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東京都の大阪府の陽性者年代別推移

 視覚的にわかりやすいように東京都と大阪府の新型コロナ陽性者の年代別推移をグラフにしてみました。週単位で集計しているので人数に関しては注意して読み取ってください。年代の割合の変化に注目して見てもらえればと思います。

東京都陽性者数

大阪府陽性者数

これはストリームグラフという図です。Financial Timesの特設ページCoronavirus trackerでみるやつです。陽性者の30W(7/20~7/26)付近の年代構成は似たような感じですが冬場の感染爆発時の様相はかなり違うように感じます。東京は47W(11/16~11/22)に弱いピークが、大阪は49W(11/30~12/6)に明瞭で顕著なピークが見られます。先はわからないものの大阪は一旦減少し増加に転じ、東京はまだ天井が見えない感じです。この冬の感染拡大での年代構成は大阪が若者に傾いているのに対し大阪は東京より壮年、老年者の割合もかなり多いです(東京より各年代満遍なく分布している)。大阪で死者数が東京より人口あたりで多いのは高齢者の陽性者数が多いこともあるのかもしれません。
 これだけ見れば大阪は市中感染がかなり進んでいるようにもみえますし、東京の高齢者の方は(決して大阪の人が悪いと言ってるわけではありません)気をつけて生活されている(感染源からうまく逃れている)ようにも見えます。ただ注意すべきなのは2都市での検査方針に違いがあるかもしれませんし被検査者の構成にかなり違いがありそうなのは確かでしょう。また大阪では高齢者施設でのクラスターの発生が多かったのかもしれません。
 ただ直近では東京も壮年、老年側でも陽性者数は増えています。検査すればするだけ陽性者数が増える側面もありそうですし、検査希望者が年末に年始にかけかなり増え結果感染が特に爆発しているように見えてるのかもしれませんね。ひとつ気が付いたのは東京都と大阪でひょっとすると世帯内での同居数に偏りがあるのかもしれません。東京は単身者が多そうですものね。大阪はやり玉に挙げられている飲食店などの感染でなく世帯内での感染が東京都より多いのかもしれません。東京は郊外なら老年者との若者の同居が多いが都心部は少なく大阪府は都心部でも同居者が多いなどあるのかもしれません。人口統計を見ればこの点はある程度調べれると思います。
 なおデータは東京都は都発表のオープンデータ"東京都_新型コロナウイルス陽性患者発表詳細"を使用(1/8更新のもの)。大阪府は府公表の"新型コロナウイルス感染症患者の発生状況について"ページ内の日々の更新データをまとめたものと11/15までの個票(youseisyajyouhou.xlsx: 今し方探しましたが現在も残っているかはわかりませんでした)を使用しています。愚痴が多くなりますが大阪府の公表変更はほんと改悪です。いくらエクセル ファイルで提供されているとはいえセル結合しまくったファイルから数値をコピペするのはかなりの手間です。あのエクセルの使い方はある意味いい見本(見栄えを追求)でありわるい見本(データの融通性)でもあります。ついでに書いておくと厚労省のPDFファイルもすごいです(何が驚きなのか書くと憚れることもあるので書きませんけど)。あと何度も書いてますけど東京都は公表日ベースでしか陽性者数を確認できず、大阪府のHER-SYS移行に伴い発症日ベースでの陽性者数を確認できなくなりました。年末年始では通常以上に公表までに時間が掛かったりするでしょうし実態を反映した感染状況を考える上では好ましくありません。死者数に関しては顕著でしょう。東京都などは1/5にもの14名もの関連死の公表をしていますがそのうち12名は12月に亡くなられた方です。ズレがあることは仕方ないと思います(といっても大阪と東京を比較すると東京の方がズレが大きい)。ただ報道する側もそれを踏まえて報道すべきだし、ほとんどの報道機関やそれに準じたサイトも報道日ベースでしかグラフにしていません。なんでなんでしょうかね。科学的な思考をしているとは思えません。
 HER-SYSがまともに動いているなら厚労省が少し遅れてでもデータをとりまとめ開示するのは簡単だろうと思うのですが全くその動きはありません。いやほんとHER-SYSごときまともに運用できない政府がデジタル庁とは何ぬかすねとほんま思います。かなり現場(使い勝手)を無視した独りよがりの押し付けがましい酷いものができるのは確かです。土建屋とちがってIT屋に税金がばら撒かれるだけでしょうね。ほんとに働いている土方の方にあまりお金がいかないように上前ばかりはねられてITでも同じ。納期地獄が繰り広げられるでしょうね。

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