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粉末をつくる


粉末にする方法

粉末にする工程を「粉砕(ふんさい)」と呼んでいます。粉末を作るには、いろいろな方法がありますが、僕は以下の3つの方法のいずれかの中から選択しています。
・衝撃式粉砕・・・粉砕部で原料を回して、ライナーと呼ばれる刃に原料を当てて切っていく方法
・気流式粉砕・・・粉砕部で気流を起こし、原料同士をぶつけて粉砕する方法
・凍結粉砕・・・原料を凍らせて粉砕する方法
が農産物や果物などを粉砕する代表的な方法です。
それぞれの方法に特徴があり、粉砕したい原料の種類とどんな粉を作りたいのか。費用をどれくらいかけるのか。によってどの方法を選ぶか。になります。

粉の細かさの単位

粉の細かさにも単位があって、#200(200メッシュ)や75μ(75ミクロン)と呼びます。慣れるまではこの呼び方に違和感があるかもしれませんが、お客様と粒度をすり合わせるときはこのような呼び方をしています。
覚え方は、200メッシュ=75ミクロン、100メッシュ=150ミクロンという感じです。どっちが細かいのかというと200メッシュ=75ミクロンの方が細かい粉を指しています。

粒度画像

実際の製造現場では

写真を見てもらうとわかると思いますが、100メッシュでもかなり細かいと思います。これが200メッシュになるとさらに細かくなります。ですので、実際の製造現場では、製造効率も上げなくてはならないため、粉砕機で細かくして、篩を通して粉の大きさを調整しています。
ここで呼び方が「200メッシュ90%パス品」「100メッシュ80%品」「100メッシュ平均」などの呼び方に変わります。〇%パスという表現は、〇%程度の粉が200メッシュ品という意味になります。
なので、考え方によっては、100メッシュパス品の方が細かく感じることもあります。
製造効率を考えると、実際に製造現場で200メッシュの篩を使うことはなく、80メッシュ程度の篩で振るっていき、粒度分布を確認しながら粉末化してい行きます。それぞれの工場さんで、それぞれのノウハウをお持ちなので、ここに書いていることは現場に詳しい方からすると?が付く部分もあるかと思いますが、概ねこんな感じで粉砕しています。

粒度測定

粉の大きさを粒度(りゅうど)と呼びます。
粒度を測定するには、
・レーザー解析・・・一定のグラムを液体の中に入れて、レーザーを当てて測定をして行きます。
・タップ式検査・・・篩が4つ程度連なっていて、篩っていき測定します。
を用いることが多いです。
レーザー解析では、全て数値化されるので、どの粉が一番多いかも測定できます。
長年粉砕現場にいる方だと、指先で触っただけで、大体の粒度を言い当てることができちゃったりもします。この感覚だけでは製粉していかないので、安心してください。

費用と時間

粉砕の費用ですが、1,500円/kg程度が目安になって、量が増えればコストが下がっていくようなイメージです。納期は、ここでも菌検査が重要になってきますので、2週間からというような感じになります。ごくまれに、粉砕したら菌数が増えてしまった。というようなことが起こったりします。これは、基本的に菌は原料の外側に付いている考え方なのですが、原料の中に菌の原因になるものを抱き込んでいたことが考えられたりします。

実績

大麦若葉、ケール、桑の葉、モリンガ、ウコン、アロニア、ブルーベリー、散草茶、ナマコ、ひじき、わかめ、海藻ミックス、ニンジン、ミント、菊芋、干し芋、有機原料、香辛料などの原料を製粉してきました。

粉末化にお困りのことがあれば、お問い合わせください。相談は無料です。

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