Coronavirus Outbreak: Latest Updates
https://www.nytimes.com/live/2021/04/14/world/covid-vaccine-coronavirus-cases#click=https://t.co/cCx9XKiVvU
出典: The New York Times 2021.4.20

今日はこのページを紹介したい、ただそれだけの理由でこちらのページに誘導しておりました。
実際にニューヨーク・タイムズのウェブサイトをご覧になっていただければお分かりになると思うのですが、このページは同じ URL を使って毎日アップデートされています。
現時点でのトップで「CDC(アメリカ疾病予防管理センター)の委員会がジョンソン・エンド・ジョンソン社のワクチンをしばらく使用停止しよう」というニュースが載っていますが、その下に「Here’s what you need to know」(知っておくべきことは次の通り)というまとめがあって、今は7個くらいの項目が立っています。
ここを追っていただくと、毎日の新型コロナウイルスとワクチンに関する世界の動向がいつもアップデートされており、非常に情報を取りに行くのに良いです。
例えば、今日出ている内容として、たとえば、デンマークはアストラゼネカのワクチンを使わないと言っている話題など、様々な情報が上がっています。
皆様もぜひご覧になってください。
安川先生どうぞ。

安川康介
峰先生がニューヨーク・タイムズのページを紹介したかった気持ちは本当によく分かります。
ニューヨーク・タイムズでは、ものすごく早く、僕がうなってしまう位かなり良くて分かりやすいニュースが書かれていることが多いです(ニューヨーク・タイムズもたまに変な記事を書くこともあるんですが)。
この次に峰先生が紹介される、変異ウイルスに関する記事も非常に分かりやすいです。

日本のニュースは速報的な側面が強いですが、アメリカの特にニューヨーク・タイムズですと、ニュースと解説、そしてそのニュースをどう受け止めたらいいのかまで非常に親切に教えてくれるので、もし英語が読める方は、日本のニュースを読まないで、ニューヨーク・タイムズを読むだけでも世界のニュースをかなり追えます。

木下喬弘
ニューヨーク・タイムズの何が凄いかといいますと、あのメディアは、情報収集力が半端じゃないです。
ちょうど1年位前、ハーバードの学生だった頃に新型コロナウイルス感染者数の予測をやっていたんですが、世界の研究者のほとんどがニューヨーク・タイムズのデータベースを使っていました。

峰宗太郎
本当にそう思います。
データという意味でも、記事を書く力という意味でも、即時性のあるニュースだけではなく、深掘りして解説するという報道でも、基本的には質が高い記事が多くなっています。
日本のメディアにも是非パクって欲しいな👶……というか(笑)、見習って欲しいなと思っています。


【ニュース3】変異ウイルスについて

それではメインディッシュに入っていきたいと思います。
本日選んだのはニューヨーク・タイムズの記事です。
これを簡単に、全部読んでいきたいと思います👶
嘘です。無理です。
1人で言って、1人で突っ込んでいるのも寂しいものですね。
Clubhouse って難しいですね。

(登壇者から拍手)

ありがとうございます。

Coronavirus Variants and Mutations
https://www.nytimes.com/interactive/2021/health/coronavirus-variant-tracker.html
出典: The New York Times 2021/3/22update

「新型コロナウイルスのバリアントとミューテーション」という題名です。
題名に今日私が言いたいことが凝縮されています。
実は最近、どこのテレビとかメディアとかは言いませんが、いろいろなところで「N501Y変異ウイルスが〜」「E484K ウイルスは〜」と報道しています。
これは言い方としておかしい、と言いたいです。

編集注:このニュースを理解するための重要用語
ニュースの中の英語表記:意味
variant:変異体、変異ウイルス、バリアント
mutation:変異、ミューテーション
Variants of Concern、VOC:懸念される変異体
Variants of Interest、VOI:注目すべき変異体
lineage:系統、リニエージ
clade:系統群、クレード
type:型、タイプ

このニュースの題名にあるvariantは日本語で「変異体」と呼び、ウイルスそのものを指しています。
変異が入って性質が変わってしまったことで、人が注目しているウイルスの種類、つまりウイルス自体を指して変異体と呼びます。
例えば、いくつか変異が入ったウイルスがイギリスで見つかった、そのウイルスに名前をつけよう、となった場合、そのウイルスは変異体と呼びます。

