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メルマガを3700号、毎日書くことで手に入れたこと。

「人類最大の発明は複利である」。

アインシュタインが言ったとされるこの言葉、しばしば投資の世界で用いられています。要は、ちょっとずつ積み上げていくと、お金も増えていくんだよ、というお話です。

しかし、「複利効果」は、何もお金だけでもないと感じます。
ファイナンシャルプランナーの友人は、「最大の投資は自己投資だ」なんていっていました。そして私はそれを信じて日々生きております。

日々の習慣は、まさにそうです。小さな良習慣が、時間が経つにつれて、雪だるま式に大きくなっていく。まさに複利。そして、私にとって最大の複利をもたらした人生の習慣は「毎日メルマガを書く」ことでした。

え、今更メルマガ?オワコンじゃね?と思うかもしれませんが、10年前からやっているので、ご容赦ください。現在3700号を超えて、コロナに罹った日も、病気で手術をした日も、ウルトラマラソンで100km走った日も、毎日書き続けてきました。

今日はそんな「メルマガの習慣」から、自分が得たこと・気づいたことについて、書いてみたいと思います。

(こんなメルマガです↓↓)


メルマガを始めた日

メルマガの始まりは、あるセミナーへの参加でした。
価格は3日で30万円。「変わりたいけど変われない人へ」みたいなタイトルのセミナーでした。(怪しい・・・と思われるかもですが良い内容でした)

そのセミナーで『100日プロジェクト』なる宿題が出されました。『100日プロジェクト』とは、「100日間、毎日の振り返りを続ける」というもので、具体的には、振り返り日記を毎日書いてグループに投稿しましょうね、というお話です。

行う理由は一つ。「日々の学びを教訓にするため」です。
「日々の経験からの学びを自分の言葉に落として、教訓にすることで、2度あることを3度起こさない。これを毎日回すと人は成長する」という理屈でした。(大学院で知りましたが、これは「経験学習」いう学び方でした)

身銭を切った学びは、行動を促すものです。早速「こんなことがあった」「読んだ本が勉強になった」「飲み会で聞いた話が面白かった」などを、ブログに書いてみました。書くと不思議なもので、取りこぼしていた学びの種に気づき始めました。

その日を振り返り、体験したこと・感じたこと・学んだことを書くと、教訓として結晶化されます。誰かと人との話、読んだ本、見た映画、、、あらゆるものが「学び」になる事に気づきました。

アウトプットをし始めて2ヶ月も経つと、誰かと話をしていても仕事のアポイントの最中でも、「なるほど!」と思ったことがあったら、ブログのネタとしてメモするのが習慣になり、それがメルマガにつながっていきました。

配信を続けるコツ

その1:「衆人環視」に晒す

続けるために「自分を周りの目に強制的に晒し、信頼を失いたくないという気持ちから日々継続する作戦」を始めることにしました。

そこで、あるアイデアを思いつきました。毎日の発信をブログではなく、メルマガにする。そうすると、学びと営業活動が一石二鳥になるのでは?という考えでした。

「メルマガを毎日お客さんに配信しようと思います」と上司に相談したところ「いいじゃん、俺にも送ってよ」と、上司に送るようになりました。
すると「アイツはメルマガを毎日送っているらしい」と言うことで、社内にも認知され、上司・同僚・アシスタント、社長にまで広がりました。
こうなると「やめます」とは言いづらくなります。

そんなプレッシャーもありつつ続けた日々の行動は、社内でもプラスの評価になり、組織内の関係性を構築する上でもとても役に立ちました。加えて、母・父・姉・妻・従兄弟など親族にも送り、日々の生活を報告することで、生存報告をすることになりました。まさに、お客様への営業、社内への営業、家族への日々の報告と一石三鳥の仕組みになりました。

そして、アポイントのたびに「メルマガみてますよ」とフィードバックがあると、続けるための動機づけも高まりました。こうして、衆人環視×フィードバックのループで、メルマガが日々の習慣として定着していきました。

その2:「やらない選択肢を作らない」

ちなみに、こんなメリットある取り組みですが「100日プロジェクト」でも、その後メルマガを始めた人も、大変が続かずに離脱していました。

セミナーでも「一人で続けるのは難しいからお互いに宣言し合うことで続けましょう」と言われましたが、続かないという現実がありました。

さて、その中で興味深く感じたのが、「2日間連続で発信しなかった人は、ほぼ再開できなかった」ということでした。
その理由は、「やらないという例外」を自分の中に作ってしまうと「やらないという選択肢が無意識に生まれてしまう」ためだと思われます。
選択肢が生まれると、迷いが生じます。迷いが生まれると、膨大なやらない理由が思い浮かび、その力に毎日抵抗するのは不可能になるのでしょう。

