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脳卒中を体験できて嬉しいと考えていたバカな私。③
前回は、
シェアメイトに、救急車を呼んでもらい、
「明日仕事があるので、仕事に行けないことを会社に伝えてほしい」
と伝えた私はかなり冷静だった。
というお話しでした。
私が嘔吐して少しすると、救急隊員がやってきた。
スローモーションの世界の中にいる私は、救急隊員が来るまでの時間が非常に長く感じたため、救急車の音が聞こえた時は、
「やっと来てくれた・・・」
という安堵感しかなかった。
そして、私の体は家に到着した救急隊員によって、シャワールームから引っ張り出された。
引っ張り出された私は、床に寝かされ、タオルをかぶせられたと同時に、
「今日お酒を飲みましたか?」
と聞かれたのだが、なんでそんなことを聞かれなければいけないのか、まったく理解できなかったため、スローモーションの世界の中で、
「はっ?!なに言ってるの?!お酒なんか一滴も飲んでないし!」
と思いながら、
「No」
と答えた。
「No」と言ったにもかかわらず、
「お酒は飲んでない?飲んでないね?飲んだ?」
と何度も何度も同じようなことを聞いてくる彼にイラついたため、
「なんで同じことを何回も何回も聞いてくるの?Noって言ってるじゃん!」
と言いたかったのだが、私はその時なぜか
「No, No, No」
としか言えなかった。
次に彼が繰り返し聞いてきた質問は、
「片頭痛はありますか?」
だったのだが、片頭痛の意味も知らないくらい健康だった私は、
「なんでそんなこと聞くの?!これはただの頭痛じゃないってことくらい、分かってる!そんな呑気な質問を何度もするくらいだったら、早く病院に連れてってよ!」
と、やはりイラついていた。
この時も頭の中にあることを彼に言いたかったのだが、やはり自分の思いを伝えることはできず、「No」としか答えられなかった。
長くなるので一旦区切ります。
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