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同じ穴の狢

「本当に魅力が無くなったな。」

「…。ちょっと聞いていい?現状の原因てタビトなんだよね?」

「認める。オレが原因。」

「自覚してるのに、魅力が無くなったって、あんたが私に言うの?」

(あれ。私も…母親に似たようなこと言ったなこの前。母親の現状の原因は私だって自覚してるのに、言うべきじゃなかったって発言を後悔したな…。あぁ、そうか。コイツ…。)

「学びを得たな。前進した。」

「前進…してないんじゃない?むしろ、さらに嫌悪が増したけど。自分の感情を出すのがすごく嫌になった。人間と話したくない気持ちが増えた。」

「シホは自分の発言に後悔することが多い。」

「その時に思ったことをそのまま伝えちゃうからね。」

心に中にすごいスピードで立ち込める暗雲。

「これが狙いだったんだ。最低。」

「そう。本当にアイツの前進が嫌だね。」

「あんたって、もし私じゃなくても同じことしてるんじゃない?

周囲が進んでいくのに嫉妬して面白くない。というより、私以上に自分に自信がないのね。誰かを邪魔することで、自分は劣ってないって実感できるから?実感できた?」

「最悪。」

「こういう性質のヤツなんだって思うしかないね。でも、私はまだあんたに影響されてる。てことは、まだ私の精神は強くなってない。

んー。どうするべきか?ねぇメイちゃん?」


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