190. 健常人におけるCOVID-19と突発性眼神経麻痺:システマティックレビュー

COVID-19 and sudden-onset ocular neurogenic palsy in prior healthy patients: a systematic review

Spiteri R, Barakat S, Vukicevic M. Strabismus. 2023 Jul 13:1-7. doi: 10.1080/09273972.2023.2232419. Epub ahead of print. PMID: 37448224.


背景:この系統的レビューの目的は、COVID-19が存在する神経原性眼筋麻痺の症例を同定し、患者の特徴、麻痺のタイプ、考えられる病因を記録することである。

方法:PubMed、Medline、CINAHLデータベースの系統的検索を2023年1月6日に行い、COVID-19に現在または過去に感染した患者における神経原性眼筋麻痺の症例を同定した。データをプールし、神経原性麻痺、患者の臨床的特徴、推定される麻痺の機序をまとめた。

結果:データベース検索の結果、1197件の論文が得られた。このうち、25人の患者からなる23の論文が組み入れ基準を満たした。ほとんどの患者は男性(68%)で、年齢は2~71歳(中央値=32.7、SD=21.4)であった。7例(28%)は2〜10歳の小児であった。外転神経麻痺が最も多く(68%)、眼症状は複視が最も多く(76%)、COVID-19陽性またはウイルスの症状が出てから平均15日で発症した。COVID-19感染に続発する神経原性麻痺の発症機序は、血管性/血栓性、ウイルス性神経侵入性、炎症性ウイルス介在性免疫反応の3つに分類された。

考察:この研究は、COVID-19感染が動眼神経麻痺、滑車神経麻痺、外転神経麻痺に関連している可能性を示唆しており、その基礎となる機序はさまざまであるが、確定的に立証することは困難である。COVID-19感染による二次的な神経原性麻痺の発症について、さらなる研究が必要である。

※コメント
COVID-19の眼神経麻痺について。
男性に多く、外転神経麻痺が最も多い。ウイルスの症状が出てから2週間程度で発症。
世界中だと報告数は結構多いんですね。

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