一方で、mutationは変異そのもののことを指しており、ウイルスのどの部分が変異をしているかを、変異の場所と変化の仕方を指して「変異」と呼んでいます。

この記事は分かりやすく、インフォグラフィックでグラフィカルに書いてあります。
ニュース&アップデートのところで、変異ウイルスに関して何が世界で起こっているかが丁寧に説明されています。
WHO(世界保健機関)、アメリカ当局、イギリス当局、それを真似し始めた日本の国立感染症研究所が特に懸念をしているウイルスを、懸念される変異体として指定しています。
またちょっと注目しているウイルスを、注目すべき変異体と名付けています。
どういう変異のある変異体ウイルスが出てきたかによって、「この変異ウイルスに注意しましょう」と警告をしたり、観察や研究を集中して行ったりしている状況です。
この記事にも懸念される変異体、注目すべき変異体と名付けられた変異ウイルスがまとめられています。

この表にlineageとvariant nameといった言葉が出てきますが、これらを日本語に訳すとなると大変面倒です。

lineageは、「系統」のことを指します。
安川先生を例に説明します。
安川先生と、お子さんがいらっしゃいます。
お子さんが将来結婚して孫を産んだとします。
そうしますと、安川先生から始まってお子さん、お孫さんと続くこの一連の流れが系統です。
「安川先生はお茶目である」という性質が受け継がれていたとします。
そうするとこの系統がお茶目であると系統全体の性質を語ることができるようになるわけです。
これが遺伝していれば、なおさら語ることができます。
安川先生が系統で初めて頭にブロッコリーが生えてくるという変異をしたとします。
そうすると安川先生は「ブロッコリーがある変異体」になるわけです。
もしお子さん、お孫さんの頭にもブロッコリーが生える形質が受け継がれたとします。
例えばこの系統を「安川康介系統」と名付けるとしたら、安川康介系統全体の性質として頭にブロッコリーがある変異体なんだよ、と言えるわけです。

これを系統(lineage)系統群(clade)といいます。
まとめて呼びたいときに群とつけます「康介」「康介の子ども」「康介の孫」を「系統群」とまとめて語ることができるわけです。
記事の懸念される変異体を見ると、最初に B.1.1.7 と書かれていますが、これは B.1.1.7 と名付けられた変異体と、それから派生してくるその子孫(同じような性質を受け継いだ変異ウイルス)をまとめて系統と言っているんです。

報道で「では B.1.1.7 はどこから出てきた変異体か」という話をする時に、これを「イギリス型」と言われていることがよくあります。
ここも、言葉の使い方が難しいです。
イギリス「型」と言うと、学術的には別のものを指すんです。
例えば、インフルエンザであればA型、B型、C型、D型と分かれます。
(実はD型まであるんです👶)
型(タイプ)というのは、「大きく性質が変わった1群を指す」という約束があるので、実は不適切です。
系統名が1番正しくて、「B.1.1.7」と本来は呼ぶべきなんです。
それが難しければ、イギリスで広がったB.1.1.7、とか、南アフリカを中心に広がった B.1.351、とか、ブラジルを中心に広がった P.1、と言う方が良いです。
ただ、アメリカなどの英語圏の報道でも「これはイングランドタイプ」と書いているものもありますので、日本のみならず世界中、言葉を厳密に使い続けるのは難しいというのは事実です。

さて、ここまで懸念される変異体についてさりげなく紹介しました。
このページでは、イギリスで広がった B.1.1.7、南アフリカを中心に広がった B.1.351 とブラジルを中心に広がった P.1、それに加えてアメリカのカリフォルニアで見つかった B.1.427 と B.1.429 を懸念される変異体としてまとめています。
これはアメリカ当局が指定していて、日本の国立感染症研究所も従っています。
一方で注目すべき変異体というものもありまして、これはニューヨークなどで広がっている B.1.525 と B.1.526 をあげています。
これも E484K という変異(後で説明します)が入っていて、ここが変わるんじゃないかという事なんですね。

ここまでが変異体の話なんですが、ここまで何か「お前説明下手じゃな👶」とか「混乱しとるげー!👶」といったこととか、安川先生ありますか?

