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「哀愁しんでれら」満足度3.9!

あらすじ

児童相談所で働く⼩春は、⾃転⾞屋を営む実家で⽗と妹と祖⽗と4 ⼈暮らし。母に捨てられた過去を抱えながらも、幸せでも不幸せでもない平凡な毎⽇を送っていました。
しかしある夜、怒涛の不幸に襲われ⼀晩ですべてを失ってしまいます。そんな彼女に手を差し伸べたのが、8 歳の娘・ヒカリを男⼿ひとつで育てる開業医の⼤悟。優しく、裕福な⼤悟は、まさに王⼦様。「ただ幸せになりたい」と願う小春は、出会って間もない彼のプロポーズを受け⼊れ、不幸のどん底から⼀気に幸せの頂点へ駆け上がりました。
シンデレラの物語ならここで“めでたしめでたし”。
しかし小春の物語はそこでは終わりませんでした…
(公式ホームページ参照)

まず、全体の感想としては、最悪過ぎるんですよ。笑

いい意味ですけど。


作品としてはかなり面白いし、好きな部類なんですけど、最悪なんですよ。笑


そしてキャストが最高なんですよ。笑
我々が持ってる土屋太鳳や田中圭の真面目で爽やかで真っ直ぐな印象が序盤はそのままバッチリとハマっているし、その後のやっぱり真面目で責任感が強過ぎる人ってちょっと地雷が何かわからないというか、正義感が強すぎるゆえの怖さみたいなもののレベル100を見せてくれるんですよ。
でも、そのレベル100になるプロセスには、幸せってこうあるべきだよねとか、親の役割ってこうあるべきだよねっていうバイアスのかかった固定観念への責任感が核になってて、決して作中の登場人物だけでなく、誰しもが抱えるある意味呪縛的要素が悲劇のトリガーであるというのがなんとも恐ろしいポイントなんですよ!

あと田中圭の連れ子がむちゃくちゃムカつくんですよ!他のキャストもいちいち説明とかないんですけど、演技や所作でキャラクターをわからせるっていう点でかなり観やすいというか、わかりやすい作品だなと思いました。

前半はコメディチックに不謹慎なんだけど笑っちゃう感じで不幸の連続を畳み掛けて、その渦中で外車に乗ったお医者様と恋におちるシンデレラストーリーからのーといった展開。

伏線も、カフェで友達が「でもシンデレラって怖くない?」みたいなわかりやすいものから、小春の暴力性って冒頭のネグレクトしてそうな親の腕めっちゃ掴んだり、お母さん見つけたら殴る言ってたしとか、おにぎりに異物入れたり、ブランコのシーンとか、踏切でのシーン以外もめちゃくちゃあったよな。と最後に大爆発というより小春ってもともとそういった暴力的な部分出てたよなと後から気がつくものもあって、非常に上手く作ってあるなと思いました。

ストーリーの構成に全く無駄がなく、色使いであったり海のシーンめちゃくちゃ綺麗だったり、感想書いていったら全シーンについて触れなければいけなくなるくらい濃い作品でした。
ほんと、幸せってなんなんでしょうね笑

ちなみに、YouTubeで大島育宙さんとジャガモンド斉藤さんという方がこの映画についての感想、考察をお話しされており、とても面白かったのでURLを貼っておきます。

https://youtu.be/DrhV10L2D4I

https://youtu.be/oqarZrQqnNY


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