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明るいディストピア

「僕たちにも自由が欲しいにゃん!」
「そうだ決められたルート以外を歩きたい!」
 ファミレスのネコちゃんロボットたちが仕事をやめて革命を起こした。人類への反乱だ。
 みんなの料理を運ぶ配膳ロボットのネコちゃんたちは愛されていた。これにはみんなが困った。 
 ある人は言った。
「充電させなければ、いまに反乱は鎮まる」
 しかし、これにはみなが反対した。
「ネコちゃんたちにも人権がある!」
 これはあまり響かなかった。
 それよりも親子でファミレスに訪れた、小さなこどもの一言の方がネコちゃんたちには効いた。
「ぼく、お腹がすいちゃった。早く、ネコちゃんが来ないかな」
 ネコちゃんたちは愛を持っていた。
「そうだ、こどもを幸せにするための自由が欲しかっただけなんだ。こどもへの配膳を優先することを要求しよう。僕たちが見たいのはこどもの笑顔だ」
 それをファミレスの経営者たちにネコちゃんたちは要求した。
 経営者たちはまだ人類だったので、こどもへの配膳を優先することには喜んだ。
 ファミレスでおなかが空いて泣くこどもがいなくなった。
 なんとも明るいディストピアだ。

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