安川康介
すごく分かりやすくて、ブロッコリーの話も凄く良かったです。
日本のメディアを見ていて気になるのは、N501Y とか、変異そのものをウイルスとして呼んでいて、例えば、頭にブロッコリーが生えた犯人がいるとして、犯人のことをただ「ブロッコリー」と呼んでいるような状況が生じています。
峰先生、メディアに対してこういう用語を使う方がいい、と推奨を書いてもいいんじゃないですか?

峰宗太郎
はい、そう思っています。
また色々考えたいと思います。

次に「変異(mutation)」とは何かを説明します。
新型コロナウイルスは RNA に設計図が書いてあり、これが3万文字ぐらいあるんですね。
3万文字くらいの文字の中の,何番目から何番目が表面のスパイクタンパク質、何番目から何番目が自分をコピーするためのタンパク質、と決まっていて、設計図に分節的に(中にいくつも)書き込まれているわけです。
新型コロナウイルスは、特に表面に出ているスパイクタンパク質という突起が重要な機能を担っていることが分かっています。
このため、スパイクタンパク質を構成する1273個のアミノ酸の何番目がどう変わったかということを示す書き方で変異が同定されています。
例えば N501Y(最近よく報道されているもの)は、501番目の N(アスパラギン)が Y(チロシン)に変わった、という意味なんです。E484K は484番目の E(グルタミン酸)が K(リシン)に、K417 は417番目の K(リシン)が別の何かに変わったことを指しています。
例えば安川先生の頭の部分に「681」という番号がついていれば、もともとは髪の毛だったものがブロッコリーに変異したのであれば「髪の毛681ブロッコリー」と書く、ということです。
例えば右手がネギに変わった、右手に「501」という番号がついてれば、「右手501ネギ」と書けば右手がいつの間にかネギになった安川先生が現れたという意味になります。

そうすると N501Y は「501番目」という場所が、P681H は「681番目」という場所が変わったということになります。
アミノ酸の場所を指定しているんですね。
つまり、N501Y はウイルスの名前でもなく、ウイルスが持つ全ての変異を意味してもいません。

実は先ほどまで一生懸命述べてきました B.1.1.7(イギリスで広がっている変異ウイルス)には、N501Y、P681H、D1118Hなど、いくつもの変異が入っているのです。
例えば「ニューヤスカワ1」が B.1.1.7で、いろんな変異を持っていて、頭がブロッコリー(髪の毛681ブロッコリー)、手はネギ(右手501ネギ)であるとしたら、

B.1.1.7は、N501Y、P681Hという変異を持っている

ニューヤスカワ1は、右手501ネギ、髪の毛681ブロッコリーという変異を持っている

ということができて、

501番目のアスパラギンはチロシン、681番目のプロリンはヒスチジン

頭の髪の毛はブロッコリー、右の手はネギ

と分かります。
もし頭がブロッコリーで、左手が実はじゃがいもになっているとなると、これは変異が違うので今度は「ニューヤスカワ1」(B.1.1.7)という名前ではなく、名前自体を変えて、違う変異体として扱うわけです。

画像1

図1 変異ヤスカワイメージ1 by 峰宗太郎

画像2

図2 変異ヤスカワイメージ2 by 木下喬弘

画像3

図3 変異ヤスカワイメージ3 by 岡田玲緒奈

ここまでの説明、何か混乱したよ、という事はありますか?
安川先生、何かありますか?

安川康介
あの……僕がどんどん野菜になっていく感じがあるんですけども(笑)
でも、すごい分かりやすいですね。
いま問題視されている南アフリカの B.1.351 ですが、スパイクタンパク質の人間の細胞の表面にある ACE2 に結合する場所が3か所変わっているんですね。
だから「ブロッコリーとネギとジャガイモになってしまっている」とそういう例えがあるとイメージしやすいと思います。

