「痴漢はいかん」

「…ちょっと、あんた!」
「は、はい」
「何、痴漢してるのよ!」
「そ、そんな僕は」
「ってか、まだ手の甲が私のおしりにはさまりっぱなしだし」
「あぁ。ごめんごめん。これ、義手なんだ」
「ぎしゅ?何よ、それ」
「ほら。合成樹脂のオモチャ。手の代わりだよ」
「あ。わたし、あの…知らないでゴメンなさい」
「いや、いいんだよ。しかし、この義手、いい思いしたなぁ。
こんな素敵な女性のおしり触わるなんて」
「あ、あの!本当にゴメンなさい。義手なら義手なら、
ほら!私の胸やお尻もどんどん触わって結構ですから、どんどんどんどん」
「…それ義手じゃない方の手なんですけど…」
「あ」

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