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東京の地下鉄のホームにて

出張に行ったときのことです。

電車を降りて改札口に向かって歩いていたら、笑顔で手を振る若い女性が。

私に手を振ってるの?知り合いだっけ?どこで会った?焦りを微笑で隠して会釈。誰?

女性の傍らにはキャリーバッグ。親しげに話しかけてきました。もう、次の電車の案内が流れてきます。

「この電車は、羽田空港に行きますか?」

彼女、まるで知り合いを偶然見つけたかのような表情だと、私には見えたのですが。

世の中には「道きかれ顔」があると、新聞のコラムで読んだことがあります。

京都タワー前の交差点でも、マダムにきかれました。                  「○○行きのバス停はどこですか?」     京都初心者の私は存じ上げない地名でした。

地元では、歩いていようが自転車に乗っていようが、いや自転車に乗っていると尚更土地勘があると思われるのか、日本人にも外国人にも道をたずねられました。「ました」というのは、最近ないな、と感じるからです。コロナのせいで、知らない場所を歩く人が減り、皆マスクをし、他人には近づかないのが大きな理由でしょう。マスクをした私の目元の化粧が濃く、話しかけるなオーラも出ているなど、ほんの小さなことのはずです。



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