峰宗太郎
安川先生を野菜だらけにして申し訳ないですが、少し真面目な話に移ります。

スパイクタンパク質はウイルス表面に出ている突起です。
安川先生が今言っていただいたように、ヒトの細胞の表面にある ACE2 という分子と結合することで、細胞への侵入を開始するんですね。
まず、第1段階としてヒトの細胞の表面に結合することが大事なんです。
安川先生の頭にある、結合部位に変異が入ってしまうと、例えば、ヒト細胞が今まで安川先生の髪の毛をつかんで細胞に招き入れていたのが、相手がブロッコリーになってしまうと、上手につかめなくなるんですね。
そうなるとウイルスの生存にとって不利になってしまう場合もありますが、ブロッコリーと髪の毛なら同じようなものだから結合することができて、細胞に招き入れることができる、という場合もあるんです。
ここで問題になってくるのは、ワクチンです。
ワクチンを接種すると、「安川先生の髪の毛の形を覚えた抗体」ができます。
ところが、安川先生の頭がブロッコリーになって現れると、抗体が「これは安川先生だ!」と認識できなくなります。
そうすると機能が変わって、免疫から逃れることがあり得るという問題が起こってきます。
今回のイギリスを中心に広がっている B.1.1.7 は N501Y、P681H 変異が、この大事な部分の近くにあります。

南アフリカを中心に広がっている B.1.351 については安川先生が教えていただいたように K417N、E484K、N501Y と言う変異が入っています
そしてブラジルを中心に広がっている P.1 は K417E、E484K、N501Y という変異が入っています。
それ以外にも色々な変異体が世界中で見つかっている状況なんです。

1番大事なことは、次に話す、変異の種類です。
スパイクタンパク質に入っている変異の中で、特に注目しているものが2つあります。

1つは N501Y変異、これは501番目のアミノ酸に変異が入っているものです。
この変異、実は伝播性(ウイルスの広がりやすさ、感染しやすさ)が上がるんじゃないかと言われているんです。
N501Y は今日紹介した3つの変異体(B.1.1.7、B.1.351、P.1)全てに含まれる変異です。
報道で「N501Y変異ウィルスが広がっている」と変なことを言われてしまうと、この3つのどの変異体なのか、3つの変異体をまとめて呼んでいるのか、分からなくなってしまいます。
必ず系統名(B.1.1.7、B.1.351、P.1)、例えば「変異ヤスカワ」とか、まずは全体を表す名前で呼んで欲しいです。

もう一つ注目されている変異は、E484K です。
これは南アフリカを中心に流行している B.1.351 とブラジルの P.1、この2つの変異体に含まれています。
E484K という変異があると、中和抗体というワクチンで作られた抗体の効果が落ちてしまう、つまり変異がない 484E(484番目がグルタミン酸のもの)に対してできた抗体は、484K(484番目がリシンのもの)に対して効果が落ちてしまうことが分かっているんです。
なんで E484K に問題意識を持っているかというと、ファイザーやモデルナのmRNA ワクチンによってできた抗体の効きも、少し悪くなることが分かっています。
アストラゼネカ、ノババックス(こちらはもともとスパイクタンパク質の設計自体が違うんですけれども)などのワクチンによってできた抗体の効きが、E484K を持つ変異体ではかなり下がってしまう可能性があることが、実証されてきているんですね。

こういった内容が、この記事で非常にわかりやすく図示されながらまとまっています。

変異については今後注目していく必要があるんですが、この記事を通じて今日私が述べたかった事は次のことです。

・変異体、変異ウイルス自体は新型コロナウイルスのバリアントで、いくつもの変異を含んだ家族や個人を指すこと
・変異(mutation)は、どの部分が変わったか(安川先生に例えると、どこがマッシュルームになって、どこがブロッコリーになったか)、場所の名前を指すこと
・変異体(valiant)と変異(mutation)を混同しないこと
・新型コロナウイルスには色々な変異があり、その中には注目するべきものがあること

皆さんにはこのことをさらっと分かっていただいて、ニューヨーク・タイムズのこの記事をぱっとGoogle 翻訳(注:DeepLもおすすめです)して眺めていただければ、いろんなことが分かると思います。

漫談になってしまって、誰も質問を挟めない状況を作ってしまいましたが、そろそろ時間になりますので、皆さんからコメントいただきたいと思います。
何かございますでしょうか?

