297. 双生児の疫学的要因と眼症状の対照群との比較

Comparison of epidemiologic factors and eye manifestations of twin children with controls

Rajavi Z, Sabbaghi H, Hasani R, Behradfar N, Abdi S, Kheiri B, Haseli-Mofrad A. BMC Ophthalmol. 2023 Jun 1;23(1):246. doi: 10.1186/s12886-023-02983-5. PMID: 37264366; PMCID: PMC10233910.


目的:本研究の目的は、双生児の疫学的所見と眼所見を、双生児でない年齢が一致した人を対照として比較すること。

方法:この横断研究では、合計90人の双子(180症例)を182人の非双子適合児と比較した。すべての研究参加者は、最高矯正視力(BCVA)、屈折、眼球偏位、斜視、前眼部および後眼部の検査を含む包括的眼科検査を受けた。児童の人口統計学的情報は、質問票を用いて収集した。一卵性双生児は、表現型の特徴と性別が類似している場合に、そうでない場合は二卵性双生児とみなされた。

結果:ミラー・イメージ・ツイン児(mirror- image twins:MIT)は、双生児の対称的な眼球特徴の側性によって定義された。本研究では、双生児群の平均年齢は7.08±4.42歳、非双生児群は7.58±3.99歳であった(P=0.253)。双生児のうち27人(30%)が一卵性双生児であった。MITの屈折型は5例(2.8%)にみられた。球面屈折異常は、非双生児に比べて双生児でより遠視であった(P=0.041)。双生児群のBCVA(0.07±0.16LogMAR)は非双生児群(0.03±0.08LogMAR、P<0.001)より有意に悪く、弱視の割合が高かった(37.2%対10.4%、P=0.005)。双子と対照の斜視はそれぞれ17.2%と1.6%であった(P < 0.001)。一卵性双生児と二卵性双生児の比較では、一卵性双生児の方が弱視(P=0.004)と斜視(P=0.047)の割合が有意に高かった。多変量解析の結果、低妊娠期間、女性、低出生体重、発作の間に有意な相関がみられた。

結論:双胎児では、女性、低妊娠期間、低出生体重、弱視、斜視が有意に高かった。したがって、双子の屈折異常、弱視、斜視をチェックし、さらなる合併症を予防することが重要である。

※コメント
確かに感覚的には双子の女児の弱視や斜視を経験することが多い気がします。どのような理由からかは不明ですが興味深いです。

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