320. オリジナル近視ソング(歌)が学童の近視と意識に及ぼす時間的影響:3年間の前向き研究

Temporal effects of an original myopia song on school children's myopia and awareness: a 3-year prospective study

Tong L, Chen J, Liu L, Kang M, Liao X, Ying P, Ling Q, Zou J, Wei H, Wang Y, Shao Y. Clin Exp Optom. 2023 Nov 21:1-7. doi: 10.1080/08164622.2023.2251975. Epub ahead of print. PMID: 37989320.


臨床的意義:小児の近視予防意識と行動を高めることは、近視予防効果を示す傾向がある。

背景:オリジナルの近視予防ソングが、学童の健康的な眼の使用行動に対する意識を高め、近視予防に及ぼす効果を調査すること。

方法:この前向き無作為化対照研究では、中国江西省のある小学校の2つのグループの生徒が登録され、3年生から6年生まで(2016~2019年)モニターされた。主要アウトカムは、介入後の眼軸長(axial length:AL)の変化であった。副次的アウトカムは、等価球面屈折率(spherical equivalent refraction:SER)、近業・屋外時間、矯正近見・遠見視力、視覚不快スコア(visual discomfort score:VDS)、調節ラグの変化などであった。

結果:9.3歳(範囲8~10歳)の正視~中等度近視の生徒400人(女性193人、48.25%)が登録された。近視ソング群では、対照群に比べ、ALが有意に短く、近視屈折率の変化が少なかった(それぞれp = 0.04、0.02)。対照群と比較して、近視ソング群は、近業に費やす時間が短く、屋外にいる時間が長かった(それぞれ、p = 0.04と0.04)。最終追跡調査では、近視小児の割合は、近視ソング群(30.5%)が対照群(41%)より有意に低かった(p = 0.03)。矯正近見視力、矯正遠見視力、VDS、調節ラグなどの副次的結果については、有意差は認められなかった。

結論:小学校で1日2回行われるオリジナルの近視ソングは、学齢期の子供たちの生活習慣を長期的に変えることで、近視のコントロールに適度な効果をもたらすようである。

※コメント
なんでもやってみるもんだなあと思いました。
介入が効果に影響するよという報告ですが、数年間もオリジナルの歌を1日2回流すというのを続けられた事に敬意を払います。

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