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HSPと営業職

共感力というのはHSPの大きな武器ですよね。営業の現場でも、これは使える。お客様との距離も近くなるし、仲良くなれるし、信頼してもらえる。世間話にも花が咲く。
しかし、共感も使いどころが大事だと思う。相手の決断できないタラレバにまで共感していたら、お客様の買う決断力を奪うことになる。

共感が諸刃の剣として跳ね返ってくるのは、お客様に商品を買う決断をしてもらうタイミングだ。商品を買ってもらう時には、相手に決断を迫らないといけない。そうすると、矛盾が生じることになる。今まで、買えない理由に、「そうですよね、悩みますよね」と共感してきたのに、ここで決断しましょうと現実を突きつけることになってしまう。

すると、不思議なことが起こる。お客様は、今まで一緒に悩んでくれていたのに、どうして現実的な選択を迫るんだと、こちらに拒否反応を示してくる。一気に距離が離れるのを感じる。そうすると、もう自分から買ってもらうことはできない。

なぜなのかと考えてみると、過度に相手を甘えさせてしまってるからだと思った。もっと言うと、依存させているのかもしれない。もちろん仕事として、なるべく相手のためにと考えて仕事をするだけれど、相手の悩みに沿って色々提案しようとすると、営業というより秘書みたいな気分になってくる。
もちろん、こちらに甘えてもらえば、有利な面はある。あの営業は自分をわかってくれると感じて、他の営業マンに行かないかもしれない。

しかし、それでは、買ってもらう決断のタイミングで、全然背中を押せないのである。それでは、営業としての仕事にならない。むしろ、お客様から決断力を奪う、ダメな営業な気がする。

話を戻すと、共感も使いようだなと感じた。冷静に淡々と話を聞いて、事務的に進めても、自分から買ってもらえるわけがない。共感すべきところは共感し、しかし、決断に向けてコミュケーションを取っていくという部分については、変に共感的にならず、あくまでも相手が決断する問題だという姿勢を崩してはならないと思う。相手が自分で決断をしなければならないと認識するからこそ、初めてこちらが背中を押せるんだと思う。

カウンセリング研修でも、同じようなことを習った。共感はするが依存させてはならない。相手の話をきちんと聞くが、依存させてはならない。

共感的であるが、相手の情緒にまで踏み込まないバランス感覚がHSPにとって、訓練すべきことのような気がしました。

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