アルバカーキ・セプ局♯9 モトグッツィ・バンディット1
ー アルバカーキ・セプ局内 ー
ウィンズロウ局長は仕事に出勤すると、会議室に呼ぶ。朝の会議だ。ここで犯人の状況や仕事の事や出来事、報告などをする。
ディル以外はすぐ会議室に集まった。
ウィンズロウ局長は朝の報告をした。
ということだ、この犯人は…… そういえばレイエスはどうした?
と、そこにディルが遅れてくる。
すみません! 遅れました。実は家の鍵が見つからなくて、10分探しましたよ、もう大丈夫です。
ウィンズロウ局長は腕時計を見る。
14分遅刻だぞ、レイエス。もっとオンオフをしっかりしろ。
わかりました。でもしょうがない! 鍵ないと家に泥棒がはいるかもしれません。
報告を続ける。この犯人をレイエスとクロンビーで追え。
わかりました。
と、2人は答える。
以上だ。持ち場に戻れ。
ところでなんの犯人ですか?
しらないだろうな、遅刻してきたんだから。クロンビーにでも聞け。今度から遅刻するな。
わかりました。カイル、なんの犯人だ?
と、いいながら会議室を出る。
今日の朝、モト・グッツィのV7 III specialが盗まれたそうだ。場所はここから3ブロック先にあるバイク屋の「ハリス・モトグッツィ」だ。
ほう。ん? まてよ? モト・グッツィって言ったか? バイクの車名をもう一度。
モト・グッツィのV7 III specialだ。なにかあるのか?
いや偶然か? そんなことあるはずがない。
なんだよ?
あいつだよ! モト・グッツィの70年代スタイルばかり盗む自動二輪車怪盗。モトグッツィ・バンディット!
あの大物泥棒じゃないか! そんな詳しく報告はないが、その可能性がある。
運が回ってきたな! 俺がそいつを捕まえれば表彰ものだ!
俺たちね!
こいつは骨が折れる人物だ、それにこいつは俺が7年間追い続けてる奴だ。今日こそ捕まえよう!
待ってろよ! モトグッツィ・バンディット!
そこにナンシーがやってくる。
いまなんて?
ナンシー! 聞いて驚け! この朝の犯人はモトグッツィ・バンディットの手口だ。
手口? どんな?
V7 III specialだけを盗ってる。しかもブラウンで、盗られ方はわからないが、現場にこれが落ちてた。
ディルはある写真を見せる。事件ファイルが取り出した。
これだ。
これは果たし状ね。この字はたしかにモトグッツィ・バンディットね。犯人像はたしか、中国系のアフリカまじりの黒人で、スリムな体型に身長は190cmの男性。いつも黒いコートに髪は長く頭がでかい。朝聴いてて薄々そんな気がしてたけど、やっぱりか。
190cm!? でかいなそれは。
と、カイルが驚く。
ディルとナンシーは握手する。
ところで、さっきラマン刑事が来てて不法侵入で捕まえた男がいるんだけど、君を呼んでくれって。
え? おれ? カイル?
ディル、あんただよ。
え? おれ? なんで?
さあ? とにかくラマン刑事が来てて、犯人が今取調室にいるから行きましょう。
3人は第一取調室に向かう。
取調室にいくと、ラマン刑事が居た。いるのは取調室からミラー越しにある個室。そこにはマイクがあったり、ミラー越しに取調室の様子を見るなどができる。
ラマン刑事、話は聞きました。で、その犯人?
そうだ。君を呼んでいる。知り合いか?
いいえ、知りません。名前は?
ジノ・ヘイマンだ。
ジノ・ヘイマン? 聞いた事ないな。
ちょっと行ってきてくれないか?
わかった。カイル、ナンシーちょっと待っててくれ。
すると、ディルは取調室に向かい、中に入った。
やあ、ジノ・ヘイマン? だっけ? 不法侵入で逮捕。なぜ俺を知ってる?
そうだな、アニメのキャラに似てたからかな?
