帰国後に始めようとしていること①

海外ボランティアを中止して帰国し、結婚の報告などもあってたくさんの人に挨拶している中、必ず聞かれるのが「これから何やるの?」という質問だった。それについてなんと答えていいかわからず、今ここにまとめながら今後の進捗も書き記していければいいなあと思う。

これから何をするのか

何をするというのはつまり仕事なんだけど、なんて言ったらいいのか、店舗の開業をしたいと思っている。なんの店舗かと言うと、おそらく一番近いのはブックカフェになるだろう。ブックカフェとはコーヒーが飲める本屋だ。しかしちまたで営業しているような立派な店にはならない。メニューはコーヒーのみ、本は数少ない古本のみ、そのへんにはよくわからないガラクタや古着も売られているような店。内装工事もしなければ、おしゃれな店構えも看板もない、路面店にもならないだろう。そういうブックカフェ的な店。場所はまだネットで見ているぐらいで、なかなか都合のいいところが見当たらない。まだ実現するのかもわからないが、やる方向で進めている。

自営業にしようと思った経緯

帰国後何をしようかということは、ガーナ渡航前からいろいろ考えていた。年齢は35であり、今さら再就職のあてもなく、特殊技能もなく、いろいろな意味で厳しいだろうとは思っていた。ガーナにいるとき、パートナーからは帰国後の仕事について「できれば自宅で働いてほしい」「自営業にしてほしい」ということを言われた。それは勤め人をドロップアウトをした僕にとって好都合だった。

しかし自営業といっても、自分には生業にできるような分野がない。何をしたらいいんだろうかと考えているときに、ちょうど読んだのが「しょぼい起業で生きていく」だった。これはいいんじゃないかと思った。著者のえらてんさんはリサイクルショップとバーをやっていたが、感銘を受けた人が「しょぼい喫茶店」というのを始め、最近には「しょぼい喫茶店の本」が出た。この路線で開業するとしたら、自分は何をやりたいだろうか。その結論がブックカフェ的な店だった。

「しょぼい起業」について、その一端を超端折ってまとめると、借り入れを一切行わず身の丈の範囲でやる商売だ。通常喫茶店なり店を開業するとなると、改装や器材をそろえるなど少なくとも500万から1000万はかかるそうな。しかし「しょぼい起業」は50万、多くても100万円で始めることを想定している。改装をせず、立地が悪い場所で、安い物件を借りて、ローリスクで商売を始めるのが「しょぼい起業」の基本になる。

ブックカフェ的

ブックカフェ的とはいったものの、厳密に言えば「雑貨や古書が売っており、コーヒーも飲める店」になる。新品の本を並べるわけではなく、古書のみを仕入れ棚に置き、コーヒーを飲みながら本を読んだり仕事ができる場を目指している。その上で雑貨やレコード、拾った物を売ったり配ったりする。便宜上ブックカフェということにしておくが、なぜブックカフェなのか。まず、カフェ部分については自分がいつでもコーヒーを飲みたいから。それだけ。誰か別の人が飲んだっていいだろう。ブック部分についても、自分がいつでも本を読んでいたいから。また、読み終えた本を捨てたり捨てられるのがもったいないと思っていた。ブックオフ引取りは実質捨てているのと変わらない。メルカリやヤフオクは手間や手数料がかかりすぎる。さらに欲を言えば、AirBnBを利用した宿泊施設も兼ねたい。

もう一つ、僕は海外ボランティアに出るまで1年間コワーキングスペースでアルバイトをしていた。そこでパートナーと知り合ったわけだけど、パートナーは気分転換に自宅以外でも働ける場所を必要としている。だからコーヒーを飲むスペースで、パートナーも仕事をできるのが理想だ。そのためには自宅から徒歩圏で、めちゃくちゃ狭くはなく、めちゃくちゃボロくもない、そんな都合のいい物件を探している…。

それらが見つかったとして、採算は合うのか。「しょぼい起業」のえらてんメソッドは「店舗に住むから別途家賃はかからない」という手法だが、自分は結婚したため店舗に住むわけにもいかず、利益が上がらなければ家賃及び固定費の垂れ流しとなってしまう。だから家賃は可能な限り抑えたい。安ければ安いほどいい。そんな都合のいい物件を探している…。

今月から本格的に

帰国してもうすぐ2ヶ月になる。この2ヶ月間は開業にまつわる準備にほとんど手を付けず、結婚にあたってのあれこれ、入籍から親戚への挨拶、式の準備に奔走しながら、同時にダラダラと過ごしてきた。式が今月に決まり、終われば本格的に動く予定だ。物件がないと何も始まらないため、まずは不動産屋に掛け合う。自分が思うブックカフェを営業するためには、物件以外にも飲食店の営業許可、それにあたっての食品衛生責任者の資格、古物商の免許が必要になる。

食品衛生責任者の資格は、お金を払って講習を受けるだけですぐ取れる。古物商の免許を取るためには場所を用意しなければいけないため、物件を借りた後になる。場所さえあれば難しくない。厄介なのは飲食店の営業許可だ。中でも施設基準が非常に細かい。例えば以下のようなものがある。

・カウンター又は隔壁等により他と区画された調理場を設けること
・従事者数に応じた更衣室又は更衣箱を設けること
・作業場の内壁は、清掃しやすい構造とし、水を使用する場合においては、原則として、床からおおむね1メートルまでの内壁には耐水性材料又は不浸透性材料を使用すること

ここからわかることは、まず普通に住宅などを借りて開業することはできないということ。店舗専用のテナント物件を借りる必要がある。物件を見る前に保健センターに相談したほうがいいかも知れない。その後進捗があれば更新します。

サポートいただけると店舗がその分だけ充実します。明日への投資!