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イタリアとサンマリノ

(52番)  2020年   1月
 
5回目のイタリアと2回目のサンマリノへ行ってきました。
今回はのどかな田園風景が広がる小さな街々を訪ねて行きます。
参加者は全員で20名でした。
 
手持ちのユーロがここ数年無くならないので、使い切ってしまうのが目的でした。
現金(ドルも同様) は先進国では問題がないけど、アフリカなどの後進国へ行った際、古いお札は受け取りを拒否されることがあるからです。
理由は、まだまだ偽札発券機が導入されていない場所が多く、目視に頼るしかないのです。
こういう話をすると添乗員さんでも知らない人が多く、「そんな話、聞いたことがない」などと宣う人がいます。そういう人は欧米しか行ったことがないのがバレバレ。
 
昨年5回も行ったインドでも古いお札が使えなくて呆気に取られていた人が数名いました。こちらの国は2016年に新札が発行されて、特に古い高額紙幣が使えなくなったのですが。意図は同じで偽札の防止です。その時にもインドに滞在していて、ATMには人々の列がズラッと連なっていた光景を思い出します。

今回のコース

1日目 1月28日
✈ 成田~ヘルシンキ  フィンランド航空 (10時間15分)A330
✈ ヘルシンキ~ミラノ 同上 (3時間) A321
 
今回はアリタリアの直行便ではないのが、選んだ理由の一つ。
あまり、好みではないのだ。
冬なので、前回ポルトガルへ行った時のように大雪で乗り換えのロンドンで3日間も足止めを食らう事のない事を祈りながら。
前日の夜から雪の予報が出ており、交通網が混乱するといけないので早めに成田へ出かけた。
「ガーン!」
空港へ到着して掲示板を見ると我々のフライトが表示されていない・・・
結局のところ、前の便の出発を遅らせて、我々の便と合わせてひとまとめにしたので満席だし、出発が更に遅れ、ヘルシンキでの乗り換えに間に合わず・・・が、ちゃんと待っていてくれた。
ヘルシンキの空港は久しぶりで、随分と広くなっていて搭乗口まで30分はかかった。
セキュリティ・チェックの場所で、手荷物が問題ありと問題なしのレーンが二つに分かれて流れてきたのには感心した。あと、人間のX線ゲートも問題なさそうな人は潜り抜けなくてもよかった。なので、私は行きも帰りもそこは通過していない。

後記:現在では日本も問題ありと問題なしのレーンに分かれている空港もあります。
 
🏨 グランド・ドゥカ・ディ・マントヴァ
 
2日目 1月29日
🚌 ミラノ~ジェノバ (145km、2時間半)
ミラノの朝焼けは都会にも拘らず、ホテルが郊外の立地だった為か茜色がとても綺麗だった。
 
南極へ行った際、ブエノスアイレスのカミニートで、「母を訪ねて三千里」のマルコが到着をした場所と書いたが、実は出発をしたのが、ここ、ジェノバである。
旅をしているとこうやって点と点が繋がることがあるので、面白い。
空を見上げると飛行機雲が縦横無尽に描かれており、「ああ、ヨーロッパへ来たなあ」と思う。

ガリバルディ通り(ストラーダ・ヌオーヴァ)2006年に世界遺産に登録された。
昔の街並みはもちろん、貴族の豪邸や王宮が立ち並んでいて、荘厳な雰囲気が漂っている。
サン・ロレンツォ大聖堂
ドゥカーレ宮殿
フェラーリ広場

コロンブスが住んでいた家が残っており、モニュメントも建てられている。
そう、彼はジェノバ出身のイタリア人。
 
🍴 昼食 (ジェノベーゼ・パスタ、ポークのソテー サラダ添え、パンナコッタ)
 
余談だが、昔、森進一が「冬のリビエラ~♪」と歌っていたのは、どうもこの辺りらしい。
 
🚌 ジェノバ~レヴァント (70km、1時間半)
🚃 レヴァント~マナローラ~ヴェルナッァ (チンクエ・テッレ)
 
チンクエ・テッレとは「5つの土地」と言う意味で今回は二つの村を散策。
ヴェルナッツァ村はチンクエ・テッレのなかで最も特徴的な街として知られている。
人口は1,000人ほど。昼は大勢の人々で賑わうが、ほぼすべてが旅行客。
お目当ては、ほかのどの村よりも美しいと言われるカラフルでかわいらしい町並み。
道路が渋滞をしてあまり見学の時間が取れなかったが、ピスタチオのジェラートはおいしかった。