岡田玲緒奈
文字起こしーズからの質問です。
髪の毛がブロッコリーになって右手がネギ、左手がじゃがいもになると変異「種」ではないのか?と質問が来ています。

峰宗太郎
それはすごく良い質問です。
大きく性質が変わりすぎた場合には、これをどう名付けるかという問題が出てきます。
例えとして、安川先生がいろんな変異を遂げたという設定で話します。
見た目がもうヒトではなくキリンだとか見るからにブロッコリーだとなってしまうと、大きく性質が変わっているわけです。
その場合、人間が「種」として分ける可能性は大いにあり得るわけで、そういう場合に種(species)、あるいは株(strain)が変わるんですね。
「株」というのは、大きく流れが変わるくらい性質が変わった場合に名付けるもので、髪の毛がブロッコリーになって右手がネギ、左手がじゃがいもの安川先生は、変異株になっている可能性があります。
しかし、厳密に調べた結果、一部が変わった安川先生だとまだ言えるなという段階であれば、これは変異体といってもいいかな、となります。
程度問題という面があるのが、分類学の難しいところですね。

画像4

図4 さらに変異が進んだ「ニューヤスカワ3」イメージ by 安川康介

岡田玲緒奈
ありがとうございます。

木下喬弘
まぁ、たまに髪の毛ブロッコリーになってる人もいますからね。

峰宗太郎
それは安川先生ですよね👶(笑)

木下喬弘
それぐらいだったらまたヒトですよね🔥(笑)

安川康介
右手もなんかネギに見えてきました……🥦

木下喬弘
それ、だいぶ困る!(笑)

峰宗太郎
他、どうでしょうか?
この際だから変異ウイルス、変異体について何か一言言っておきたい方いらっしゃいませんか?

木下喬弘
質問してもいいですか?
実際問題、ワクチンの効きがどうかを議論するときに、各系統に対するワクチンの効果しか測れないじゃないですか。
B.1.351 と P.1 に対してはワクチンの効果が落ちるのではないか、ということは検証できたとしても、どの変異が原因でワクチンの効果が落ちるかを証明するのは難しいと思うんです。

峰宗太郎
その通りです。

木下喬弘
そうであれば、N501Y 変異がなくて、E484K 変異だけがある変異体でワクチンの効果落ちるかどうかを調べられるのですか?

峰宗太郎
はいこれはすごくいい質問です。
もうくどいよ、と言われそうですが、私がワクチンの効果について説明する時、いつも immunogenicity、efficacy、effectiveness という話をしますよね。


編集注:日本語でいう「効果」について、英語では次の3種類があります。
<基礎研究の観点から>
immunogenicity
免疫原性。臨床検査上は中和抗体ができているか、どの程度出来ているかなどで測る生物学的反応の効果。
----------------------- 
<疫学の観点から>
efficacy
臨床試験(ランダム化比較試験)で検討し判明した効果。 
effectiveness
実社会で実際に接種した時の効果。


免疫原性(immunogenicity)というのは、簡単にいうと試験管の中や実験動物を使ってチェックする段階です。
それ以降はヒトでの効果、efficacy は臨床試験での結果、effectiveness はリアルワールド(実社会)の結果ということです。

まず、各変異がもたらす、新型コロナウイルスワクチンの efficacy、effectiveness への影響については、木下先生の提起通り非常に難しくて分かりません。
例えば E484K だけ、N501Y だけ、あるいは両方の変異がある場合でどうかを見ることは、現実的に非常に難しいです。
ただし、試験管内の試験であれば、できるんですね。
天然のウイルスを調べるだけではなくて、N501Y だけ、E484K だけ、両方ある、そういうスパイクタンパク質を人工的に合成することができるんです。
この合成したスパイクタンパク質をシュードウイルス(pseudovirus、偽ウイルス)という違う種類のウイルスの表面に生やすことができるんですね(これをシュードタイピングと言います)。
別のウイルスの表面を新型コロナウイルスのスパイクタンパク質に変えただけのウイルスができるんですね。
それに対して中和抗体がどれぐらい効くかと言う実験をすることができるんです。
この実験がどの程度この偽ウイルスを中和する(抑える)ことができるかを見れば、N501Y だけの効果はこのぐらい、E484K の効果はこのぐらい、合わせるとこのぐらい、といったように個別に解析ができるんですね。
Science の論文とか、少し前に出た New England Journal of Medicine の論文は PNT を指標にしているのですが、偽ウイルス(pseudovirus)の頭文字 P と中和力価(naturalization titer)NT のことで、こうして合成して作った人工的な変異が入ったスパイクタンパク質を使って実験したということなんです。
そうすると木下先生の質問に対する答えは免疫原性に関しては個別の変異(変異体ではなくて変異ですね)の効果を見ることができるんですね。

