セラピストとしての識字困難における現段階の課題

電子書籍が、どうやら読めなくなってきた。

私の場合、状態が複雑なので、うまく自覚できなかったのだが、ここ最近、かつての交代人格達が集めていた書籍の新刊を、電子書籍で購入した。

また、実はカウンセリングに役立てようと思い、しばらく前に購入していた師の著作があった(電子書籍アプリの中に入っていると、忘れやすい…)。
これも、蔵書にしてしまうと重いし場所もとるからと思い、電子で購入したものだったが、今になって、なかなかの苦痛を自覚している。

と、いうのも、電子書籍アプリで開くはいいが、そして特にPCで開けば画面の輝度を落とすこともできるし、遮光グラスを併用し、更に拡大し、閉眼しながらゆっくりと場所を動かしては静止させ、読んで閉眼して少し動かしては静止状態でゆっくりと見て、ということを、朝一番などであれば可能なのだが、それにしても、どうにも、文字自体は見えていると思われるのに、ひどく理解が難しい。絵や図も、どうにもよくわからない。識字自体にどんどん時間がかかるようになっているのだろうか、それとも理解の方か、それとも、見えていないのか…。
そして、あっという間に疲れが来る。
紙面で読んでも私は少量にかなりの時間や制限がかかるようにはなっているが、それでもここまでの何やらおかしな苦痛はない。
苦痛の種類がなぜだか違うのだ。

もしかしたら、輝度をいくら落としたところで電子画面自体、光源となっているから、そこから目に入る光の量やデータ量自体が今の私にとっては過多で、渋滞を起こしているのかもしれない。

実際、インターネット上の文字情報を入れることも、急激に難しくなりつつあることはそもそも自覚がある。

書物に関しては増やしたくないが、私にとっては必要不可欠や知恵袋知識袋として安心材料となってくるものが多いので、これはなかなか難しい課題となってきそうだ。

クライアントのカルテ作成などには、実は大分前から困っている。
私は現在、記録自体は残しているが私自身の手でカルテを作ることはほとんどせず、毎回頭の中で展開する。
が、カウンセリングの中ではどうしても頭の作業台の中ではクライアントの人生脚本分析などをひたすら膨大に広げながら、今クライアントの話していることや後でチェックしたいこと、後程気付きのために少し入れておきたい暗示やメタファーのキーポイント、暗示やミラーリングとして使いたいが私の回路には薄いクライアント独特の言語の使い方など、ちらちらとその場で覚え書きしておきたいことはある。
手書きでノートに殴りがけば私自身読み返すことが酷く困難であるし、点字で打てば到底クライアントさんの口のスピードに間に合わない上、打点する音が聞こえてしまう。
その上、私には高速で打点する術どころか、点字を触読するスピードは極めて遅い。増してやクライアントさんと会話をしながら目当ての覚書を探すなど、よほどの訓練が必要となる(いずれにせよこれらの訓練は私には必要なのだが)。
透明なビニールのようなものに固いペン先で引っかき傷を作ることでその傷を浮かび上がらせ指先で辿り読むことができるレーズライター(製図用具)を購入してみたことがあるが、ひっかき傷を作るのに相当な力を要すること、細かく複雑な線はかけないし点もかくことができない、そのため文字を書くならよほど大きな文字でなければならず紙面がいくらあっても足りないし、その上、文字は結局指で辿ったところで識別が難しい。かと言って視覚に応援を頼もうとしても、透明なビニールに傷をつけたようなものは、コントラストがないため識別できない。
そのため、今は結局ほとんど使っていない。

私はキーボードでの打ち込みだけは速いので、一番良さそうな方法としてはやはりPC上で打ち込んで適宜勘で狙った言葉を書いた行を矢印キーなどであたって探りながらそこを機械に読み上げさせることだが、読み上げ機能を立ち上げたままだとその音声が邪魔でカウンセリングに支障が出る。
そのテキスト画面だけを読み上げられるような形にしながら、片耳にイヤホンをつけて私だけに読める(聞こえる)ように探ることができるような方法はないものだろうかと、考えている。

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