元小学校教師が我が子の勉強に伴走してみた。【vol.1】
前回のお話はこちら。
「わああああんっ!!!」
玄関で泣き叫ぶ、2歳児。
(どうしたら泣き止むんだ……)
時間は夜の9時。
寝かしつけなければ。お風呂に入れなくては。食器も洗って洗濯物片付けて。明日の保育園の支度を用意してからでないと、朝は絶対忙しい。
寝坊したくはないけれど、うっかり寝坊した日には大変だ。
頭の中ではぐるぐると考えているけれど、その間にも長男は顔を真っ赤にして泣き叫んでいました。
12月に生まれた長男を、1歳になった4月から保育園に通わせていました。
駅前の小さな保育園で、大きな荷物と一緒に預けるのは朝の7時。
そこから電車に乗って30分。
駅からバスで30分。
停留所から歩いて15分。
自宅から保育園までの時間を入れると、1時間半はかかる道のりです。
でも、8時半には学校に子どもたちがきてしまう。
朝の時間は何かと忙しい。
提出物もあるし、トラブルも起きやすい。
大人の目がないと、心配でもあります。
遅刻は、絶対にできない。
その重みは、ずしりと心の奥で感じていました。
だからこそ、寝坊はできない。
朝ごはんを食べさせずに行かせるなんて、もってのほか。
それなのに……それなのに!!
なんで今!! 泣くのかなあ!!
泣いている理由もわからない。
何を話しかけても「嫌だ」という。
抱っこしても抵抗するし、おやつにも釣られない。
手を尽くしても、受け付けてくれない長男に本当に本当に困っていました。
これが、小学生だったら話も聞いてくれるし、時間はかかっても解決できるのに。
我が子になると、冷静でいられない。
自分に似ている部分をつい見てしまうし、イライラしてしまう。
ようやく泣き疲れてきたタイミングで
「ほら、もう泣かないで」
ため息まじりに、手を差し出す。
しゃくりあげながらも、素直に抱っこされにくる長男はやっぱり可愛い。
可愛いんだよ。 わかってるんだけど……
2歳のイヤイヤ期。
これが、私が最初の子育てで立ちはだかった壁でした。
最初に、子育てに自信をなくしかけた頃のお話。
こちらは、週に一回火曜日に更新いたします。
6〜7回で完結する予定ですが、子どもの様子で延長するかもしれません。
気長に見守っていただけたら幸いです。
このお話のきっかけはこちら。
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放課後ライティング倶楽部(AWC)に所属しています。
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