ゆえに「やらないという例外をつくった」時点で、毎日継続することは厳しくなってしまう、と私は考えています。体育会的な考えかもしれませんが、続ける秘訣は「やらない選択肢を作らないこと」なのです。

だから、私は「意地でも毎日書く」(絶対に例外は作らない)と決めていやっています。深夜26時になることもありますが。

メルマガを通じて手に入れた3つのこと

(1)経験と学びの蓄積

学んだ事は言葉として残さなければどんどん忘れてしまいます。色々やった気がするのに、「あれ、この1週間何したんだっけ?」とふと思う、あれです。

例えば、私は3年前に大学院に入学しました。そこで論文などを読むのですが、読んだそばからその内容を忘れていくわけです。なので、メルマガにコラムとして書き連ねて忘れないようにしよう、と思いました。

ただ、残念ながら「メルマガにまとめても、やっぱり忘れる」のです。しかしながら全部忘れるかというと、そういうわけではなく「こんな事書いた気がする」と記憶に残ります。

そのキーワードや、タグづけされた言葉を、自身の配信記録から検索することで、「そういえば自分こんなこと書いた!」と、自分の経験を外部記憶装置に保管するイメージで、記憶ができるようになりました。

毎週日曜日には、「今週の一冊」として読んだ本の気づきを共有しています

地味なようですが結構、便利です。これまで書き連ねた記録は、束になることで、知識の全体地図として体系化されていきます。

ここに頭の良さは必要ありません。積み重ねることで、引き出しにたくさんの知識がストックされれば、頭の回転が早くなくとも、知識という武器がどんどん増えていき、実務にも役立つようになります。

この習慣を続けてから「引き出しが多いですね」と褒めていただける機会が増えるようになりました(対自分比です)。

(2)人とのつながり

またもう一つの効果は、「出会った型との関係を維持し、育てることができる」ことだと思います。メルマガの場合、SNSよりもプッシュ型であるため関係を維持することに繋げやすいようにも感じます。

余談ですが、「第一印象は6ヶ月は継続する」というソロモン・アッシュ(1946)の研究があります。最初の印象すら悪くなければ、メルマガを通じて少しでも有益な情報を提供し続けられれば、単純接触回数が増え、信頼関係が構築されていくという副次効果が生まれると思われます。結果的に、メルマガにより営業活動がしやすくなりました。

久しぶりにお会いするお客様からも「メルマガ読んでるから久しぶりの気がしませんね」と言われるようになりました。まさに、お客様との脳内での単純接触回数が増えたといえます。
このメルマガのプロセスにより、営業活動における重要な「信頼構築」のフェーズを短縮化し、「提案」のフェーズにすぐにうつることができるようになりました。また提案したものに対しても、信頼構築ができていると、相見積もり等の比較にかけられることもなくなり、商談のスピードが早くなっていきました。結果、入社して5年経つ頃には、(おそらくメルマガのお陰で)営業成績がトップとなりました。

独立後も、色々とやることが増える中で、これらのメルマガの繋がりから様々なご相談をいただけることになり、独立・起業後もありがたいことに紹介のみでお仕事をいただける状態が続いています。

(3)「続けられる」という自信

さて、メルマガを通じて手に入れた一番のことは、「これだけは続けている」という自信が生まれたことでした。
たった1つのことを続けられることは、他の事だって続けられる気もするという気がして、それはあらゆることに派生していきました。
元々自信がない自分にとっては、これがメルマガを通じて得た、もっとも大きなことの1つでした。

また、しばしば「毎日送るのは、大変ではないか?」と聞かれることがあります。正直、大変といえば大変です。

でも「1つ書く」ことによって、何かが積み上がるのです。
1日では微差かもしれませんが、微差も積み上がれば、その差を積み上げなかった自分の人生とは、大きな大きな違いになります。

「今日も積み上げられた」という感覚を得られることは、自分の未来へのプレゼントになるようにも感じられます。だから、結局続けることを選んでいます。

おわりに

メルマガがなかったら、学びも、つながりも、自信も、手に入りませんでした。

また「メルマガの習慣」によって、10年前の自分では想像しなかったようなキャリアの機会(起業をする、大学院に行く、大学の講師をさせていただく、大学院で講義を担当させていただく等)などにつながりました。

メルマガを続けることで手に入れたことであり、またメルマガを継続することによる複利の価値だと、今改めて感じています。重ねて改めて、読んで頂いている皆さまには、感謝でございます。

noteにフィールドを移していますが、引き続き発信してまいりたいと思います。よろしければこれからもお付き合いいただけますと幸いです。

長文、最後までお読み頂き、ありがとうございました!

(以下、メルマガでございます。もし良ければ暇つぶしにどうぞ)


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