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愉快な仲間たちと魂の冒険、TDL編

私の所属団体である劇団怪獣無法地帯の主催、棚田さん(通称棚さん)が数年前に還暦を迎えました。

かねてより本人の願いとして何度も聞かされていた「死ぬ前に一度でいいからディズニーランドに行きたい」を叶えるため、私達は決死の団内旅行を企画したのです。
題して「棚田と行く!還暦初夢の国2days~棚田をディズニーに連れてって~」というところでしょうか。

棚さんは昔関東で働いていたのですが、ディズニーランドが出来る前の年に退職して北海道に帰ってきたそうです。そしてそのうち行こう、そろそろ行こう、もう行こうと思いながら飛行機にすら乗ることなく、何十年(!)が経ち…シーも完成し…2017年に至ってしまったのです。
棚さんの住まいなんですが、一面に映画のDVDがあるだけの部屋があります。本当にほぼ映画の棚だけの部屋です。ちょっとした試写室なみに、ありとあらゆるジャンルの映画があり、特にディズニー映画。本人曰く「ディズニー映画全部ある」というほどのディズニー好き。

これは札幌の演劇界隈の特徴としてなんですが、他劇団同士でも昔からずっと知り合いだったり役者の貸し借りが頻繁に行われるということがあり、長く芝居を続けている棚さんの人となりをよく知る方も多いです。

「このおじさんが大好きなディズニーではしゃいでる姿が見たい」

劇団内に収まりきらない、仲間たちの心が一つになりました。

「これを棚さんのおこづかいに」
「これで棚さんに「耳」を買って、写真を撮ってTwitterにあげてほしい」
「棚さんのためなら」

などなどあり、閑散期ど平日のチケットをディズニーストアで取り、ガイドブックを熟読し、宿を取り、LCCに乗る場合の注意点を確認し、閑散期とはいえ念のため、
「メインのアトラクションはファストパスを取って余裕を持って回る」
予定を立てました。もう一度言います。
「メインのアトラクションはファストパスを取って余裕を持って回る」
予定を立てました。

※ファストパスとは、人気のアトラクションで発行される、記載の時間に行けば待たずに乗れるパス。

そして、遂に2017年4月、某日。

確かこの日は朝9時開園でした。開園時間に合わせ全員ゲート前で待ち合わせの予定でしたが、高円寺に居た私は強風のため電車が遅れ、舞浜駅の2つ隣の駅近に宿泊していた5人の同行メンバーに遅れを取り、9時半に園内で合流。

関東の地、しかも棚さんの夢にまで見た夢の国で再会。これはもう、どれほどはしゃいでいても不思議じゃない…!

しかし、

トゥモローランドのベンチに居たのは、メンバーと、
二日酔いさながらげっそりと具合の悪そうなおっさんでした。

一体何があった。

聞くと、夢の国のゲートをくぐり興奮した棚さんは、ファストパスを取って他を回ってから乗る予定だったスペース・マウンテン(三半規管の弱い私には到底無理なやつ)の待ち時間0分に興奮し、今空いてるんだから今乗ろうすぐ乗ろう、と、乗ってしまい、さらにスターツアーズ(三半規管、略)の待ち時間0に興奮し乗ってしまい、朝一・わずか開始30分で予定ではありえない具合の悪さになってしまったのです。

どうなる、還暦ディズニー。

…続く!

…写真は全く関係ない時に私が友人と行ったときのやつです。

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