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軽井沢安東美術館

5月に行きました。
新緑の軽井沢は涼しくて青々とした自然がとても心地よかった。
息を吸って飲み込むだけで少し良いことをしているような気分になれた。

軽井沢には安東美術館という美術館があり、諸事情で時間潰しが必要だったので、フラッと立ち寄ったのだけれど、思いがけずとてもとてもとても良かったので書く。

ステンドグラス

藤田嗣治さんの絵

普段あまり猫ちゃんのグッズには惹かれないタイプだ。
でも藤田さんの猫は、他でよく見る猫の絵や作品とは違うように感じた。
ひたすら「かわいいでしょ?」と訴えかけてくる絵やグッズにはそこまで惹かれないけれど、藤田さんの猫はなんというか意思を持った猫に見えて、その意思を読み取りたいという気持ちになって、惹かれた。
これは意外だった。

また、猫以外の絵はじっくり見たことがなかったけれど、可愛らしくていじらしい少女の絵に心を掴まされた。

安東家風展示

コンセプトのひとつは、創設者の安東ご夫婦のご自宅で、収集された作品を観覧することができる、ということのようだ。
実際、展示室はとても落ち着いたあたたかな空間であった。


また、作品は一定の条件で撮影可能というのも嬉しい。
ゆっくりとリラックスして鑑賞することができた。
それにしても、美術館をつくるなんてとんでもないお金持ちなんだろうな~という俗なことをつい考えてしまうのが正直なところだが、帰るときには「本当に良い施設を作っていただきありがとうございます。」という気持ちになった。

ご夫婦のメッセージや展示には人柄が表れていて、ご夫婦のファンになってしまう。

テクノロジーとおもてなし

私が今まで行ったことのある美術館の中で一番”近代化された美術館”という印象を持った。
券売機で入館チケットを買ったり、作品に近づきすぎるとセンサーが反応したり…。
こう書くと少し厳格で窮屈な場所、というように感じるかもしれないが、合理的な配慮がされた心地のよい空間であった。
不便と感じるものが一つもなかった。
それでいて、館内にはサロンスペースがあって、施設の紹介ビデオを見ながらゆっくり飲み物をいただけるようなサービスがあったり、トイレがすごくきれいで快適だったりと、来た人への心遣いがところどころで感じられた。

とても心があたたまる場所だった。
ぜひまた訪れたいし、軽井沢に行く方にはおすすめしたい。

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