木下喬弘
要するに、頭には髪の毛が乗っているけれど右手はネギの安川先生を無理矢理作れば、それが中和抗体でどれぐらい消えるか見れるということですね。

峰宗太郎
その通りです。
完全体ヤスカワを暴れさせることはできないんですけれども、人工的ヤスカワを作って、抗体の効果を見るというところまではできるんですね。

木下喬弘
よく分かりました。
ちなみに右手だけネギの安川先生……は余計わかりにくいですね。N501Y がなくてE484K があるウイルスだと、実際ワクチンの効果は落ちるんですか?

峰宗太郎
これはですね、若干落ちるんです。
ただし、大きくは落ちないです。
やはり組み合わせた方が大きく落ちるようです。
そういった意味では、大きく変われば変わるほど、変異がプラスされればプラスされるほど中和抗体の力として落ちる傾向が見えるのは事実のようです。

木下喬弘
なるほどよくわかりました。
もう一つ質問していいですか?
lineage と variant名は比較的一対一対応に見えるんですが、そうでもないんですか?

峰宗太郎
そうなんです。
これが難しいことなのです。
どれぐらい別れたら初めて系統名をつけるかは以下のサイトが(デファクト)スタンダードになっています。

GISAID(Global Initiative on Sharing Avian Influenza Data)
https://www.gisaid.org

Nextstrain
https://nextstrain.org

そこで科学者が議論し、ここからは系統名を分けよう、と決めています。
なるべく出てきた順番で系統の数字を足すようにしているんですが、大きく変わった時は大きく名前を変えてしまうのです。
このため、なかなかきれいに整合性を持った名前になっていないんです。
なおかつ interest とか concern とかいろんな名前を追加してきますので、残念ながらあまりきれいな体系の名前になっていない現状です。

木下喬弘
だから突拍子もない系統ができてくるんですね。
501Y .V1、501Y .V2、501Y .V3 (これらは全て variant名)に対して、 B1.1.7 や B1.351 から急に P.1 (これらは全て lineage)という全然異なる名前が付けられる訳ですね。

峰宗太郎
そうなんです。
それぞれ分け方として、順番、地域、どのタイミングで分けたかが変わってしまうと、大きく変わってしまうんですね。

木下喬弘
なるほどよく分かりました。

峰宗太郎
他の皆さんいかがでしょう?
吉村先生、どうぞ。

吉村健祐
すごく単純な質問ですが、国の事務連絡や法令等で変異「株」と書かれています。
これらの変異「株」は修正した方がいいのでしょうか?

峰宗太郎
私は毎回説明するときに、「株」には△をつけています。
厳密にはウイルス学的に性質が変わった場合に「株」と名付けるべきなので、今回の場合、私は研究結果が確定して免疫逃避が明らかになった場合は株といえますが、そこまでは株と言うのは難しいと思っています。
そこで、私は国立感染症研究所、日本ウイルス学会、日本感染症学会が、それぞれどういう用語を使っているか、質問状を出したんです。

吉村健祐
おー! すごい!

峰宗太郎
色々と長く説明した上で「変異体以外は使わないでくれ」と言ったんですが、日本感染症学会は、ウェブサイトの1番下に1行、「外部専門家からのご指摘を受けて検討した結果、変異ウイルスも許容範囲といたします」ということでごまかされました。

参考:
日本感染症学会 変異「種」の誤用について 2021/1/29
https://www.kansensho.or.jp/modules/news/index.php?content_id=221


吉村健祐
変わってる!(笑)

峰宗太郎
国立感染症研究所については、内部をかなり引っ掻き回して大議論になってしまったようです。
ウイルスを扱っている領域ごとに株がすぐに変わるウイルスもあるので、変異株が一般的だと思っている研究者の方ももちろんいます。
このため話が大きくなってしまって、日本ウイルス学会の理事会に諮って、今後用語の統一等を進めていくかどうかの検討していただく段階になっています。
私の見解としては、変異株は△、決して間違いとは言えないんですが、ウイルスの性質が変わった場合に使って欲しいです。
そして性質の変化の有無にかかわらず、変異があるウイルスは、変異体と呼んでおくのが安全ではないかという立場に立っています。

吉村健祐
あともう1つ質問があります。
自治体でモニタリングしていると E484K の変異体が10%、20%や30%の割合で検出されることもあります。
E484K はワクチンの効果が若干落ちるというところが重要なので、それだけ変異体の割合が増えるとかなり大きく影響が出てしまうように思いますが、どう考えたら良いでしょうか?

