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コスモテックという、ある箔押し屋の話

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十数年をコスモテックの営業として過ごした僕(青木)の思い、お客様・職人・コスモテックへの感謝を言葉にしたい。今だからこそ伝えられることがあるのではないだろうかと思い立ち、僕なりの…
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2018年6月の記事一覧

「『 見えない壁 』をくずせ!」

ここ数年のコスモテックには、大きな変化がありました。 それは、デザイナーでもなければ、印刷屋さんでもない、印刷加工業界や箔押しとは無縁の、ごく一般の方々が広くコスモテックを知って下さり、応援して下さるようになったこと。 2018年1月19日(金) テレビ東京のWBS( ワールドビジネスサテライト )内、 『 The行列 』 のコーナーでコスモテックが取り上げられました。 大変嬉しいことではありますが、大きな謎があります。 どうやって一般個人の方がコスモテックを知り、な

「同人作家とコスモテック - 新しい箔表現の探求」

今では各種SNSを通して、コスモテックでも同人誌への箔押し加工を行っていることは、そこそこ知られていると思いますが、少し前では 「 同人誌への箔押しはやっていらっしゃいませんか? 」 と少し恐縮した感じでのお問い合わせが多かった記憶があります。 全面箔押しカバーの同人文庫本( 2017年 )| 集さん( @rbandcosb ) こうして各種SNSや書籍をはじめとするメディアを通して、コスモテックが同人作家の方々へ知られる前の話。 コスモテックのブログを開設して( 20

「日本一をめざすこと」

僕がコスモテックに入社したての時、さかのぼること15年ほど前ですが、箔押しの匠 佐藤勇と会社帰りにお酒を呑む機会があり、僕も匠もほろ酔い気分で過ごしていた時の一言が今でも忘れられません。 箔押しの匠 佐藤は決まって呑みの席ではウイスキー。大好物! 「 青木、日本一をめざせよ。 」 僕はその時酔っていたし、話の前後ははっきり覚えておりませんが、その強烈な一言が今も胸に突き刺さってます。 入社当時は人も少なく、機械は老朽化し、経営的にも下向きのまずい状況でした。毎日を乗り

「『 印刷加工連 』 と 強い『 心 』」

今からちょうど6年前。2012年春。 特徴の異なる6社が集結して、結成されたのが『 印刷加工連 』 です。 篠原紙工・小林断截・鈴木製本・東北紙業社・オールライト、そして僕が所属するコスモテックもメンバーの一員です。 結成以降、各社の技術を取り入れた紙文具を開発・製造・販売したり、ワークショップの開催、イベント参加等、たくさんの出来事がありました。そして、 『 印刷加工連 』 を通して、多くの新しい出会いが生まれました。 結成以前、それぞれの会社が書籍やメディアなどに取り

「ある何気ない一日」

15年近くコスモテックで働かせて頂き、何度も思い出す 「 ある何気ない一日 」 の出来事に気がつきました。 もう何年前のことだか正確には覚えておりませんが、季節は秋から冬へと移り変わる頃のことでした。その時期、年末を控えて現場仕事が本当に忙しく、箔押しの匠 佐藤が連日会社に泊まり込むことがありました。ある日、自分の仕事を終えた僕は、何故か匠と一緒に会社に泊まることを選んだことがありました。 箔押しが、押しても押しても終わらず。 職人でない僕が会社に残ったところで生産性があ

「ブログを始めて知った強みと醍醐味」

コスモテックには、ホームページがありません。 そして、会社案内の冊子もありません。 約15年前、僕が入社した当時のコスモテックは、お金がない・人も少ない危機的状況でした。そんな状況だったので、ブログを始めたきっかけも 「 お金がかからずに情報発信できるから 」 ということでした。 そんな中で2005年からスタートしたコスモテックのブログ ようこそ!行列のできる『箔押し印刷工房』へ。 は、実は今も全て無料のサービスを利用して運営しています。 ユーザビリティを捨てても開設し