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恐怖、レバレッジ逓減の怪(怪じゃない)

今回の記事はレバレッジ怖いというお話です。
いつぞやの記事ではさんざんレバはいいぞ〜と喧伝していたのにも関わらずこの転身の速さ、我ながら柔軟性に富んでいますね。


レバレッジ怖い


レバレッジすごい!

さて表題ですが、大前提として逓減のしくみについてはどこでも言われていますから、それについての言及は控えめでいきます。
50%の下落を埋めるためには100%の上昇が必要である…とは良く聞きますが、その実例としてはしばしば今までのSPXLが取り上げられています。

みんな大好きSPXL。圧巻の成績

ここ20年が米株の時代だったということもありますが、目覚ましい成績と言えるでしょう。
確かに2021年末〜2023年末にかけてsp500指数が4800→3600→4800と動いている時期を見ても、元指数がトントンであるのに対してSPXLはまあまあ見劣っています。しかし、総じてみると圧倒的にSPXLが勝っており、逓減のリスクを恐れてこのリターンから目をそらすというのは、あまりにも馬鹿げているように思われます。素晴らしいですね!
結果的に、まあリスクに見合っただけのリターンがあるものだと判断する材料になりかねません。

レバレッジ怖い!

では、もしも今日が2001年の元日だったらどうなっていたでしょうか。
この頃のアメリカはソフトランディングの記憶も新しく、テック分野の隆盛によって今のGAFAが発達し始めており、インターネット時代の幕開けも迎えつつありました。なんとなく今と似ているように感じますね。
そして、以下のグラフはそんな2001年の元日にsp500とその300%の値動きをするもの(SPXL相当)に投資したと仮定したものです。

無惨

対数表示にするとsp500が誤差みたいになっちゃったので普通のグラフです。
なんとも暗澹たる結果ですね。sp500に投資しておけば2012年頃には明確にプラスに転じていたはずなのに、レバレッジをかけたばっかりに1/11ほどになってしまっています。

申し訳程度の

一応鬼の握力で持ち続けていたら2018年頃にはプラ転するみたいですね。米国株はすごいなぁ

レバレッジもっと怖い!

先程のものは仮定でしたが、実際の類似事例を現在進行形で中国株に観測することができます。

ニイハオ!

中国株はこのところ見事なボックス相場を見せており、2010年時点〜現時点で浮き沈みを重ねつつも概ねトントンとなっています。しかし、そこから3倍動くレバレッジetf(yinn)はなんと1/25ほどにまで落ちています。なんとも哀れ。レバレッジにはこりごりです。


ちなみに

下記のグラフのように、積み立てで運用する場合はかなりマシな結果になりますので、私はレバものをちまちま積み立てて行こうと思います。

雄姿

なお、これらのグラフを出す際の仮定ですが、レバレッジにかかる利率を3.5%程度にすると実際のSPXLの値動きに近くなるのでそれで算出しています。

なんかいい感じ

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