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ドラゴンボール好きな人も、よく知らない人も読んでほしいんですけど、唐突にドラゴンボールの魅力を語ります


ドラゴンボール、好きですか?

私は好きです。大好きです。
自分の人生の中で影響を受けた漫画と言ったらまずもってドラゴンボールがランクインするでしょう。

ドラゴンボールにはそれはそれは魅力的なキャラクターが登場しますが、皆さんはどのキャラクターが好きですか?


クリリンですか?


友達思いで底抜けにいいやつです。
そして純粋なる地球人で一番強いです。
これは相当すごいことです。
サイヤ人という戦闘においてチート級の仲間のなかで、人間にもかかわらず、人間ですよ?私たちと同じ人間です。にもかかわらず、気功で山くらいはすぱっと斬ることもできるし(気円斬)、ちょっとやそっとの宇宙人が攻めてきてもクリリンがいれば大丈夫です。


ベジータですか?


ベジータは王子です。
あの、サイヤ人の、王子なんです!
エベレストよりも高いプライドは下級戦士のはずの悟空に負けて、ずたずたです。
エリート戦士であるベジータはなかなかそれを認めることが出来ません。
しかし努力を怠りませんでした。ベジータは負けたからといって、嘆いて卑屈になっているばかりの男ではないのです。
死に物狂いの努力をするのです。
で、も、勝てません。
普通こんだけやって勝てなかったら諦めますよ、でも王子は諦めません。
そして更にすごいのは口ではあーだこーだ言いますが、自分より強い悟空をちゃんと認めるんです。
お前が、No.1だと。
ドラゴンボールを読んでいた子供時代はこのベジータのすごさがよく分かりませんでした。
いくら足掻いたって悟空が一番に決まってるのに今更何言ってんだ、と。
でも大人になってよく分かります。絶対負けたくない認められない相手に対して死に物狂いの努力を重ね、それでも勝てない!が、負け惜しみなんかじゃなくちゃんと悟空を認めるということのすごさを。
ドラゴンボール1成長した人と言っても過言ではないでしょう。


ピッコロですか?


知らないかもしれませんが、あの人悪の化身なんですよ。
人の悪い部分だけを抽出された存在なんです。だから厳密には彼のお父さんですね、大魔王の方は悪の限りを尽くします。
一番ショッキングだったのはクリリン殺しちゃったことですよね。正確には殺したのタンバリンですがは命令したのはピッコロです。絶望しました。
ドラゴンボール最初の絶望はピッコロ大魔王によってもたらされましたよね。
そのピッコロがいつのまにか自分以外の誰かを守るようになります(主に悟飯を)。
彼は一人ぼっちで寂しかったんです。悟飯と一緒だった日々が悪くなかったと言って悟飯をかばって死にます。
そして悟飯を戦わせる悟空に、悟飯は戦いが嫌いなんだ、父親の態度としてどうかと思うぞと意見したりします。
やがて神様と融合したり人格者のネイルと融合したりして、なんだかんだ悪の化身からドラゴンボール1の人格者になっていきます。
肌は緑だけど高身長でかっこいいやつです。

脇役について話しすぎました。しかしまだ語りつくせません。
ブルマのこともトランクスのこともヤムチャのことも亀仙人のことも、まだまだ語りたいです。
ドラゴンボールには脇役とは片づけられないほどに魅力的なキャラクターばかりなのですから。
子供はもちろん、大人になるとそれぞれのキャラクターのやるせなさ、人間臭さが心に沁みます。


でもやっぱり悟空ですよ。


これが悟空って、大人になって俯瞰してみるとますますやべえやつです。
みんなそうかなって思うんですけど私はわりと本気で悟空になりたかったんですね。
いや、過去形じゃないですね、今もなお、なりたいです。
しかし、悟空になるというのは一歩間違えば物凄い過ちにも繋がる可能性がありますから、慎重に「どう」悟空になるのか、ということを考えなくてはなりません。

私が一番初めに目指した悟空は


「とにかく誰よりも強い」


ということでした。
この「強さ」は物理的な戦い、喧嘩の強さです。
単純に誰にも喧嘩を負けないという人間を目指したところ
まあまあ血の気の多い子供になりましたし
なんなら20代後半まで世の中に喧嘩売りまくっていました。
しかしこれは間違い悟空です。
私は気に入らないやつらを蹴散らしていただけでしたから、強さをはき違えていました。
言わば惑星を襲う若かりしベジータにすぎなかったのです。
悟空は純粋に自分と強いやつと戦ってみてえ!という気持ちだけでよっぽどのことがなければそこに「憎しみ」や「気に入らなさ」みたいなものはありません。
もともと大事な人を殺されたりして最初こそ怒っていたりするものの、最終的には強いやつと戦う喜びが中心になっていきます。
つまり圧倒的な自己中です。ここがやべえポイントのひとつですね。
この人、単純に強いやつと戦いたいだけの人なんです。

でもどうでしょう。
誰かのために、で動いて最後まで誰かのためにと思い続けてうまくいったことってあるでしょうか?
誰かのためって思うとそれはいつしか、誰かのせいに変化したり、見返りゼロのときに不満になったりしません?例えば感謝されない。例えば誰にも気づいてもらえないなど。
見返りゼロでも納得できるのって誰かのため、じゃなくて自分のためのときくらいです。
だからね、悟空が結局自分の戦いたいにうつっていくのってとても健康的なことなんだなと思うんですよね。
冷たいんじゃなくて、全部の責任を自分で取っているというか。

そして悟空は悩みません。
深く考える気がないのです。
なぜならすべてを「ま、いっか!」
で済ませてしまうからです。自分が死んでもま、いっか!です。
軽いな、とよく突っ込まれてますが、その軽さ、執着のなさが悟空なんですよね。
「悟空」って
「空」を「悟る」
「空っぽであることを悟る」
とも言えます。や、後付けですけど。
いい意味で空っぽに、捉われず、執着せず、誰かに望みを託さず自分の望みのままに生きる。
私はそんな悟空になりたいのです。

年を重ねるごとに煩悩ばかり。
今一度自分の原点(悟空)に戻って2020いきたいなと。

ドラゴンボールについてはあと300時間は語れると思うので
また思い立ったときに語りたいと思います。
まだ読んでない人、読んだのずいぶん昔だよって人、
久しぶりに読んでください。各キャラクターの凄さにおののきすよ。
なによりも鳥山明先生。改めて天才です。
素晴らしい作品ありがとうございます。
ドラゴンボールと同時代に生まれてよかった。

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