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私がこれまで聴いた講演会の中で特に印象に残ったものの一つに、当時東レの特別顧問をしておられた飯島英胤氏の講演があります。


私が現役の時、今から10年以上も前のことですが、飯島さんに来社していただいて行われた特別講演会のお話です。


飯島さんが提示されたあるテーマに、私はすっかり共感してしまいました。


「最後まで生き残るものは何か?」


という少々漠然とした問いかけでした。


強いものでも賢いものでもない。答えは


「環境の変化に柔軟に適応できるもの!」


ということでした。


これはダーウィンの進化論における名言とされています。これには異論もあるようですが真偽のほどはともかくとして、この話が飯島さんの口から発せられると妙に説得力があるのです。


組織人として多くの経験を積んでこられたその裏付けがバックボーンとしてあるからでしょう。


ダーウィンの思想を現代組織論において考えてみよう、というところに私は興味を感じました。


会社の経営理念というものは非常に大事なものであり、トップはこれに従って経営方針を打ち出し、従業員はそれに従って業務を進めていきます。


しかし、世の中はめまぐるしく変化し、進化を続けていきます。組織はこの変化についていけるかどうかが問われるのです。


ついて行けないものは滅び、こうした環境の変化に柔軟に適応できる能力を持つ組織が生き残ることになるのです。


「環境への適応性」


このとき私が特に気になった言葉です。この「環境への適応性」という言葉は、組織を考えるときだけでなく、私たち一人ひとりが生きていく上でも重要な指針を提供してくれるように思うのです。


私たちは長い人生の中で、自らを取り巻く環境が大きく変化したり、新たな環境に身を置いたりすることをたびたび経験します。


硬直した考え方に基づく人生哲学を持っていると、環境の変化に柔軟に対応できないため、自分の考え方に合うよう無理に環境を変えようとしたり、逆に環境から逃避しようとしたりして、不合理な選択肢を選ぶことがあります。


一方、柔軟な考え方に基づく人生哲学を持っていると、数多くある選択肢の中からその時々の環境に最も適したものを選んで、できるだけ現在も将来も犠牲にしない最善の解決策を探そうとします。


「環境への適応性」という言葉に、私は自分のカウンセリング理論における人生哲学と相通じる理念を見つけ、とても感銘を受けたものでした。


よろしければ、メールカウンセリングで詳しくお伝えします。
https://www.ningen-kankei.jp/


最後までお読みいただき、ありがとうございました。


次回も、お時間のある時に読んでいただけたら幸いです。

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