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JLPT読解 N2 & N1 攻略法

JLPTで学習者が最も苦労するのが「読解」です。「読解」の点が低くて合格できない人が多いと言われています。「漢字が難しい」「語彙を知らない」「文法がわからない」「長い文章に慣れていない」「解き方のコツを知らない」など原因は様々です。

「読解」は語彙・表現・漢字など日本語の総合力が試される内容になっています。漢字・語彙・文法はコツコツ積み上げていくしかありません。総合的な力が高まれば、JLPTにもある程度対応できます。

ただ、JLPT読解では限られた時間内にいくつもの文章を読み、内容を正確に理解し、設問に的確に答えなければなりません。一字一句文章の文字を追うような読み方では時間内に終わらせることはできません。また、分からない語彙表現が出てくるたびに止まってしまうようでは文章の内容は理解できません。

JLPTの読解を攻略するためには、できるだけ多くの日本語を読むことはもちろん、メリハリをつけてスピーディーに読むためのコツを習得する必要があります。今回はそのコツについてご紹介します。

JLPT読解文を解くときのコツ


①本文を読む前に
「タイトル → 問題文 → 選択肢」の順で読みます。

そこで出てくる言葉から本文の内容を予測するためです。どんなトピックの文を読むか、何に気をつけて読むのかを意識をして読むか読まないかでは頭には入ってくる情報の質が異なります。だら〜っと、フワッと、自由になんとなく読むのではなく、何が大事なのか見極めるために、本文を読むための準備をします。

②本文を読むときに意識したいこと
「答えは必ず文中の中にある」という意識を持ちながら本文を読みます。

私は読解指導をする際、「必ず手を動かしましょう!」といっています。メリハリをつけて文章をスピーディに読むためです。キーワードを○で囲ったり、キーセンテンスにアンダーラインを引いて、大事なところをチェックしながら読みます。接続詞、指示語や文末表現も大切ですね。大事なところに印をつけて「意識の見える化」をしていきましょう!「ここは大事だからしっかり読もう」「ここはフワッとでOK」というメリハリをつけて読めるようになると、長文がスムーズにスピーディーに読めるようになります。


③JLPT読解の問題形式を理解する

答えを探すために、読解の試験でよく出題される問題の形式を知っておくことが大切です(講師も学生も!)。まずは今回紹介する5つ、これがすべてではありませんが、必ず出題されますので要チェックです!これらは本文の内容を理解する手がかりにもなります。

1.  指示語    「これは何を指していますか」                                            2. 下線部    「下線部とは何を指しているか」                                        3.  理由       「〜のはなぜか」                                                                    4.  5W1H    「〜とあるが、なにか」「〜とは誰のことか」                5.  筆者の主張  「筆者が最も言いたいことは何か」

点が取れる問題は着実に点をゲットする!

「伝えたいことをより分かりやすく書く」ということを意識すると、構成はだいたい決まった形になってきます。自分が書き手になるとこれがよく分かります。日本人の私たちが作り手なのですから、自然とそうなるのです。

論理的な文章は必ず出題されます。論理的な文章ほど今回ご紹介したコツが当てはまってきます。コツをマスターすることで、点が取れるものは確実にゲットしていきましょう!

このような試験攻略のための勉強は賛否があります。でも、挑戦するなら合格したいですよね。職場で学校で求められているのだから、合格しなければならない。一応書いておきますが、JLPTには基準点があります(読解:19点/60点)。これをクリアーしなければ、他でどんなに点数が良くても合格はできません。基準点さえクリアーできればいいという考え方は好きではありませんが、このことをきちんと知っておくことは重要です。「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」です。

試験攻略のための勉強が悪いとも思ってはいません。このような練習をすることにもメリットはあります。ある程度学習の積み重ねがある学習者なら、たくさんの文章に触れることもできるし、語彙も身に付くし、スピーディに大意を掴むためのコツも習得できます。学習者も講師も、ぜひ良い形でテストを利用してもらえたらと思っています。(Kazuko. W)



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