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臨床心理学ってなんですか | 京都・四条の心理カウンセリング カウンセリングオフィスSHIPS 認知行動療法・ブリーフセラピー

 こんにちは。カウンセリングオフィスSHIPS代表です。京都 四条烏丸でカウンセリングルームをしています。オンラインカウンセリングもしていますので、全国からアクセス可能です。

 当オフィスは、ブリーフセラピー、認知行動療法を中心にしたアプローチで、プラグマティック(実用主義的な)支援を掲げてカウンセリングをおこなっています。

 さて、本日はカウンセリングの基礎となっている学問である、臨床心理学について簡単に綴っていこうと思います。
というのも、今度とある学校で臨床心理学の講義を担当することになりましたので、ひとまずコンテンツとして簡単に概要を整理してみようと思った次第です。

臨床心理学とは

 まず心理学とは、人間のこころの働きや行動・人間関係のあれこれについて研究する学問です。人の感情や思考、行動、意識、価値観などを科学的に理解することを目的としています。

 心理学は発達心理学、社会心理学、教育心理学、認知心理学など細分化された下位カテゴリーがありますが、臨床心理学もその一分野です。おもに、心理的な悩みや問題を抱える人々のこころの健康を改善するための、よりよい心理的アセスメント、治療・サポート、予防について探求するための学問です。

臨床心理学の役割

 臨床心理学は、世の中の人々が抱える、心と人間関係の問題に対処するための専門的なアプローチを探求します。

 人々の精神的および行動的な問題を理解し、その問題を解決するための援助・治療プランをつくり、こころの健康を改善し、人々が自分自身の人生をよりよく生きることができるように支援します。

 そのために対話や観察、調査、評価などの手法を用いることが多く、実に実践的な学問です。理論と実践が両輪となって結びついています。

臨床心理学の対象

 臨床心理学は、精神医学と密接な関係があり重なることが多いです。ただ大別すると、精神医学は医学の一分野であり、主にこころの病気、精神障害を生物的・身体的側面(脳も臓器のひとつですからね)から解き明かし、治療法を探求します。一方、臨床心理学は、それだけでなく、心理的・行動的・社会的な要因も考慮して、こころの問題を扱います。

 心理的な要因には、過去のトラウマ、ストレス、自尊心の低さなどがありますね。行動的な要因には、健康的な習慣の欠如、運動不足、睡眠不足、依存行動などがありますね。社会的な要因は、おもには人間関係の問題・要因のことです。たとえば、関係欠如(社会的孤独)、関係不和(仲が悪いこと)、差別関係、支配関係(虐待やハラスメント)などがあり、それらのエスカレーションによってさまざまな問題が生じます。ほかにも、社会情勢、経済情勢なども要因として関わってはきます。貧困の問題などがそうですね。

臨床心理学の方法

 心理的・行動的・社会的な要因による心理的な問題は、多様な要因によって引き起こされるため、人それぞれ、症状も感じ方も異なるものですし、そのアプローチ方法も個別性が高いものです。

 カウンセリングと心理療法は、そうしたアプローチのひとつですが、一般にカウンセリングは、広く相談活動全般を指します。心理療法とは、心理的な問題を扱うために使用される、より専門的、具体的で深い形式のカウンセリングのことを指します。ここでは、心理療法とカウンセリングはほぼ同義に用いており、私たちがカウンセリングといったときには一般に心理療法のことを指します。

 代表的なアプローチ方法としては、精神分析、来談者中心療法、認知行動療法、家族療法(ブリーフセラピー)などがあります。治療理論や哲学、方法論はそれぞれ異なりますが、いずれも対話によって築かれる人間関係によって問題の解決を目指そうというところはほぼ共通しています。

臨床心理学の重要性

 臨床心理学は、人々の心の健康を改善するために重要な役割を果たしています。心理的な問題を抱える人々は、多くの場合、うつ、不安、強迫、ストレス、トラウマ、依存などの問題を抱えています。これらの問題は、日常生活や人間関係に大きな影響を与えることがあります。

 適切な支援を受けることで、クライエントは自己理解を深め、自分自身に対してよりポジティブな態度を持つことができます。そして、日常生活や職業生活における質、パフォーマンスを高めます。支援・治療を受けることで、自分自身や他の人との関係を改善し、より充実した人生を送ることができるようになります。

 また、臨床心理学は、心理的問題を予防するためにも役立ちます。予防的なアプローチは、心理的問題を抱えていない人々も心の健康を維持するために役立ちます。予防的なアプローチは、個人の自己理解を高め、ストレスや不安などの心理的な問題を未然に防ぐことができます。

 そして、このような改善は、生産性の向上や社会的コストの削減など、社会全体にポジティブな影響を与えることもできるものです。

 誤解を恐れずに表現すれば、弱い人、病気の人、おかしい人がカウンセリングを受けるのではありません。自分自身の内的生活(感情・思考・意識・行動など)に関心を向け、よりよい精神状態を保つようにすることは、誰にとっても大切なことです。すべての人が、心理学の知見を活用できるようになるとよいなと思っています。

 ひとりで悩んで、身近な誰かに相談して、愚痴って、それでも解消しないモヤモヤが続くのなら、そんなときはカウンセリングの出番です。


カウンセリングオフィスSHIPSの詳細はこちらです。公式ホームページです。

https://counselingships.com/

カウンセリングオフィスSHIPSでは、ブリーフセラピーや認知行動療法に基づくカウンセリングをメインに実践しています。

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