おい、ふざけるなよ。あんまりふざけると刑期が延びるぞ。
その事で話がある。実は俺はモトグッツィ・バンディットと知り合いでね、それを捕まえることが出来たら刑期なしにしてくれ。
なんだと!? モトグッツィ・バンディット!?
と、立ち上がり、机を大きな音を立てて叩いた。
それを見ていたナンシーたちは少し真剣な顔で驚く。
なんか声を荒らげてるわね、なにか合ったのかしら? 音声ONにして、カイル。
わかった。
カイルはマイクを音声ONにすると取調室の声が聴こえるようにして、話を聴いた。
それで? モトグッツィ・バンディットの事なにを知ってる?
と、聴こえた。
モトグッツィ・バンディット? ちょっと行ってくる、カイルも来て。ラマン刑事は待機してて。
了解、ナンシー捜査官。
行こうカイル。
ああ。
と、2人も取調室に向かう。ナンシーは扉をノックした。
ちょっと待ってろ、話はそれからだ。と、取調室の扉を開ける。
ディル、私たちも話を聞く。
わかった。
ディルは元の椅子に座る。その隣でナンシーとカイルが立つ。
それで? 奴のなにを知ってる?
奴の名前は、ローガン・ラッセル。長髪にスリムな体型に中国系のアフリカ混じりで、身長は190cmで、いつも黒いコートを着ている。笑い方はまるでジョーカーのホアキン・フェニックスみたいだ。
それはこいつだな?
と、犯人の似顔絵を出す。
そうだ! こいつがローガンだ。
なんで知り合いなんだ?
昔、バイクを盗るビジネスをしないかと誘われたことがある。だが、興味なくて断った。携帯に連絡先がまだある。
なるほどな。
似顔絵を置くと、3人で話す。
一旦、戻ろう。この件は重要な捜査になる局長にもどうするか判断を求める。ラマン刑事も一緒にな。
おい、ジノ待ってろ。
3人は取調室を出ると、ラマン刑事と局長室に向かう。
悪いなラマン刑事。
いいやいいんだディル。さっさと行こう。
局長室に着くと、局長と話した。
すみません、局長、さっき話した朝の件覚えてます?
ああ、窃盗の犯人のことだろ? それがどうした? ラマン刑事どうも。
どうもです。ウィンズロウ局長。
その話、モトグッツィ・バンディットかもしれないんです。それで、ラマン刑事が連れてきた犯人はそのモトグッツィ・バンディットのローガン・ラッセルの事を知ってます。でも、逮捕できたら自分の刑期をなしにしろという話をしてきました。これについて、カイルと俺とナンシーで捕まえさせてほしいんです。あの男をつかって。
なるほど、ラマン刑事はいいのか? それとなぜアンドラーダまで?
ナンシーとは同期で、このバンディットも注目して一緒に行動してました。
でも本当に逮捕できるかわかりません、それにあの男を使うんですよ? 信用できません。無理です。
たしかにな、どうする? レイエス。
じゃあ腹筋1000回にしよう。
は? なんの話しだ?
ナンシーとはなにかあるとこの腹筋1000回するという約束事を決めました。俺たち腹筋が嫌いだから。信用しろってことで。馬鹿げてるかもしれないですが、このバンディットは俺にとって重要な犯人です。もう7年追ってます。でも今回手がかりがあるんです。使わない手はない。
アンドラーダ、いいのか?
ダメです。
そんな!? じゃあ2500回!
え!? それはよくない!
頼む! ナンシー!
わかった。そこまでいうならいいよ、2500回ね。
カイル、ラマン刑事、いかがかな?
僕はいいですよ。
おれも大丈夫です。ディル、逮捕したら連絡してくれ。
わかった、ありがとうラマン刑事。それからカイル、ナンシー。
ではその様に捜査を続けてくれ。
わかりました。
3人は局長室を早速。ナンシーとカイルと3人でモトグッツィ・バンディットを追うことにした。ジノは今は釈放され一緒に行動することに。
果たしてモトグッツィ・バンディットを逮捕できるのか。
ー ♯9 モトグッツィ・バンディット1 ー つづく。
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