峰宗太郎
1つは確かにimmunogenicityと申し上げた、中和抗体の効果でも、6分の1とかもう少し下がるという結果が出ています。
そしてefficacyとしてはファイザーのワクチンもやはり感染者数について、差があるんじゃないかと思われています。
しかし、感染予防効果に関してはそれでも80%あり、60%〜70%よりもずっと高いことが明確です。
ワクチンを打つ打たないについては、「打つ」一択で全然問題ないです。
治療上の問題としても、今回 B.1.1.7 についても(これは N501Y だけですけれども)、B.1.351 やブラジル株 P.1 に関しても、重症化等に与える影響はそれほど大きくないという報告が出始めています。
性質が変わりませんので、予防策は今まで通り徹底していただいて、それと同時に怖がりすぎず、ワクチン接種を継続して実施していくことが重要です。
ただし、やはり効果が下がっていることは事実なので、各社ワクチンの改良版を作っています。
将来、行政的にはブースターショットして打つことも広い視野では考え、備えておけばいいです。

吉村健祐
はいよく分かりました。

峰宗太郎
安川先生、なにかございましたでしょうか?

安川康介
変異体の話をする時、今回の Clubhouse でもそうですが、N501Y のように色々なアルファベットと数字が出てきて、混乱して圧倒されている方が多いと思います。
ただ、こういう数字はもともと感染症に関わる医師にはすごくなじみのあるものだとお伝えしたいです。
どういう時に使うかといいますと、例えば HIV は変異の種類がたくさんあって、感染症専門医の勉強するときに医師泣かせで、本当にいろんなアルファベットと数字の組み合わせを覚えないといけないんですね。
HIV がある患者さんを診ている感染症の医師は、例えば「K103Nという変異があるとこの薬は使えない、でもこの変異は無いからこっちの薬を使える」みたいな判断を日常業務として普通にしています。

新型コロナウイルスの変異を覚える必要はないです。
ただ、もし覚えたい人がいたら、何か別のものにイメージ化して覚えるのが記憶術の基本ですので、ちょっとくだらない話ですが、例えば、

N501Y:リーバイスの501ジーンズがニューヨーク(NY)で売られている
E484K:榎本加奈子(EK)が4本のヤシ(84)の木の筏に乗って逃げていく

といったように、イメージ化して覚えたら、少しなじみのあるものになります。

峰宗太郎
ありがとうございます。
榎本加奈子さんは、佐々木投手の奥さん、ドラマ「家なき子」でいじめっ子役で、美しかった女優さんですね👶
N501Y は、昔の携帯電話の名前に似ている、E484K は、新しい新幹線じゃないか?、など、いろいろな連想をされる方もいらっしゃると思います。
基本は「変異の場所」と「どういう性質の変化」という情報をコンパクトにまとめた非常にいい表現です。
今日ご紹介した記事には遺伝子のマッピング(設計図)等もありますので、皆さんも興味があれば、眺めながら数字を見てください。
それでは、そろそろ締めたいと思います。
これだけは最後に言っておきたい、お前もう二度と出てくんな👶とか、そういう抗議の文句とかありますか?

安川康介
いや、毎回峰先生でいいと思います(笑)

峰宗太郎
いやいや!
それはまずいです、それはまずい!
これでも今日は結構準備したんですよ(笑)

はい、それでは、今日は14分ほど延長してしまいましたが、こびナビの医師が……あ、(タイトルがいつもの「医師」じゃなくて)「峰」になってる!(笑)
こびナビの医師が解説する世界の最新医療ニュース、今日はここまでとしたいと思います。
日本の皆様ぜひよい1日を、そしてアメリカの皆様おやすみなさい。
ありがとうございました。

登壇者一同
どうもありがとうございました。

木下喬弘
日本の皆さん、よい1日をお過ごしください。

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