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【音楽×本 鑑賞録】"366日の西洋音楽" 1月29日~アレクサンドル・スクリャービン 『交響曲』第3番「神聖な詩」

音楽観を鍛える鑑賞録。
1月29日 本日のテーマは、
【音楽史】
とりあげる作品は、
アレクサンドル・スクリャービン /
『交響曲』第3番「神聖な詩」
です。

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立派なおひげ!
との第一印象。

ロシアのピアニストで作曲家。この交響曲第3番は1904年に発表。
楽章は3部。
I: Luttes : Allegro「闘争」
Ⅱ: Voluptés : Lento「悦楽」
Ⅲ: Jeu divin : Allegro「神聖なる遊戯」
演奏時間は約47分になっています。

この楽曲は、指揮者の大野和士さんによる解説動画があったので、非常に参考になりました。

この解説で、「スクリャービン、めっちゃおもしろい人だな」という印象を覚えました。
"I am a God"と信じ込み、超人思想から神秘思想に傾倒し、
"神秘和音"なるものまで創りあげてしまった。その気概がすごい。
大野さんの評では、神秘和音を"アドバルーン状態の和音"とおっしゃっていましたが、その和音などを駆使した交響曲の結末が、まさに"ハルマゲドン"ともいうべきトニックコードで終わるのは、いつぞやのワーグナー先生がかました方法論であり、視聴者としては「終わったぁー!」という大団円感を堪能できます。
「これこそ神々の遊びであり、悦楽である。」と立派なおひげをしぱしぱさせながら説く、スクリャービンの偉丈夫な姿を想像してしまうものです。

今回、スクリャービンから学び受けたものは、
心から絶対的に信じきる気概があれば、世界を変えることができる
ということ。

わかったふりをして、風化させてしまったりせず、
たったひとつでも心から信奉して、迷わず突き進むことができるか。
ニーチェの超人思想を改めて学び直そうと思った一日でした。

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