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【食×本 読書録】"「食べること」の進化史"

Mr.CHEESECAKEを喰い!
オレはッ進化したッッ
強くなりたくば 喰らえ!!!

2021年のスタートはこちらの本、
石川伸一 著 /
「食べること」の進化史 培養肉・昆虫食・3Dフードプリンタ
です。

私たちがふだん何気なく食べているごはんには、壮大な物語が眠っている。
食材を生産、入手するための技術、社会が引き継いできた加工や調理の方法、文化や宗教などによる影響…。
人間は太古の昔から長期間にわたって、「食べること」の試行錯誤を重ねてきた。
その食の世界が今、激変してきている。
分子調理、人工培養肉、完全食のソイレント、食のビッグデータ、インスタ映えする食事…。
こうした技術や社会の影響を受けて、私たちと世界はどう変わっていくのだろうか。
気鋭の分子調理学者が、アウストラロピテクス属の誕生からSFが現実化する未来までを見据え、人間と食の密接なかかわりあいを描きだす。

"100年後の人は、何を食べているのか?"
と帯に書かれていますが、進化の加速度が上がった人類は、いずれにせよ、「えらいモン食っとるね」となっているでしょう。
こちらの本で考察されているテクノロジー進化の面での"未来の食"は、光を食べる"光合成人間"や、マトリックスの世界観など、"残虐性の回避"のための食事が進行しそうだな、と思わされました。

わたしにとって、この本の示唆があったポイントは、
"わたしたちは、食べものに選択されている"という点です。

"「食べたものが人を作る」とよく言いますが、進化的に見れば、「普通、食べないものを食べる人が生き残る」"

なぜ、わたしたちは、米を食べ、パンを食べ、肉を食べ、野菜を食べているのか。
進化の過程で、環境が与えてくれたモノを食べて、身体ができていったのです。
たまたま脳が発達していったことで、さも人類が食を操っているように見えますが、これからは、"脳へのエネルギー供給に優れたタイプのヒトが、より子孫が残せる環境で、その遺伝子が自然選抜されていく"だけなのかもしれない。つまり、未来永劫わたしたちは環境に操られていく存在なんだろうな、と思う。
上記の「普通、食べないものを食べる人が生き残る」という言葉は、とても示唆深くて、現在の人類の食事内容であれば、せいぜい120歳が人類の身体と生命維持の限度です。しかしながら、いまは知られていない、もしくは生まれていないもので劇的に生命維持をもたらすものが現れる。そうしたとき、選びとった遺伝子が生き残っていくことに気づかされました。

まぁ遺伝子の長大な歴史観でみれば、なにをどうせよ、なされるがままです。
2021年の人類は、
ちょーっとだけ見えそうな人類の未来食にワクワクしようぜっ!
というほうがムダなあがきのなかでも面白さがあるのではないか、と思いました。
少なくとも、わたし自身が思考を挟める時間軸くらいの未来に思いを馳せるのは、まさしく健康に寄与できるのではないかな、と。

この本のなかでも、

"私たちが未来で食に対してどのように感じるのか、その心を予測することが大切です。
食べることは、少なからず社会の「倫理」や「道徳」の影響を受けるからであり、(略)「食に向かう姿勢」「食における態度」は、その人の中の「生きる意味」「生きる価値」を表す身近なもののひとつとしてこれからも存在し続けることでしょう。"

とあり、これからの"コモンセンス"において、食事が担う役割はより意味合いが深まっていくことが考えられます。

日本での食卓の風景は、
"孤"のベクトルがまだ強い現在ですが、いずれは"共"に揺り戻しがくると思います。
その発露は、ロボットやAIなどのテクノロジー的"共食"かもしれないし、宇宙生命体との"共食"かもしれません。いずれにせよ、"生きている"という事実がある以上、とあるだれかとのシェアするものが生じます。この"贈与"の関係を維持する必然性があるなかで、食事は常に"よき"ものである力学が働きます。これからの未来の食は、目に見えて、そして心から、素晴らしいものだと自覚できるようにしていきたいものですね。

さて、またも小賢しく抽象的なことばかり連ねてしまい、読む人もおますまいが、食べものの進化を推進するためには、当然"新規性"が大切なわけで。
好奇心旺盛に、新しい体験を伴い、ワクワクするような食事をセッティングする努力は図ってまいりましょう。

ということで、Mr.CHEESECAKEのチーズケーキ、頂いてみました!

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解ける、濃厚なテクスチャー、そして香り。
トンカ豆っておもしろっ!
湯煎焼きってこういう風合いになるんだぁ。
シェアしておいしいって言ってもらえて嬉し。

販売方法もおもしろっ!
シェフの哲学もかっけー!
なかなか買えないし、お高く思えたけど、
だからこそ?買えてよかった、食べれて嬉しかった!

いまだに未知の世界があることを教えてもらいました。
とても美味しく学び深い、素晴らしい体験でした。


生まれてから食という習慣やめたことなし!
逆に息することと食べることしか習慣化できてない!?
わたくしの進化もまだまだ発展途上です。
これからの活躍をご期待ください。

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