草ww破滅部活動日記♯78日目 文化祭編4スカイラーの答え

17時で文化祭が終わり、椿と要は国分先生を校門裏の駐車場で待っていた。待ち続けて10分後に先生はやって来る。

〈国分先生〉やあ、お待たせ〜

と、いつもの様に緩く国分先生は2人の前にやってきた。

〈椿〉遅いですよ!? 10分待ったんですけど!?

〈国分先生〉まあまあ堅いこというなよ。なあ、要

〈要〉あたいに振らないでくださいよ。時間にうるさいの知ってるでしょ、椿は

〈国分先生〉はいはい、それじゃあ行こうか。このミニバンが私の車

〈要〉意外と普通の車なんですね、シルバーの。なんかババくさいな

〈国分先生〉なんだって? 乗せてやらんぞ?

〈要〉あ! すみません! 素敵な車です!

〈椿〉早く行こうよ

椿と要は国分先生の車に乗る。先生の車はミニバンで、シルバーカラーに小さめな車だ。2人は車に詳しくないので、どんな車種なのはわからない。ただ、ダイハツという事だけはわかる。そのエンブレムがあるからだ。

国分先生はエンジンを付けて、学校からスカイラーの家へと発進させた。
ここから、車で10分もすればスカイラーの家につく。
歩いたら30分~40分ほどだ。
先生の運転は意外にも、静かであまりエンジン音やふかす音も聴こえない。どうやら本人が言っていたのうに運転は上手いようだ。2人は少し安心して後ろのシートに座っていた。
10分して、スカイラーの家に着く。スカイラーの家はいつ見ても豪邸だ。お城を思い浮かばせる。一軒家でお城とはかなりすごい。白と青の装飾が特徴的だ。
スカイラーの母は元ビオラ奏者、父は畠丘琉でテレビのプロデューサーをしている。どちらも有名だ。
こう見えて、執事は市場さん1人とメイドさん1人しかいない。
あまり、メイドさんや執事は雇いたくない人だそうだ。母のシドーニアは厳格で世界的に有名、スカイラーもその厳格さのもと修行し、ビオラ奏者として名を馳せた。

スカイラーの家に行く前には門がある。そこにあるベルを鳴らすと、家の人がでて門を開けてくれて、家の庭に行く。
庭はそこまで広くはないので、迷うことはないだろう。忙しい親なので植物を毎日育てるのは難しい。
ただ、門の近くに「カツラ」という高木が1本植えてある。父である丘琉がこの「カツラ」のハート型の葉が好きで1本だけ植えた。

国分先生はエンジンを付けたまま、1度車から降りてベルを鳴らすと、執事である市場さんが出た。
要件を伝えると、市場さんは門を開ける。
再び、国分先生は車に乗り、家の近くまで走らせた。

家の扉の前で、車を停車させる。3人は車から降りる。
インターフォンは要が鳴らした。

ここでも市場さんが出る。
ところが、市場さんいわくスカイラーは会いたくないと言っているようだ。
椿は「このままで話は出来ない?」と聞くと、市場さんは「それは可能」とスカイラーが答えたので、市場さんからスカイラーに代わる。
少しして、スカイラーがインターフォンに出る。

〈椿〉スカイラー、久しぶりだな。前に声を聞いたのは1週間ぐらい前だっけ? 文化祭来ないのか? このまま学校にも来ないつもりなのか?

スカイラーは黙ったまま椿の声を聞く。

〈椿〉スカイラー! 明日文化祭、体育館15時に来てくれ。そこで俺らはお前の為にやるべき事をする。来る来ないは自由だ、でもどうしても伝えたい。
それだけ言いにきた。待ってるから

そう言うと次に要が話す。

〈要〉スカイラー、待ってるから。顔みせてな。それじゃあ帰るね

話を終えると、椿たちは車に乗って家へ帰った。

スカイラーは自分でもどうしたらいいのか分からずにいた。

スカイラーからの反応、声が聞けなくて残念だと感じるが、今はそれでいい。すべては明日のために。

ー 78日目 文化祭編4 スカイラーの答え ー つづく。

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