チンクエ・テッレ

マナローラ村は5つの村のなかでは2番目に小さな村。急峻な山々に囲まれ、その合間を縫って村がひっそりと佇んでいる。
 
🚌 ラ・スペツィア~パルマ (120km、1時間45分)
 
🍴 夕食 (スズキのムニエル ポテト添え、ミックスサラダ、メレンゲのデザート)
 
🏨 パルマ&コングレッシ
 
3日目 1月30日
パルマの市内散策
「パルマハム」を代表に、パルマは美食の都として知られているほか、芸術の街でもある。ルネッサンス期の有名なフレスコ画家コレッジョやパルミジャニーノ、音楽家ではヴェルディやトスカニーニなど、多くの芸術家がこのパルマを舞台に活躍した。
 
ガリバルディ広場
名前は19世紀にイタリア統一を成し遂げた軍事家・ジュゼッペ・ガリバルディの名前からつけられたもの。

パルマ大聖堂
11世紀頃から建設が始まり、12世紀頃に現在の姿となった。
中央祭壇にある「聖母被昇天」は画家アントニオ・アッレグリ・ダ・コレッジョが5年かけて作り上げた傑作で、亡くなった聖母マリアの魂が天へ昇っていく様子が描かれている。
ヨーロッパの教会はどこも大体似たような感じだが、ここは素晴らしかった。

ピロッタ宮殿
イタリアの貴族一家・ファルネーゼ家の邸宅として建てられた宮殿で、1583年に完成した。敷地内にあるファルネーゼ劇場は世界最古の劇場と言われる。
 
🍴 昼食 (パルマハム、ラヴィオリ パスタ、ケーキ バナナクリームがけ)
 
🚌 パルマ~マントヴァ (60km、1時間15分)
マントヴァ市内散策 (気温10度)
歴史は古代ローマ時代に遡り、11世紀の「ロトンダ」やバロック期の「学術劇場」をはじめ様々な時代の発展の跡が残っているが、ルネッサンス期に当時マントヴァを支配していたゴンザガ家により、既存の建物に改装が加えられ、街は拡張されて華麗なる都市発展を重ねた。
 
ドゥカ―レ宮殿
広場3つ、中庭と公園が15、部屋数は約500。当時の芸術品の数々が納められている。多くの部屋に有名な画家のフレスコ画などがある他、人工洞窟を再現した部屋なども。

サンタンドレア大聖堂
15世紀後半に建てられたバロック式の聖堂。内部にはキリストの血を被った土が入っていると伝えられる器が安置されている。

サン・ロレンツォのロトンダ
ロトンダは円形聖堂のこと。広場よりも低い位置にあるこの聖堂は、ヴィーナスへ捧げられた古代ローマ神殿の跡に建築されたと言われている。11世紀に建てられたロマネスク様式。
 
🚌 マントヴァ~モデナ (70km、1時間15分)
モデナ市内散策
モデナは北イタリアのエミリア・ロマーニャ州にあり、人口は周辺を含めて約18万人という小さな町。
 
ドゥオーモ(大聖堂)
世界遺産であるモデナのドゥオーモには見どころがいくつかある。
外観ではバラ窓の上部にあるキリスト像や、正面扉の脇にいる2頭のライオン像に注目。このライオン像は古代ローマ時代のもの。建物の正面、側面共に旧約聖書などをモチーフにした貴重な彫刻が装飾されている。
内部では円柱の上部のレリーフに注目。「弟子の足を洗うキリスト」「最後の晩餐」など聖書の有名な場面が描かれている。聖堂内の半地下の場所に置かれた石棺は「聖ジミニャーノ」の墓で、モデナの人々の信仰のよりどころとなっている。

ギルランディーナの塔(市民の塔)
モデナのランドマークともいえる塔の高さはおよそ86メートルで、白大理石で造られている。こちらもドゥオーモと同様、世界遺産に登録されている。

グランデ広場
12世紀に建設されて「イタリアの自由都市の発展の様子を伝えるとともに、中世キリスト教都市における信仰と市民生活の結びつきを伝える優れた例証である」として、ドゥオーモ、ギルランディーナの塔と共に1997年に世界遺産に登録された。
 
