見出し画像

昆虫食、シルクフード(蚕)を食べてきました。

昆虫食界隈で話題?のシルクフードラボさんの蚕で作ったご飯を食べてきました。

シルクフードラボ

COMMUNEという色々なお店が集まる場所で、3月15日までお店を開いているそうです。

COMMUNEは表参道駅から徒歩3分くらいのところにあります。

COMMUNE内に入り、奥の方に行くと「蚕」と書かれた看板に出くわします。繭も置いてありました。

画像1

画像6

そこに幾つかの蚕を使った商品が販売されていました。

画像2

この中でシルクスナックは試食としていただき、シルクシフォンケーキとシルクバーガーは購入していただきました。

画像3

画像4

画像5

味の感想

スナック・・美味い

シフォンケーキ・・美味い

バーガー・・美味い?

味としては、スナックとシフォンケーキの2つは「普通に」美味しかったです。「普通に」というのは、どのあたりが蚕の味なのかがあまりよく分からず、どちらも美味しいお菓子だな、という印象。

次に、バーガー。

こちらのパテが半分牛肉・半分蚕肉で作られているそうです。(半分ってスゴイな・・・)

パテの他にもレタスやトマト、ピクルスなどボリューミーなものでした。

画像7

こちらは、「これが蚕の味かな」と分かるものでした。少し魚介っぽい味わいで食感は少しモソモソしていました。

食べた後で蚕について調べてみたのですが、人によっては「カニ味噌」と表現するだとか、油分が多く含まれるので粉末もペーストっぽくなることがあると書いてありました。(こちら↓に書いてありました)

そう言われてみると、香りや舌触りなど、そんな感じかなぁと。レバーペーストっぽい感じもしたので、パンに塗ってワインのつまみ的に食べるってのもありかもと感じました。

ただ、食べものを別の食べ物で表現するのは難しいですね。蚕は蚕の味をしているので、ぜひどんなものか試してもらいたいです。

味も見た目もすごく取っ付きやすいものですので、昆虫食ちょっと気になるけど見た目が・・という方などにオススメです!

昆虫食の未来

以前、蚕のさなぎを食べた際、見た目がちょっと気持ち悪いなぁと思ったのですが、今回食べたものは元の姿は分からなくなっていました。
(味については覚えていませんでした・・・)


画像8

以前食べた昔ながらの昆虫食)

昆虫は見た目気持ち悪いし、元の姿が分からない方がいいでしょ、と思っていました。

しかし、今回食べて思ったのは、昆虫の姿が分からないとイベント的な要素が少なくなって「味」と「栄養」と「金額」のことをシビアに考えるなと感じました。

昆虫食は見た目にインパクトがあり、現在日本ではまだ、イベントごととして「特別な日」に消費されているものだと思います。(当園でもイベントを開いてきました。)

イベントなど特別な場で昆虫を食べるときは、味や栄養や金額のことをそこまで考えません。しかし普段家で料理する食べ物を選ぶときは、味と栄養と金額との兼ね合いで選んでいます。

昆虫食は、環境によく栄養価が高いものとして注目を浴びているので、特別な日の美味い(珍しい)食べ物ではなく、日常の手頃な栄養バランスを考えた食べ物になるのがいいと思っています。

それで日常の食べ物は何かと考えると、昔はお米メインの食事(和食)だったのが、今では麺やらパンやら、スナック菓子やらカロリーメイトに変化してきました。

それもあってか昆虫食も、佃煮などお米のお供が多かった昔ながらなものが、今ではパンやらチョコやらプロテインバーやら様々な食べ方に変わってきました。

例えばコオロギもすでに色々な食べられ方が開発されていて、見ていてとても面白いです。じわじわと日常に入り込んできそうな感じがします。

そんな中、今回シルクフードを食べて、特別な日の主役になることも多い「肉」と真っ向から向き合っていて、すごいなと思いました。

代替肉と呼ばれるそうですが、パテやソーセージを牛や豚の代わりに大豆など別の食べ物で作る肉があるのですが、蚕はその食材のひとつになっていくのかなと。
(比較としてコオロギは、小エビとかゴマとかの食べ方に近いような。)

食べ物の未来

肉(特に牛肉)の環境負荷が大きいとして注目を浴びるようになった昆虫食ですが、これからどんな風に広がっていくか楽しみです。

肉以外のタンパク源として今でも大豆や魚などが食べられていますが、そのようなものとして昆虫も位置付けられるのか。肉の姿をしてるが牛や豚ではない代替肉の材料となるのか。

個人的には、新たなカテゴリーが生まれると熱いなぁと期待しています。他の食べ物の代替物という位置付けではなく、昆虫ならではの食べ方が生まれると面白いですね。

食料不足だ、環境問題だ色々と問題を抱えている世の中ですが、身近でできることは消費活動を少しずつ変えていくことだと思っています。

1本に50匹分のコオロギ粉末が含まれたプロテインバーなんて商品も売られていますが、それを日本人の10人に1人が月に1本食べるようになるだけで、年間60億匹くらいコオロギが食べられるようになるわけです。

コオロギにとっちゃたまったもんではないですが(笑)、日頃の食生活にちょっとした変化を起こすだけで、世の中が大きく変化するような気がしませんか?昆虫食にはそうした世の中を変える大きな可能性を感じます。

それでは!

書いた人:山田直明
岡山県出身。北海道大学卒業。弓道参段。現在は株式会社えと菜園、NPO法人農スクールに所属。昔はエビやカニ、シイタケ、梅干しなど多くの食べ物を苦手としていたが、いつの間にか蚕やコオロギさえも食べられるようになっていた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?