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【音楽×珈琲 鑑賞録】4月16日~ヴィンチェンツォ・ベッリーニ オペラ『夢遊病の女』

音楽観を鍛える鑑賞録。
4月16日のテーマは、【主題】

とりあげる作品は、
ヴィンチェンツォ・ベッリーニ /
オペラ『夢遊病の女』

です。

ヴィンチェンツォ・サルヴァトーレ・カルメロ・フランチェスコ・ベッリーニVincenzo Salvatore Carmelo Francesco Bellini
1801年11月3日 - 1835年9月23日
シチリア島・カターニア生まれ。オペラ作品に代表される作曲家。

『夢遊病の女』( La Sonnambula)は、1831年に作曲した2幕からなるイタリア語のオペラです。
上演時間は3時間10分。中心人物のアミーナのアリア「Ah, non credea mirarti」はベッリーニの墓石にも楽譜が刻まれているほど、名だたる代表作。

オペラの内容としては、全員がなかなかにご都合主義的な様相で、ハッピーエンドならいいよねっ!という感じですが、聴きどころであるアミーナのアリアは、たしかにすごい。

1831年3月6日にミラノのカルカーノ劇場で初演される際、主役のアミーナとエルヴィーノをそれぞれ当時の代表的なコロラトゥーラ歌手であるジュディッタ・パスタとジョヴァンニ・バッティスタ・ルビーニが演じ、大成功を収めました。
上記の動画では、ナタリー・デセイ(Natalie Dessay)が歌っていますが、これを聴く限り、いつの時代に聴いても圧倒されること間違いなしでしょう。

以前、モーツァルトの「魔笛」を記事にした際でも思いましたが、この「選ばれし肉体と才能を持った人が、飛び抜けて努力をした結果、発露されるもの」というのは、歌手はもちろん凄いのですが、それをデザインした作曲家も改めて凄いと思う。
構造上の限界を知り、そこをわずかでも上回ることができるかどうか。
普通に暮らしていたのでは絶対に適わないものを手がけるのは、当てずっぽうで作ってできるものではないでしょう。
達成できる見込みのある人がいたという機縁もこの楽曲の成功に寄与しています。
タイミングがよかったとみることもできますが、成功する運命をたぐり寄せた手腕に学ぶポイントがあります。
チャンスを待ち侘びながら、虎視眈々と研鑽を積み重ねる。
まさしくそのことを努努忘れずにやっていくようにしたいものですね。

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