🚌 モデナ~ボローニャ (45km、1時間)
17:50頃、我々のバスの前にパトカーが走っているのが見えた。「何か事件かな?」と思っていると、暫く我々と同じ道を行くではないか。10分ほどでそのパトカーが止まったので、我々のバスも止まった。
すると、警官がバスの下を懐中電灯で照らして何か見ている。それと同時にもう一人の警官が車内に入って来て、ドライバーさんに何か質問をしている。どうも何かに違反をしていないかを調べているようだ。このバスはミラノから来ているので、格好の獲物になった模様。
車内の必要な設備は整っているか、労働時間がオーバーしていないかなど、あれやこれや調べるのに40分もかかった。添乗員さんが「この時間返してほしいですね」とぼそっと言った。
 
🍴 夕食 (ペンネのボロネーゼ、チキン、アプリコットケーキ)
ボロネーゼとミートソースの違い:前者はトマトをほとんど使わずにワインで煮込む点。
 
🏨 NHボローニャ・ ビッラノーバ
 
4日目 1月31日 (金)
🚌 ボローニャ~ラヴェンナ (85km、1時間15分)
ラヴェンナ市内観光 (気温5度)
5世紀から8世紀には、歴史の中心となる首都でもあった古都。そのラヴェンナには、美しい初期キリスト教モザイク画が多く残り、ユネスコの世界遺産に登録されている。

ラヴェンナ

街中を歩いていると、皆が疑いの目で見ているような気がする(コロナ・ウィルスの件で中国人と間違えられているような・・・)ので、添乗員さんが「日の丸を持って歩きましょうか」と言った。「よくそんな事考えつくな」と感心。
 
サン・ヴィターレ教会
東ローマ帝国の支配下であった548年に完成した八角形の聖堂。
堂内には、とても美しいモザイク画が残っている。

ガッラ・プラチーデイアの廟
十字型の小さな礼拝堂。西ローマ帝国の皇帝ホノリウス帝の異母妹、ガッラ・プラキディアのための墓といわれている。
廟堂の中に入り、薄暗い堂内に目が慣れると、外の質素な外観からは想像できない美しいモザイク画があって、金色と瑠璃色に輝いている。
 
🚌 ラヴェンナ~サンマリノ (82km、1時間半)
サンマリノ共和国の面積は約61平方キロメートルで、山手線の内側と同じくらいの広さしかなく世界で5番目に小さな国家である。
8年ぶりの訪問で、前回J社の添乗員さんが現地ガイドの「石工」と言う言葉を通訳できずに困っていた事を覚えている。この石工がアドリア海辺りから迫害を受けてここで国を作り、最後には聖人(聖マリノ)となった。
消費税がかからないので、その時にバルサミコ酢を2本買ったが、まだ1本残っている。

サン・マリノ

リベルタ広場
正面にあるのはプブリコ宮で現在、国会議事堂として使われている。

ロッカ・グアイダ
1番の観光スポットとなっているのが、3つの城砦。こちらは11世紀に建てられ、3つの中で1番古い建物。
1975年まで実際に牢屋として使用し続けられたというなんとも歴史のある建物で、現在はその牢屋も見学することができる。
 
🚌 サン・マリノ~ボローニャ
 
🍴 夕食 (ほうれん草のラザニア、タラのムニエル ポテト添え、松の実入りのライスケーキ)全部おいしい~~~(●^o^●)
 
🏨 同上
 
5日目 2月1日
ボローニャの市内散策
斜塔 (アシネッリの塔 ガリセンダの塔)
アジネッリの塔は97m、ガリゼンダの塔は48mで2本とも12世紀初めの頃のもの。

マッジョーレ広場
ピンクと白で彩られた広場。かつては政治、経済、宗教の中心だったところで、四方を歴史的な建物に囲まれている。サンペトロニオ教会や1200年に建てられたポデスタ宮殿、1287年に建てられ、15世紀に増築され現在の姿になったアックルージオの塔がある市庁舎がある。

旧ボローニャ大学
16世紀後半に、教会の再編と街に分散していた各学部を一箇所に統合するために建てられた大学。現在は、講義室や図書館となっているほか、世界初の人体解剖が行われた「解剖額大階段教室」も公開されている。廊下や階段には歴代の教授や、卒業生の紋章が飾られている。
 
