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【音楽×珈琲 鑑賞録】9月27日~ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト 『クラリネット五重奏曲』

音楽観を鍛える鑑賞録。
エンディングまであと【96日】
9月27日のテーマは、【作曲・演奏】

とりあげる作品は、
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト /
『クラリネット五重奏曲』

です。

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
Wolfgang Amadeus Mozart
1756年1月27日 - 1791年12月5日
オーストリアの音楽家

今回とりあげるモーツァルトの「クラリネット五重奏曲 イ長調 K. 581」(Clarinet quintet K581 in A major)は、1789年9月29日にクラリネットと弦楽四重奏のための室内楽曲として作曲されました。
これは、クラリネット奏者であった友人のアントン・シュタードラーのために作曲されたため『シュタードラー五重奏曲』の愛称で呼ばれることもあるそうです。

流麗で気品を感じる弦楽四重奏の旋律に、クラリネットの音色が飛び込んでくると、それだけで世界観が軽やかになります。

この作品の特色として、シュタードラーが用いていた "Bass-klarinet"(現在のバセットクラリネット)のために作曲されたものだそうで、現行のクラリネットとバセットホルンの中間に位置する楽器です。
現在の一般的なクラリネットだと吹けない音域があり、モーツァルトはまさしくシュタードラーのバセットクラリネットのために曲を書いたといっても過言ではありません。
現在は通常のクラリネット用に編曲された版が演奏されていますが、こうした特定の楽器のための作曲というのも興味深いものです。

モーツァルトがこの作品を作曲していた当時は、クラリネットがまだ目新しく、ようやくオーケストラに導入されていった時期だったそうで、楽器自体発展途上の段階での楽曲です。
そう考えると、いま現在現役で活躍している楽器たちもゆくゆくは発展していって、このバセットクラリネットのような過去の遺物になってしまうのかなーと想像してしまいます。
エレキギターもゆくゆくはかたちが変わり、存在の面影を残して違う楽器に変容していくのではないか。テクノロジーの変化で想像だにできない造形になっていそうだし、「よくあんな重たいもの持って音楽やっていたよね。」とか語られる時代が来てもおかしくはありません。
それはそれでみてみたい未来だし、そこで楽しめる音楽があればそれでいいと思います。
ただ、現在に愛好しているモノゴトがあるなら、それを大いに楽しめばいい。
いまを生きるなかで面白いと思えることに没頭していきたいものですね。

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