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もし上司が嫌いな人だったら、それは次の飛躍に向けてのチャンス到来の可能性あり

「今までに仕えた上司の中で最も嫌いだった人を1名あげて下さい」という質問があったら、私の場合、迷わず「海外勤務時代の直属の上司です」と答えます。

・自らはほとんど仕事をしない。
・人のやった事にいちいち細かい点に文句をつける。
・公私のけじめがはっきりしない。

などなど、書き出せばきりがありません。

今では各企業とも海外拠点をグローバルに管理する仕組みが整いつつあると思いますが、当時はまだ海外拠点はいわばある意味治外法権。本社の目も届きにくいこともあり、拠点のトップはある程度自分の好き勝手にやれる状態でした。

振返ってみると、私も若気の至りと思う点も多々あり、「あの人とももう少し上手くやれたのでは」と思いますが、今となっては後のまつり。

当然、私は人として尊敬の念を持てないし、相手も私に痛いところを突かれるので、「全くかわいげのない部下だ!」と思っていたことと容易に想像がつきます。

最初の会社では、「上司とそりが合わなくても3年我慢しろ」と先輩に教わりました。

これは、定期的に人事異動があるため、3年も経てば、どちらかが転勤するので、それまでの辛抱だという意味です。そして、私は前述の上司とは、平均よりもちょっと長めの3年8ヵ月にわたって一緒に仕事をする事になりました。


しかし、・・・。

まず、反面教師としてはその上司は大いに参考になりました。

その方は年次としては私より8つほどの上でしたが、本格的に部下を持ったのは初めてだった模様。

恐らく部下に対してどのように接し、フォローすれば良いのかよく分っていなかったと思われます。それがいきなり海外拠点のトップになってしまい、全体をマネジメントする余裕は全くなかったのでしょう。

一方、仕事面においても、上司をほとんど当てにできないため、自分で考えて自ら実行する癖がつきました。

また、「つまらない事で文句をつけられたくない」という思いから、仕事の精度を上げようというインセンティブが働きました。この結果、成果物のクオリティも高まったのです。

会社に勤める以上、誰だって良い上司、尊敬できる上司と働きたいと思います。

私も20年以上にわたるサラリーマン生活を振返ると、比較的上司には恵まれていた方です。このため、かえって前述の上司が目立ってしまう訳ですが、モノは考えよう。

私が最初の会社を退職したのは、その海外拠点から帰国して4ヵ月後。ちょうど25年前の8月です。そして、今までと違う道を歩もうという一つのきっかけになったのが、その上司と過ごした3年8ヵ月間の海外駐在員生活であったと言えます。

人間万事塞翁が馬。

嫌な上司、変な上役との出会いも次のステージに上がるための試金石。大きなチャンス到来と捉えて、しっかりと自分の仕事に活かしましょう。

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