🚌 ボローニャ~サン・ジミニャーノ (160km、3時間)
サン・ジミニャーノの市内散策

サン・ジミニャーノ

ドゥオーモ広場
周囲を”塔”に囲まれており、サン・ジミニャーノが「塔の街」と呼ばれる理由がわかる場所。

サン・ジョバンニ通り
メインストリートでお土産物屋さんが並んでいる。ここには世界一美味しいと評判のジェラート屋さんがあり、又してもピスタチオを食べた。NHKでも紹介されたことがあるようだが、確かに美味しかった。

ポポロ宮
サン・ジミニャーノの市庁舎であると同時に市立美術館となっている。そして、市立美術館からは、高さ54メートルの「グロッサの塔」にのぼることも可能。塔の上からは、眼下に広がる街並みが一望できる。

後記:イタリアのブランドとして有名なF社のお店で財布を購入したが、1年もしないうちにホックが壊れた。 

🚌 サン・ジミニャーノ~シエナ (93km、2時間半)
キャンティ街道を走り、途中でワイナリーに立ち寄り見学とワインの試飲
ここの創設者ヴェラッツァーノはもともと冒険家で1524年にNYの湾を発見したことから、そこにかかる橋は彼の名前が付けられている。 

🍴 夕食 (ペンネのジェノベーゼ、ビーフの赤ワイン煮 マッシュポテト添え、レモンシャーベット) 

🏨 ホテル・エグゼクティブ 

6日目 2月2日
🚌 シエナ~ピエンツァ (52km、1時間15分)
途中、世界遺産のオルチャ渓谷を通過丘陵地帯に糸杉がたくさん植えられていて本当に絵になる景色。 

ピエンツァの市内散策
ピエンツァはイタリアのトスカーナ州にある、人口2,000人ほどの小さな村。その距離わずか400m。
「トスカーナの小さな宝石」と呼ばれるここは、世界遺産にも登録されている。1458年にピウス2世がローマ教皇の地位についた後、3年計画でこの小さな町を理想の年に作り替えようとしたが、資金難により完成できなかった。

ピオ2世広場大聖堂
大聖堂

ピッコロ―ミニ館
映画ロミオとジュリエットの撮影(バルコニーの場面)が行われた事があるが、残念開いていなかった。

 🚌 ピエンツァ~チヴィタ・ディ・バーニョレッジョ (90km、1時間半) 

🍴 昼食 農園レストランにて「アグリツーリズモ」(野菜サラダ、ポーク ポテト添え、チョコのミルフィーユ)

美しい村協会認定の天空に浮かぶようなチヴィタ・ディ・バーニョレージョの散策

チヴィタ・ディ・バーニョレージョ

ここは「天空の城ラピュタ」のモデルとなったと言われている。
火山岩でできている為、雨を吸い込んで年々崩れており、後50年ほどでこの村はなくなってしまうとか。住民もわずか20名ほど。すり鉢状の真ん中が岩山になっていて、そこにチヴィタ村があるので、バーニョレッジョから1本の坂道を登っていく。これが結構きつかった。小道の左側は耳を澄ますと小鳥たちが囀っていた。

 🚌 チヴィタ・ディ・バーニョレージョ~ローマ (130km、2時間) 

🍴 夕食 (野菜サラダ、シーバスのフィレ、パンナコッタ) 

🏨 マリオット・パーク 

7日目 2月3日
✈ ローマ~ヘルシンキ (3時間半) A321
✈ ヘルシンキ~成田 (9時間半) A350-900 

ヘルシンキの待合室で、ある日本人の男性から声をかけられて成田の検疫は煩いのか等といろいろ聞かれた。スゥエーデンに40年間住んでいて、年に2回日本に帰国するのだとか。日本ではイギリスのEU離脱の事をマスコミが大きく取り上げているのか等も聞かれた。兎に角、日本の情報が知りたくてたまらない様子であった。 

8日目 2月4日
10:00 帰国

一度はキャンセルをしたけど、「値段を下げたので再考してみませんか」と連絡をもらい、それに答える形となったが、結局よかったです。
南極から帰国してすぐだったため、体調が完全ではなかったものの、久しぶりのヨーロッパ、それも冬場なので観光客も少なくて特にトスカーナの景色は目に焼き付けてきました。

 尚、欧米方面は他の方達が沢山投稿されていますので、自分は控えさせていただこうと思います。普段、皆さんがあまり行かれなさそうなコースを主に投稿させて頂きます。

 写真は旅行会社さんのパンフレットから引用させて頂きました。お礼申し上げます。

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