猫の手を借りてドラマを観る
どんなに忙しくても、私はドラマを観る。
数日に一度でもいいのだ。
その一時間、私は現実逃避をする。
ライブ終わり、深夜に帰宅した後、寝ようと思っていてもなかなか寝付けないので、私はドラマを観る。ドラマを観ると、ドラマの中で時間が何日も経過したり、次々とハプニングが起きたりするので、自分の中の時間もたくさん経過したような気になって気分が落ち着くのだ。
昨年の日曜劇場『VIVAN』の時は例外だ。
あれは観れば観るほど眠れなくなった。私の人生の中で一番おもしろかったドラマだった。今でも熱く ”VIVAN考察” を語れる熱量が私の中にある。
秋のドラマはまだすべてを網羅しているわけではないが、一番おもしろいと思ったのは『ライオンの隠れ家』だ。注目されているのは自閉症の青年役の坂東龍汰の演技だが、やはり柳楽優弥の演技に目が離せない。優しさとやるせなさと幸せと諦めが混在したさりげない表情。それが演技と忘れてしまうほど、”小森洸人” にしか見えない。ドラマの中で謎の子供 ”ライオン” が洸人の言うことを全然聞かないシーンがあるのだけど、なんで「やっちゃだめ」って言われていることをやり続けるのか意味がわからずポカンとしたり(私の周囲には子供がいないので、子供生態がまったくわからない)ちょいちょい出てくるミステリー的な要素にハッとしたりと、私はこのドラマをとても楽しんでいる。
土曜の早朝に放送されている「週刊フジテレビ批評」という番組で、時期が来るとドラマ批評をしてくれる。ドラマ好きの私はこれも録画して観るようにしている。ふむふむすることもあるし、あまりにイケメン好きが全面に出ていてしかも考えることが嫌いな様子のコメンテーターの意見に腐ったみかんを投げつけたくなることもあり、私の中の情緒がおかしくなる番組だ。今回はまだドラマ批評は放送されていないが、彼らがどんな評価をするのか今から楽しみだ。
私は日曜劇場も大好きなのだけど、秋の日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』はとにかくキャストが豪華。主要人物に主役クラスの俳優陣を惜しみなく使っているという感じ。それぞれが主役を張ってもおかしくない顔ぶれなの中、主役は神木隆之介くん。そうだよね。そうなるよね。だって、芸歴と演技力でどこの事務所も文句言えないと思うもん。考えたよね。そして、脚本家に野木亜紀子、監督に塚原あゆ子、プロデューサーに新井順子という布陣、しかも音楽はKing GnuとTBSの並々ならぬ気合を感じる。内容は「昭和の高度経済成長期と現代を結ぶ、70年にわたる愛と青春と友情、そして家族の壮大な物語」とある。これは16年前に台湾で公開された映画『海角七号 君想う、国境の南』を彷彿させる。70年前と現代が交錯した展開の仕方もちょっと似てる。このドラマのオリジナリティに期待したい。っていうか、期待しかない。次回が楽しみ。
時間が足りなくて、まだ観ていないドラマがたくさんあるんだけど『嘘解きレトリック』と『民王R』は観た。『嘘解きトリック』は浦部鹿乃子役の松本穂香の悲惨顔がもうアレで。あの人は、悲惨な顔か堪えてる顔がなんていうか…100%過ぎるのよ。上手な女優さんて、ヒステリックでも文句ばっかり言ってても笑ってなくてもどっかしら可愛げがあるのだけど、彼女にはそれがない。でも鈴鹿央士がなんとか頑張っている。監督とプロデューッサーがどういう方向に持っていきたいか次第で観なくなる可能性大。
『民王R』は、あのちゃんの登場で私は胸を鷲掴みにされてしまった。
あのちゃんが頑張ってる…。あんなにだるだるな感じの子が、眉間にシワを寄せて頑張っている。しかも、そんなに演技は悪くない。むしろいい。あのちゃんがだんだん遠藤憲一(武藤泰山)に見えてくる。そして、あのちゃん扮する冴島優佳の姉が実家で見せる妹(あのちゃん)のモノマネが秀逸すぎた。あのちゃんが憑依したんじゃないかと思えるあのちゃんぶりだった。えんけんがセリフをどうにかあのちゃんに寄せているレベルではない。完璧だった。爆笑したので今後も観ようと思う。疲れた時とか何も考えずに観られる。
まだまだ録りためてて観てないドラマがたくさんある。
猫の手を借りることが出来たら、もっとドラマが観られるのに。
私の代わりに猫がドラマを観てくれてもいいけど、あいにく私は猫を飼っていないので無理な話である。
#珍しくドラマを語る
#一度ドラマを語ってみたかった
#サムネの猫はベトナムのカフェにいた子猫
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